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もっと強くなるために「頭」を使う。サッカー日本代表が「ヘディング祭り」。W杯最終予選で初戦大勝。7ゴールのうち3得点がヘディングシュート。新たな武器を手にした

もっと強くなるために「頭」を使う。サッカー日本代表がワールドカップ最終予選の初戦で大勝した。7ゴールのうち3得点がヘディングシュートによるものだった。まさに日本代表の「ヘディング祭り」。新たな武器を手にした日本はさらに強さが増したように思える。8大会連続の本大会出場へ視界は良好だ。

5日にホームの埼玉スタジアムで行われた最終予選初戦。日本(世界ランク18位)は中国(同87位)を迎え撃った。

チームの初得点はセットプレーから生まれた。前半12分。左コーナーキックをMF久保建英選手が中央に蹴り込む。フリーのスペースに駆け込んだMF遠藤航選手が頭で合わせて先制点をゴール左に生んだ。

さらに前半終了間際の47分。右サイドからMF堂安律選手がクロスを挙げる。相手守備陣の裏に供給されたボールを、逆サイドにいたMF三苫薫選手がゴール右へ頭で合わせて追加点をゲットした。前半で2ゴール。しかもヘディングシュートによるものだ。

後半は南野拓実選手が2ゴール、さらに途中からピッチに立った伊東純也選手が追加点。これらはいずれも足を使った得点だった。

しかし後半42分の追加点は、またも「頭」を使った得点だ。伊東選手が右サイドから浮き球のボールを供給。ボールはワンバウンド。ここに韋駄天の前田大然選手が駆け込んで、頭で合わせてゴールネットを揺らした。

まさにスピードスターの前田選手。俊足を生かしてのゴール。テレビの解説陣も、あのボールに追いつくのかと、前田選手のスピードに驚きの声を上げていた。

終わってみれば、日本が7-0の大勝発進。最終予選での7点差以上の勝利は初めてだ。そのうち、ヘディングによるゴールが3つ。「頭」を使ってのゴールに、日本代表の武器が増したように思えた。

前回のW杯最終予選では、日本の1試合の最多得点は2だった。僅差の試合を強いられることが多かった。

しかし今回は違う。日本の攻撃力に磨きがかかった。しかもヘディングシュートによるゴールが3つもある。足技を駆使するイメージから脱却して、どんな形でも得点を決めることを実証した。

今大会からアジアの本大会出場枠は最大9に増えた。前回の最大5よりも2倍近く増えた形だ。それでもアジア各国のレベルアップを考えると、安穏とはしていられない。

実際にこの日、前回のW杯本大会に出場した韓国とオーストラリアは黒星を喫してのスタートとなった。アジア各国・地域の実力差は縮まっているのかもしれない。その中で、日本が得点パターンを増やして大勝した意義は大きい。

日本の次戦は10日、敵地でバーレーン(世界ランク80位)と対戦する。初戦でオーストラリアを下して勢いに乗る相手だけに油断はできない。

それでも日本は「頭」を使って得点パターンを増やした。攻撃に抜かりはない。次戦が楽しみだ。

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