メンソール味のキス
煙草の煙を浴びせられた時から、きっと私にはあなたの息がかかっていたんだね。煙草が大嫌いなはずなのに、あなたが吸う煙草は少し許せるようになっていたんだ。私が煙草を吸いたいと思うことはないけど、君の吐く息が色づいて見えるのはなんだか美しいと思っていた。メンソール味のキスは、パクチーを食べたような爽快感だった。
私はあなたにとっての煙草になりたかった。好きな時に求められて、好きな時に手放されたかった。そしてまた必要な時に取り出されて、結局は長く離れないでいて欲しかった。けっして依存してほしいわけではない。あなたが口寂しい時の第一選択になりたかったんだよ。でも第一選択になれないなら、いつも私を二番手にしてほしい。メンソール味のキスを、何度でも受け入れてあげるから。
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