「なんとなく気になる」感覚は、見逃したくない。自分のアンテナに引っかかったのは、まぐれなんかじゃない。
最初に、私の日常にはラジオを聞くという習慣がある。
そしてラジオを聞くためにradikoというアプリを使用している。
この記事を書こうと思い立ち、元ネタであるradikoを起動させて、私は愕然とした。とある理由から、つい数日前にアプリ自体を削除し、再ダウンロードしたことをすっかり忘れていたのだ。
愕然としたのは、楽曲マイリストという機能を使って今まで自分のアカウントに記録していた数々の楽曲たちがすっかり消えてしまっていたからだ。
日々様々なラジオ番組を聞くなかで、「初めて聴くけどなんか良いな」と思った曲、「懐かしいなー改めて聴くとこんなに素敵だったのか」と思った曲、こんな風にふと気になった楽曲を私はその都度記録してきた。
それなのに、不覚だった。
自分にとって大事な財産だったのに…消してしまった。
残念無念…
はぁ…。
まぁ、そのことはさて置いて。
J-WAVEのTOKYO MORNING RADIOという別所哲也さんがナビゲートする朝の番組にて、今年の夏、私はある一曲と出会った。
それは、Laufeyの「Promise」という楽曲。
まったく知らないアーティストの曲だった。
早朝、ぼんやりとした頭で身支度を整えながらBGM的な位置づけで番組を聞いていた。
この曲が流れはじめたとき、私のアンテナは眠いながらもすぐに反応をした。
ん?んん?…ん!…!!!
この曲、好きー!!!!っと。
一気に目が覚めたのを覚えている。
そしてすかさず、楽曲マイリストに記録したのだった。
私は音楽のことを専門的に語れないのでその辺はご容赦いただきたい。
その私なりに感想を言うと、
まだ街の中に静けさが残る夏の早朝、この曲との出会いはあの時間がぴったりだった気がする。
しっとりとひっそりと語るような雰囲気のイントロからスタートして、徐々に盛り上がりを見せる。その盛り上がりが、とてもなだらかで、無理矢理感がない。
ボーカルは深みのある低音ボイスで落ち着きがある。
サウンドはジャズみたいなクラシックみたいな…この辺はうまく表現出来ないので是非聴いてもらいたい。
直感的にこのテイストが好きだと思った。
それと別所さんが伝えた追加情報にも私は注目をした。
LaufeyはBillie Ailish、BTSのVなどからも絶賛されているという情報だ。私のLaufeyへの好奇心は、ぐっと高まった。
その日以降、この曲を皮切りにLaufeyをYouTubeで追いかけ始めた。
私は音楽のジャンルでいうとジャズ、ボサノバ、クラシックが好み。テイストで言えばレコードで聞くようなレトロな印象の音楽も好きだ。
彼女の音楽はその全てがミックスされているように感じられて、私の音楽のツボをグイグイ押してくるような、近年では珍しい存在だった。
そして色々と彼女についての情報を追っていると、9月にアルバムをリリースするという情報に辿り着いた。
「Promise」も新しいアルバム「Bewitched」の収録曲だったのだ。
そのアルバムのタイトルにもなっているBewitchedという曲も、私がLaufeyを知って間もなく、YouTubeにてMVが公開された。
私の直感は間違っていなかった。
「なんとなく良いな」が「間違いなく好きだ」に代わった。この曲を聴いてそれが確信になった。
この曲を聴き始めた時は、もう、うっとりするしか感想が出てこなかった。
うっとりして、うっとりして、脳内でワルツを踊ってたらいつの間にか曲が終わっちゃう。
だからすぐにリピートする。
これを、何度も何度も繰り返していた。
私もこの曲のように、魔法をかけられたかのように、夢見心地になっていた。
この曲について、往年のディズニーの名曲を彷彿とさせるというコメントをどこかで読んだけれど、まさに同じことを私も感じていた。
最高にロマンチックな気分にさせてくれて、どこか懐かしさを感じられる名曲。そんな風に思った。
又、Laufeyについてのどこかの記事で、今回のアルバムは前回のアルバムと比べて、より彼女のルーツであるJazzやクラシックの要素が強いと書かれていた。前作はポップミュージックの要素を多く含んでいたそう。
この記事を読んで、私はまた自分の中で納得ができた。
YouTube上にあっがている過去の作品より、圧倒的に新作アルバムの曲たちの方が自分の好みだったからだ。
9月上旬にリリースされたアルバムを、私は早々にダウンロードした。
それから毎日のように聴いている。繰り返し、繰り返し。
もう、最高!!!このアルバムが大好き!
あのとき、J-WAVEを早朝に聞いていた自分!ありがとう!!
楽曲マイリストにすかさず記録した自分!よくやった!!!
自分のあのときの直感は間違っていなかった。
あのときの「なんとなく気になる」っていう感覚は、無下にしなくてよかった。逃さなくて良かった。
こんなにも、このアルバムを、Laufeyの創り出す世界観を聴くだけでHappyになれる毎日が待っていたのだから。
「なんとなく」を甘く見たらもったいない。
そこには、その時その時の自分にとって必要な「なにか」が、きっとあるに違いない。改めてそう思えた。
さて、radikoから消してしまった、過去の楽曲マイリストに記録した曲を、なんとか思い出したい笑。
そして、ラジオの中で新たに出会う「なんとなく気になる曲たち」をこれからも記録していきたい。
その時その時の、私のために。