「悩ましい母指基節骨骨幹部斜骨折」#書く習慣39
日々の診療お疲れ様です。TROT(トロット)です。
なんとか予報通りの雪にはならず、ほっと胸を撫で下ろしています。
天気予報に左右されるこの気持ちを抱くくらいならスタッドレス履けばいいのにと自分でも思っていますが御愛嬌。
それでは、今日は頭を悩ませている基節骨骨幹部斜骨折の症例について書いていきます。諸先生方ももしよろしければ未熟な私にアドバイスなど頂けますと幸いです。
今回参考にさせてもらったのはこちらの本です。
(実際は、私の本は第2版ですが。恥)
「ぶつけて指が曲がってしまった」との電話がありました。
午前の診療中に一本の電話。
院長が二つ返事で了承すると、数十分後に患者さんが来院。
そこには電動車椅子に乗った患者さんがいました。
話をよくよく聞いてみると多発性筋炎という現病歴がありました。
画像所見から本骨折と診断。
まずは外観から。
正面像にて母指の内転、指尖より回旋転位(回内?)を疑わせる変形を呈しています。
それではレントゲンを見てみます。
ダイナミックな骨折ではないですが、基節骨骨幹部斜骨折を認めます。
転位方向は名称の付け方が合っているかわかりませんが(恥)、
短縮、内転、背屈、回内転位を認めます。
内転方向の転位が少し強いなあと感じます。母指掌尺側から指をぶつけたのでしょうか?
さ、整復です。
整復後はこちら。
正面像ではバッチリ。
側面像にて背屈は整復されているものの、やや過整復気味?なのか、それとも回旋転位が残存しているのか骨間に裂隙を認めます。
ですが、背側の皮質骨の乱れは整っているためこのまま固定となりました。
固定は本来であれば、アルフェンスでの固定で良いのですが、車いすの使用で手指を多用しなくてはならないとのことで
ギプスにて手関節〜指尖までIP伸展位、MP軽度屈曲にて固定を行いました。
週明けや、次回のレントゲンまでこのままの肢位で落ち着いてくれるといいのですが…。
日々反省。
基節骨骨幹部斜骨折のおさらい
ご覧いただきありがとうございました。
もっと上手くなりたい。