基本的なペルソナの作り方:第1ステップ
ペルソナの作成方法については前回も紹介した通り、大別して5段階、細分化して11段階に分けることができます。
まずはその最初の段階「1.データの収集」から順を追って紹介していきます。
1.データの収集
・データの収集
データには「定量データ」と「定性データ」の2種類があります。
定量データ:大量のデータを元に調査対象を量的に説明する。繰り返し発生し、測定可能な現象を対象とする。(国勢調査、経済センサス、人口推計、労働力調査、家計調査、消費者物価指数など公開データを用いることもある。)
定性データ:調査太陽を絞って質的に説明する際に利用される。発生頻度が不定期な事象や、発生量が少ない事象、分析軸が多元的な事象を対象とする。インタビューや観察によって得られたデータなどの情報。
さらに、定量データとして公開データの中に必要とするデータが存在しない場合は、社内のデータの発掘や新たなデータ発掘をしなければならない。
また、蓄積データも存在しなければ、製品やサービスの対象者に関する「仮説」を収集し、対象者の絞り込みに利用します。
・対象者セグメントの決定
企画段階ではユーザーや顧客を「60歳男性」のようにイメージして、機能要件や非機能要件を検討しがちである。
この時に問題になるのが、イメージが「高齢者」であったり、「働き盛り」であったり、人によって千差万別であるということだ。
また、企画やマーケティングの担当者たちが「60歳男性」の現実の違いを理解していないことにも問題があります。
「60歳男性」といっても、見た目など身体的特徴、好奇心、嗜好性などの精神的特徴もそれぞれであり、最も危うい間違いとしては、対象者の属性と近い関係者が「対象者=自分」であり、「自分は対象者を知っている」と誤解することです。
これらの不正確さ、誤解が生じることを防ぐために対象者のセグメントを明確にすることが重要となります。
セグメントは
1. 定性データから抽出した要素、特徴群を精査
2. 製品との関連性を基に属性の取捨選択
3. セグメントの分離統合
この3ステップを行い決定します。
また、対象者セグメントは製品やサービスによって異なるので、「セグメント数」も異なります。
簡易ペルソナを作成する際には定量データが存在せず、社内の「仮説」を利用するので簡易ペルソナと定量データ、定性データとの関連性はありません。
データ収集の流れをまとめると、
1. 定量データを収集、分析し、対象者の概要を絞り込む(なければ社内で「仮説」を収集):公開データなど
2. 属性を明確にするために定性データを収集:主にインタビューや観察によるもの
3. セグメント数と内容を決め、対象者セグメントを作成する
という流れになります。
※簡易ペルソナの場合は1.と2.は「仮説」によるものになります。
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