《店づくりの事例スタディ》Case 8:キャリアアップはもう”上を目指すだけ”の時代ではなくなっている
キャリアアップという言葉を聞くと、小売サービス業などではよく『店長』や『SV』『マネージャー』のようなイメージをする人が多いと思います。
中にはバイヤーといった職種などもありますが、要は販売員という仕事からキャリアアップとなるとさらに(立場として)上の職種に行くことを指す場合がほとんどです。
しかし現実問題として今も昔も存在しているのは、枠は決まっているということです。
例えばキャリアアップの選択肢が店長だとすると、店の数は決まっています。
いくら今後出店の計画があるとしても、店長は1店舗に1人です。
それ以上の数は必要ないので、誰か1人が店長になればそれで枠は埋まってしまいます。
要は、キャリアアップをしたいと販売員が考えたとしても、枠が決まっているものしかキャリアアップの先がなければ、絶対にあぶれる人は出てくるわけですよね。
優秀な人がたくさんいれば会社は助かるのですが、優秀な人に全員思うようにキャリアを伸ばしてもらうことはできません。
これが小売サービス業界のみならず、あらゆる業界の課題にもなっているわけです。
また、現状で考えてみるとそうした職責が伴う仕事(役割)を担うのはちょっと…と考える人も増えてきています。
そんな思考を持ちながらも、長年勤めていればキャリアを伸ばしたいと考える人が出てくるのは従業員の常。(わがままと言えばそれまでですが)
では、今後の企業は従業員のキャリアをどのようにして伸ばしていく必要があるのでしょうか。
そのヒントとなり得る取り組みを行なっている企業をご紹介しておきたいと思います。
《店づくりの事例スタディ》Case 8:『キャリアアップ』ではなく『キャリア拡大』
『キャリアアップ』という考え方自体が、今の時代には合わなくなってきているのかもしれません。
「もっと上の立場で仕事をしてみたい!」という希望を持っている人もいるにはいますが、子育てや働き方の変化など多様性を大切にする社会の中で、ただ単に上の役職を目指すだけという時代ではもはやなくなっています。
上の役職に就けばそれだけプライベートの時間にも影響は出てきますし、先にも書いたように枠は決まっているわけです。
従業員数が増えるほどキャリアアップの道は狭くなり、「やりたくでもできない人」も増えていくことになります。
そうした現状を打破しようと取り組んでいる企業が日本にはあります。
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