産休中に読んだ本【読書記録 #1】
久々に読んだ英文法書
産休中は、心理学や英語教育、育児、小説などさまざまなジャンルの本を時間をかけて読むことができました。なかなかこんなにゆったりと過ごせる時間はないので、時間をかけて本を読むことができて良かったです。
さて、読んだ本の中でも、約2年前に話題になっていた英文法書『真・英文法大全』(関正生)を読んでみました(本当に今更ですが…)。
読んでみて印象に残ったこと
900ページもあるボリューミーな文法書ですが、表紙にもあるようにスラスラと読めました。久々に「英文法」をがっつり学んだ気がします…。
今まで気にしたことがなかったような、よく使う英語のフレーズのニュアンス、そのフレーズが使われるようになった経緯や由来が書かれています。
冒頭のイントロダクションには、なぜ「おはよう」は"Good morning."なのか、なぜ"Oh, my God!"の代わりに”Oh, my!”が使われるのかなど、知らなかったフレーズの成り立ちを紹介してくれています。
ただ会話のフレーズを覚えるだけでなく、そのフレーズがどのようにして使用されるようになったのかという背景や経緯を理解することで、実際に使用する際にニュアンスを出して使うことができるな、と思いました。
文法の項目ごとに、関先生による発想や経緯の紹介がさまざまにされていますが、英語教育や実際の会話でニュアンスをおさえて使いたいなと、個人的に興味をそそられたものがありました。
それは、Would you ~?の使い方です。
「Will you ~? を Would you ~? のように過去形にすると丁寧な表現になる」と教わりますが、関先生の解釈によると、「wouldに仮定法のニュアンスがこもるため丁寧になる」とのこと。
wouldには「仮定(もしよろしければ…)」の気持ちが含まれ、その配慮の分だけ丁寧になるという解釈が面白いと感じました。
また、助動詞の過去形は何かしら仮定法の影響を受けていることが多いということが書かれており、これが真実なら、過去形にすると丁寧な表現になる理由が自分の中で納得できました。
好みは分かれるかも?
この英文法書は、例文が豊富で、英語の知られざる真実を発見できるので、飽きずに読み進めることができました。高校生の時にこの本に出合っていれば、英語の見方も変わっていたりしたかな…と感じました。
ただ、ゼロから英文法を学びたい方や、問題をたくさん解いて受験対策したい方には、あまり向いていないかも?とも思いました。
英文法の基礎知識を学んでいることが前提でまとめられています。また、英文法の項目を索引で探しづらいため、参考書のように使いたい方にとっては少し読みにくいのかもしれません。
私の中では、「受験対策や資格勉強のための文法書」というよりかは、「よく使う英語フレーズの発想や背景について分かりやすく書かれている本」として読ませていただきました。
はっきり言って、人によって好みは分かれると思いますが、個人的には読んでいて楽しく、自分に合っていると思いました。
これからまたもう一周、読んでみたいと思います。
興味のある方はぜひ。