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アブダビ旅)UAEの首都・イスラムと石油と未来都市の高度な共存

前回のドバイに続いて、同じアラブ首長国連邦(UAE)の首都があるアブダビを訪れました。イスラム教とオイルマネー、未来都市が高度に共存している姿を感じることができました。

UAEの首都アブダビは大統領も輩出

アブダビという言葉はドバイよりも聞き馴染みはないかもしれません。それでもこの地域におけるアブダビの力は大きいです。

例えばアブダビを支配しているハリーファ家。ドバイで有名な高層タワー「ブルジュ・ハリファ」のハリファはこのハリーファ家から来ています。リーマン・ショック後にドバイは多額の負債を抱え、建築中のタワーの完成が危ぶまれる事態となりました。

そこに手を差し伸べて財政支援をしたのがアブダビです。ドバイよりも圧倒的に豊富な石油資源をもとにしたオイルマネーを使って救済しました。その感謝の気持ちからブルジュ・ハリファのネーミングがとられました。

UAEは7つの首長国で構成されていますが、その首都はアブダビです。大統領もアブダビが出しており、事実上のリーダーです。

アブダビ最古の建物・宮殿

カスル・アル・ホルン

そのアブダビの最古の建物が、1795年に建てられたこのカスル・アル・ホルンです。ハリーファ家の宮殿で、長く政治の中心として機能しました。その後ろに見えるのは高層ビルです。伝統的な建物と、オイルマネーで作られた現代建築が共存しています。

伝統的なイスラム教の衣服を着ている人が多い

周りを現代建築が取り囲むにもかかわらず、このようにアブダビでは伝統的なイスラム教の衣服を着ている人が多く、ドバイとの違いが目立ちます。他の首長国に比べれば開放的な雰囲気もあるようですが、まだまだイスラム教の価値観を住民レベルでは重視をしていることがわかります。

アブダビの発展

このカスル・アル・ホルンの中にある歴史博物館をおとづれました。下記の写真の1949年アブダビでは、下の方にぽつんとカスル・アル・ホルンがあるだけで、周りは広大な砂漠が広がっていることがわかります。

1950年前後のアブダビ

アブダビの発展のきっかけとなったのが、1962年の石油採掘の始まりです。当時はまだまだ建物はとぼしいです。

1960年代のアブダビ

それが1980年には道路網が整備されているのが見えます。

1980年代のアブダビ

そして2000〜10年代に、今のような未来都市のアブダビへと変貌します。

2000〜10年代のアブダビ

アブダビの立役者

このアブダビの立役者となったのがザーイドです。彼は膨大なオイルマネーを投資に政治力に有効に活用し、アラブ首長国連邦の発足時に初代大統領に就任します。現在の大統領はその息子で2代目にあたります。

初代大統領のザーイド

こうしてオイルマネーの力を使って拡大したアブダビ。次回はその過去と力の源泉に迫ります。

民族音楽団の列
開放的な広場でもイスラム教の服を着用

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