福田成康

慶應義塾大学大学院 システムデザイン・マネジメント研究科(SDM) 修士1年生 授業な…

福田成康

慶應義塾大学大学院 システムデザイン・マネジメント研究科(SDM) 修士1年生 授業などで学んだことを日記風に書かせていただきます。

最近の記事

日本地図をヨーロッパに置くと

メルカトル図法で世界地図を見るとグリーンランドがアフリカ大陸並みに大きく見えたりするものです。北半球なら緯度が高ければ高いほど大きく表示され、赤道直下の国々は小さく見えます。 そこで、The True Size というwebサービスで日本地図をヨーロッパに置いてみたのが上記の写真です。 北海道をポーランド付近に置くと九州はスペイン、沖縄はモロッコです。都市で比較すると、ミュンヘンが秋田なら、ミラノは長野、ニースは伊勢、バルセロナは大分沖です。(緯度は一致していません)

    • 多様性の高いチーム作り

      Google検索すると上記のグラフはあちこちに出ている有名なグラフなようですが、私は慶應SDMで初めて知って感動したので投稿します。 ハーバードビジネスレビュー(英語)へのリンク ハーバードビジネスレビュー(日本語)へのリンク 金銭的な価値を発揮しようとする時、同質なチームはローリスクローリターン、多様なチームはハイリスクハイリターン、平均を取れば同質的なチームがハイリターンということを示すグラフです。 多様性のあるチームでのプロジェクト推進法のスキルを持って、ローリス

      • 交絡因子

        ピアノを習っている子は学校の成績がよいという相関関係がありそうです。 では、ピアノを練習すれば数学ができるようになるかといえば、直接的な因果関係はないでしょう。数学は、数学の勉強をしないとよい成績は取れません。 ピアノを習っている子は、裕福な家庭環境だから成績もよくなるのではないか、と言われることがあります。ピアノ学習と学校の成績の相関に対して裕福な家庭環境のことを「交絡因子」と呼びます。 私的な考察 私が今まで見聴きしてきた範囲でいえば、ピアノを習っている子がことさ

        • 「標準化」組織のOMG

          Object Management Group (OMG) というアメリカの非営利団体がIT関連の世界標準化を推進しています。そこでは、IT関連だけでなくビジネスモデルなどの記述法であるUnified Architecture Framework (UAF) も標準化しています。https://www.omg.org/uaf/ ITシステムの仕様書やビジネスモデルの記述を標準化することで、大規模システムを作る人同士での誤解が生まれづらくなり、世界中の英知を集めやすくなるとい

        日本地図をヨーロッパに置くと

          虫の目、鳥の目、魚の目

          「虫の目」「鳥の目」「魚の目」の3つの目を持ちましょうという話があります。 「虫の目」は、専門分野を極めることを示します。多くの人は、自分の時間の多くを虫の目で眺める時間を過ごしているはずです。 「鳥の目」は、他の専門分野、他業界の事業なども含め遠くから鳥瞰することを示します。専門バカにならずに済みますし、他の分野からアイデアを得ることもできるはずです。 「魚の目」は、時流の見極めが重要なことを示します。事業家に成功要因を聞くと「適切なタイミングでその事業を手掛けたから

          虫の目、鳥の目、魚の目

          「実学」を儒学と対比して理解する

          「実学」とは、基礎研究に対する「応用研究」を思い浮かべてしまっていましたが、異なる解釈を知りました。 儒学では、そこに学ぶべき「教え」があり、人々はそれを習得することに専心します。実態に則さないことがあってもとにかく学びます。 一方、「実学」は、事実を積み上げ論理的に導き出されたことを知識として習得します。常に新しい知識が生産されるのが「実学」です。 「実学」的な学び方は、学びやすい要素から徐々に習得し積み上げて統合していくのに対して、儒学的な学び方は分からないことでも

          「実学」を儒学と対比して理解する

          27年間続いた教育出費が終わった後

          2022年4月、第2子の就職に伴い27年間続いた教育費の出費が終了します。 我が家では、結婚してすぐに子供ができ、可処分所得の大半が子育てに関するものでしたから、教育費がゼロになるインパクトは大きいです。 この浮いたお金を老後に向けて貯めるべきなのかもしれませんが、それだけでは夢がありません。高級な腕時計を付けるような趣味もありませんし、飲めないので繁華街に繰り出すようなお金の使い方はしません。 お金には色が付いていないとはいえ、27年ぶりに教育費がゼロになったのだから

          27年間続いた教育出費が終わった後

          記憶と知識

          VOOXで聴いた、認知心理学が専門の今井むつみ先生による「記憶と知識」が興味深かったので、私なりに考察したいと思います。 記憶は、脳に貯められ必要に応じて引き出すことができる情報です。 知識は、記憶された情報が他の情報と関連付けて新たな意味や情報を生成できるものです。 記憶の先に知識となりますので、この2つは並列ではありません。何らかの好奇心があるか、目的や使命を持っていれば、記憶された情報を活用して解釈したり新たな気付きを求めるようになりますので知識化されることになりま

          記憶と知識

          「経営」という職種を選んで

          今ではJob型採用が当たり前ですが、私が就活をしていた36年前は、新卒で入社した会社で一生働く前提で、会社の中でJobローテーションしながら一番出世した人が社長になるような時代でした。 大学で環境生物を専攻していた私は自然な流れとして環境系である水処理会社に入社したのでした。省エネルギーしたり、環境を良くする事業を手掛けている会社に勤務して社会に貢献することに誇りと遣り甲斐を感じていました。 一方、子どもの頃から「将来は社長になるんだ。」と言い続け、その会社でも将来は社長

          「経営」という職種を選んで

          寄付する喜び、受ける責任

          寄付に関する考え方をピティナのwebサイトで公表しました。 私が寄付する動機の一つは「感謝」を形にしたいからです。もう一つは「繋がる」喜びがあるからです。寄付を通じて生まれる人との縁、自分が亡くなった後もその人たちと繋がれるであろう喜び。 寄付先選定は「今の自分に影響を与えている度合い」と「効率的に寄付金を使ってくれるかどうか」で絞って行きます。 寄付における音楽業界の比率は高いですし、出身の筑波大学や子供が通っている大学、トビタテ留学Japanのような次世代への寄付、

          寄付する喜び、受ける責任

          自分の名前に縛られない

          私のFacebookのお友達の多くはピアノ教育業界の方々なので、投稿する記事は、読者を白けさせないように単純に自分の趣味などは書かないように心がけてきました。読者の興味に合わない記事を投稿すると読者に申し訳ないとの思いからです。 SNSが書き手を規定するに限らず、ブランドや企業活動にも当てはまります。イッセーミヤケが、コシノジュンコ風の服を突然出したら購入者は混乱しますし、ベンツが日本で物凄く安い軽自動車を発売したら、高級車を持っている人からクレームが来るかもしれません。ブ

          自分の名前に縛られない