虫の目、鳥の目、魚の目
「虫の目」「鳥の目」「魚の目」の3つの目を持ちましょうという話があります。
「虫の目」は、専門分野を極めることを示します。多くの人は、自分の時間の多くを虫の目で眺める時間を過ごしているはずです。
「鳥の目」は、他の専門分野、他業界の事業なども含め遠くから鳥瞰することを示します。専門バカにならずに済みますし、他の分野からアイデアを得ることもできるはずです。
「魚の目」は、時流の見極めが重要なことを示します。事業家に成功要因を聞くと「適切なタイミングでその事業を手掛けたから」をよく聞きますので、いかに魚の目が重要か分かります。
私的な考察
虫の目と鳥の目は以前から聞いていましたが、「魚の目」は初めて聞きました。
高校生までは、学校が課題を出しクラス全員が同じ勉強をしますので、いわば「虫の目」だけが鍛えられることになります。大学生になると、同じキャンパス・サークルに、さまざまな学部の学生がいますので、自然と「鳥の目」を意識することになるはずです。
では「魚の目」を自然に学べる機会はあるでしょうか。学生時代の先生は、年上で昔の常識で語っているかもしれません。特に高校までの先生は、学習指導要領で教育内容が国家で決められるので「魚の目」を持ったところで活かす機会が少なく、「魚の目」を鍛えられる機会が少ないかもしれません。
「魚の目」が自然に身に付くためにやるべきことは、自分より若い人と付き合い、若い人から学ぶ習慣を持つことだと思っています。僅かな違いだったとしても自分が育った時代と異なる常識を持っているはずです。一人や2人だったら個人差だと思うかもしれませんが、多くの若い人から学べば時代の流れが自然と身体に沁みてくるはずです。
という訳で、私はこの4月から大学院に入学しました。指導教官はまだ決まっていませんが、自分より若い先生を希望しています。
※慶應義塾大学大学院入学式にて伊藤公平塾長の式辞を聞いて。