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【TVで紹介されました】近未来的?プロジェクションマッピングを道路の交通安全に応用!大雪でも運転が安心

こんにちは。積水樹脂公式note編集部の土井です。

私、先日休日の夕刻に県外を運転していました。
市街地が渋滞していたからか、カーナビが案内した道が、田んぼが横にあり、一本道だけれども一方通行ではないので対向車が来たら除けなければいけないくらいの細い道でした。ちょうど日が落ちて真っ暗になったところで街灯はほとんどないし、知らない道だし、少し横に行ったら用水路に落ちるかもしれないヒヤヒヤの中、なぜこの道を案内した?とナビを恨みながらなんとか乗り越えました。

これよりもっと暗く、横に草も生えていない感じ

暗かったり、悪天候の時の慣れない道の運転はとても不安ですよね。
このごろゲリラ豪雨もあったり、そんな時にとても役立つ製品の紹介です。


降雪時は道路標示が見えない!不安、、、

先ほどのドライブではまだ、夜とはいえお天気は良かったのですが、豪雨や降雪時ではこんな風になります。雪道は視界も悪いし、足元はスタッドレスタイヤやタイヤにチェーンを巻いていても不安ですよね。

雪道のドライブのイメージ

当社でも高輝度の反射シートや

自発光の製品でわかりやすくする製品もあります。

ナビフラッシュ

が、特に降雪時はこの自発光の製品があっても、道路の端(路側位置)や、車線が見えなくなるので運転が不安定になってしまっていました。

あまり雪の降らない地域では降雪時は運転を控える、ということは可能ですが、雪が多い地域ではそんなことも言っていられません。

世の中にはなかった、プロジェクションマッピングを高速道路や一般道路の標示に使うということ

そんな中でプロジェクションマッピングでも使う光技術で、道案内などをしているものなどを見て、これを道路に使ってみてもいいかも、と考えました。東北地方の高速道路を守る株式会社ネクスコ・エンジニアリング東北さまと共同開発を行い、できたのがこの製品「プロジェクションガイド」です。
まるで、未来の景色のよう!

東北道 松尾八幡平IC ~安代IC 552KP (下り)

「共同開発を行い、できた」と簡単に10文字以内で書きましたが、実際の開発には10年以上かかったとのこと。(軽く書いてしまって申し訳ありません)
実際はこのように設置される製品です。

斜めから光をさすことで、光の帯ができます。

お話を伺ったのはこの「プロジェクションガイド」の開発担当者、
第一事業本部 交通・標識事業部 開発室 兼 IoT推進室 高木室長(以下、高木さん)です。

高木さん

高木さんプロフィール
現在の部署は第一事業本部 交通・標識事業部 開発室 兼  IoT推進室。入社以来ずっと交通安全製品の開発に従事。
休日は、夏は家庭菜園、冬はお茶会です。(プライベートの様子は最後の「おまけ」をご覧ください)

入社当時の高木さん

世の中になかった製品だったので製品化には時間がかかりました

土井)試作品から実際の本格設置までは10年以上かかったと伺いました。

高木さん)そうなんです。やはりプロジェクションマッピングは昔からあったのですが、「道路」×「プロジェクションマッピング」で交通安全というのは世の中にはなかったので、確実に安全に寄与するか、というところを確認しての本格設置になったので、本格設置まではかなり時間がかかりました。

通常だと2~3年の開発期間を北海道大学と産学連携しつつ、しっかり検証

土井)通常の製品の開発にはどれくらいの時間がかかるのですか?

高木さん)通常の製品の開発期間は2~3年の開発期間でしょうか。これは、、、試作品を作ったのが2011年ですね。そのあと2015年と2017年に2回、北海道大学とネクスコ・エンジニアリング東北さまと共に検証も行っています。

土井)例えばどのような?

