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『目を見て挨拶』は本当に正解ですか?《販売力向上講座note》

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接客業の基本中の基本『アイコンタクト』

接客をしていれば誰だって『アイコンタクト』の重要性は知っているはずです。
いえ、子供ですら親から「目を見て話しなさい」と言われるのですから、目を見ることがコミュニケーションにおいてどれだけ大事なことかは幼稚園児ですら理解しています。

ですが、この『アイコンタクト』が今、お客様をお店から遠ざけてしまっている可能性があります。

まじめに仕事に向き合っている人であれば、お客様にアイコンタクトを取ることは自然とやっているもの。
だけど一度、「本当にそれでいいのか?」を考えてみませんか?


アイコンタクトが正しいかどうかを考えてみよう

目が合うことで入りづらいお店

フラッと商業施設を回っていて、「お、ちょっと気になるな」とお店へ入ろうとする時。たまたまお店には他のお客様らしき人はおらず、店員さんがレジあたりで作業中です。店へ入ろうとすると、店員さんと”バチっ”と目が合いました。店員さんはにっこり笑って「いらっしゃいませ」と言われます。

こんな状況を想像してみてください。
あなたは喜び勇んで店の中へ入ることができるでしょうか?

これが今回の主題です。

目を合わせてあいさつをすること。
新入社員研修などでも聞かされる接客業の基本です。

あいさつをすることでお客様に『気付いてますよ』『どうぞごゆっくり』と暗に伝えるなどの意味があるわけですが、このあいさつも常に正しいわけではありません。

きちんとアイコンタクトをとってあいさつをすることで、お客様の中には「ちゃんとこっちに意識を向けてくれいてるな」とポジティブな認識をしてくれる人もいらっしゃるでしょう。

しかし、たとえば人の往来が多い商業施設などでポツンと客がいない店の店員と目が合った時。果たしてお客様はポジティブに捉えてくれるでしょうか。

これだけ世間的に「余計な接客をされるのが嫌だ」という概念が広まっている今、目がしっかりあって挨拶をされるとむしろ「入りづらい」と思ってしまうお客様がいます。
その数はたぶん、接客業をやっている人が想像しているよりも多いのです。

目が合うことで「接客されそう」「気づかれた」「ロックオンされた」とネガティブな認識を持ってしまうお客様って、実は結構多いんですね。

試しに自分でも体験してみると良いでしょう。

どこかのお店を通路から見ている時に、バッチリ店員さんと目が合って入りやすいと思うかどうか。
むしろ目は合わずにあいさつの声だけが聞こえる方が良いと思うことが多いかもしれませんね。

お客様が店員に対してどんな期待を持つかはお店によって変わるので一概には言えないのですが、目が合わない方が入りやすい(近づきやすい)と感じることはあります。

無視されるのは嫌

こういう言い方もアレですが、お客様はわがままです。
接客はあまりされたくない、自由に見たいから関わらないでほしい。そういう思いを持ちながら来店されたとしても、店員からまるでそこにいないかの如く無視されるのは嫌なんです。

店に入っているのに無視されていると感じてしまうと、それだけでお客様は不快な思いをします。
だからあいさつは大事です。

ちょうど良い距離感

でもそのあいさつの仕方については、ちゃんとお客様のことを考える必要があります。

お客様は店員とのちょうど良い距離感を望んでいます。
この距離感は、お客様によって結構違うものではありますが、状況によっても違ってきます。

他のお客様を接客している最中に目が合うこと自体はまったく問題なく、むしろ好意的に捉えられることもありますが、誰もいない店内のスタッフと目が合うのはちょっと怖い。

この微妙な人間心理を察しつつ、目を合わせるべきかどうかの判断が時には必要なのです。
そうしてちょうど良い距離感を作ることができるかどうかで、お客様は入店しやすくもしにくくもなります。

「常にこうしましょう」というやり方は店の質を一定に保つ上では良いやり方だとは思いますが、一人ひとりのお客様のことを考えると、もう少し工夫が必要なこともあります。
その一例として、アイコンタクトをあえてしない方が良い場面もあるという話ですね。

どんな店にでも言えることはでありませんから、ぜひ皆さんのお店でも話し合ってみてください。
周りの環境(商業施設なら通路の作りや周囲の店なども)や、店内のレイアウトなど様々な要因が絡んできます。
あいさつはシンプルながら本当に奥深いものです。


日頃皆さんが当たり前のようにやっているあいさつについて、少しだけ考えていただければと思っています。

何かヒントが見つかったら嬉しいです!
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