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あなたへ向けた日記 No.17
2歳の息子へ
最近、君は自己主張が強くなってきたと感じる。それはきっといいことだ。
ちゃんと自分で歩けるのに、だっこ。
服も自分で着られるのに、できない。
ご飯も食べられるのに、やって。
1人で食べられるのに、抱っこで食べたい。
親だって、君と同じ1人の人間だ。心にゆとりがない時はある。できることを「できない」と主張して甘えたがる君に、苛立つことも正直なところ、ある。
でも、そういうときは、改めて考えてみる。君がまだまだ赤ちゃんだった頃。生まれて3ヶ月で、お父さんはぎっくり腰をした。保育士のお母さんは心得ていたみたいだけど、抱っこをするのにもやり方があるみたいで、それを知らないお父さんは馬鹿みたいに抱っこしていた。そのせいで腰を痛めた。何ヶ月か経つと、寝る前には抱っこしてパプリカを歌った。そのおかげで歌詞は完璧に覚えた。コロナの影響で在宅勤務が始まると、仕事をしているのに君は昼寝から目覚めて泣き始めた。お母さんは1日中君をみていたせいか一緒に昼寝。仕方ないからお父さんが抱っこしながら仕事した。離乳食を始めて食べたときは涙が出るほど感動した。初めておかわりしたいと泣いて怒ったのは、忘れもしないバナナヨーグルト。大人が食べても美味しいのに、味が薄い離乳食しか食べていない君にとっては、それはそれは美味しいものだっただろう。
今となっては、気に入らない時に抱っこしようものなら、おろせと怒る。ご飯を食べさせようとすると、自分でやると怒る。かと思えば、できないと怒る。抱っこで食べると怒る。抱っこすると、眠いと訴える。
なんだと!?苛立つ一方、それは紛れもなく、君の成長の証。できることが増えるのは、できなかったことが減っていくのと同じ。嬉しいやら、寂しいやら。複雑だ。
抱っこできるのも、今のうち。ご飯を食べさせてあげられるのも、今のうち。着替えさせてあげられるのも、今のうち。小学生にでもなれば、全部自分でやるだろう。寂しいね。でも、嬉しいよ。
君との一瞬一瞬、今だけだ。一秒後には、さっきまでできなかったことができていたりする。君の成長スピードにはいつも驚かされる。君のわがままに付き合えるのも、今のうちだ。
親バカで結構。親しかバカになれないんだから。むしろバカな親のもとに生まれて来たことを感謝したまえ。ははは。
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![さいすけ](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/27864851/profile_e760729089fdd4ff718445baf147fe45.png?width=600&crop=1:1,smart)