人は外側の道路線形を意識して運転している

ドライブシミュレーターで降雪時にプロジェクションガイドがあるとなしとのハンドルの操舵そうだ角、アクセル、ブレーキの安定性を確認しました。人は運転時、外側の道路線形を意識して運転しているんですよね。それを見ながらの距離感や、もうすぐカーブが来るな、、、という予測など。なのでそれがあるとないとでは歴然と結果が違いました。

動画で見るとわかりやすいです。

高木さん)次にこの光の帯も 点線がいいのか、連続線の方が交通安全に効果があるのかなど、「明るさの基準作り」も策定しました。

我慢強く応援してくれた周囲のおかげ

土井)ただ、約10年も開発期間があると、開発まだやってるの?などという声はでなかったのでしょうか?

高木さん)通常だと正直あります。ただこれは、「世の中に初めて出る、そして必ずドライバーに必要とされる交通安全製品だから、どうしても検証に時間が必要」、と周囲がフォローしてくれたので開発し続けられたのです。
感謝です。

今回、テレビで紹介されました!

この「プロジェクションガイド」が、11月18日、NHKEテレの「出川哲朗のクイズほぉ〜スクール」で、紹介されました。テーマが「高速道路」だったので、高速道路の安心安全の取り組みの一つとして紹介されました。こちらからご覧ください。

Web版でもご覧いただけます。(ただプロジェクションガイドはクイズにはなっていません)

高速道路にある安心・安全の取組みの一つとして
東北地方を中心に300か所以上設置されている、と動画や事例と共に紹介いただきました。
ご覧になられたウエンツ瑛士さんも「何これ?初めて見た!」と驚かれ、出川哲朗さんもプロジェクションガイドが道路わきにある白線の位置を照らし安全運転をサポートする、という紹介に「すごいねぇ」と感心されていました。

海外からも熱い視線

土井)この製品、海外からもお問い合わせが来たと伺いました。

高木さん)そうなんですよ!展示会で韓国のお客様が偶然いらっしゃっていて、展示会の後でぜひ採用したいと連絡をいただき、設置しました。

韓国の採用事例

高木さん)今は共同開発したこともあり、東北地方の設置が多いですが、
北陸、新潟、長野などの雪の降る地域にも広げたいと考えています。

またこのプロジェクションガイド「道路に設置するタイプ」「車に取り付ける車載型」があります。

遠くからも注意喚起ができる

除雪作業時、凍結防止剤の散布中などに車載型を設置すると、遠くからも注意喚起ができるのです。
凍結防止剤を散布する湿塩散布車は、路面凍結のおそれのある幅広い地域で使用されています。今後、使用していただける範囲を拡げられるようPR活動を進めていきます。

土井)お話ありがとうございました。

月山国道 国道112号

この事例の一つ、山形県の月山がっさん国道は日本有数の豪雪地帯を通過しているため、例年10月~5月初めまで積雪・凍結のおそれがあります。
前後に車がいないと不安な時、このプロジェクションガイドは心強い味方になりますね。

おまけ

入社時のかわいい?高木さんの写真はプロフィールのところに掲載しましたが、こちらはプライベートの写真。
夏は「家庭菜園」とのことで、夏野菜がメインですが、今後根菜もチャレンジされたいとのこと。一度ご飯をご一緒した記憶がありますが、野菜得意じゃなかったような、、、?あれ?
(突っ込んで伺ったところ、ズッキーニとトマトはOKだし、自分が育てた野菜はおいしくいただけるそうです)

育てているのはナス、ズッキーニ、ピーマン、オクラ、ミニトマト、ニラ、ネギ、セロリ
(ここに写真がない野菜もあります)

冬は「お茶会」。茶道はきちんと学ばれていないそうですが、今後本格的に学んで「着物を着てお茶会」を目指されたいとのことです。すごいですね。

水差(左のもの)が地球儀のデザインで素敵


プロジェクションガイドの道ドライブしてみたいです(寒さは苦手だけど)
note編集部 土井

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