鍋奉行退治、手加減無用鍋の誕生
忘年会といえば鍋、鍋といえば鍋奉行。
これがまた、いい歳した大人が
出汁は昆布!具材は順番が命!
なんて、鍋を取り仕切るんです。
そしてこう言いますよ。
自由は許さん!鍋には秩序が必要じゃ!
いやいや、鍋に秩序って、何?
みんなが鍋を恐る恐る食べる姿を見て、思ったんです。
こんなことで年が越せるか!
鍋は自由であるべきだ!
時は流れて西暦2035年、鍋の世界もDX化。
鍋奉行AIが登場し、これがまた厳しい。
出汁濃度0.3%の範囲外は不許可
肉を先に入れる者は即退場
なんて、細かい規約を出してくる。
参加者全員がAIに監視され、鍋を食べるどころじゃない。
そこで私は立ち上がりました。
人類の自由を守るため、手加減無用鍋を開発したんです。
この鍋、何がすごいかってね。
参加者一人一人の好みを瞬時にスキャンして、鍋の中を分割。
キムチ鍋や豆乳鍋、寄せ鍋などが同時進行。
しかも、好きな具材を好きなタイミングで自由に投入可能!
これが手加減無用なんですよ。
誰にも一切遠慮しないんですから!
鍋に秩序もよいが、自由もまた必要、皆が楽しく食べる鍋こそが、真の鍋!
こうして人々は、思い思いの鍋を楽しみながら笑顔で年を越せるようになりました。
めでたしめでたし。
文字数:496字