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「あるがまま」ではいられない私たち。
こんにちは。
生きづらさ専門カウンセラーkotoです!
前回の記事では、人と比べずにいられないのは、自分が生きていてもいい理由を、人との比較によってなんとか得ようとしているためである。ということについてお伝えしました。
前回の記事はこちら▼
今回の記事では「人と比べて劣等感を抱いてしまう」という感情について考えていきたと思います。
本当は「完ぺき」でありたい
劣等感とは、文字通り、人よりも劣っていると感じる気持ちです。
前回お話しした、「人よりも優れていなければならない」という不安は、この劣等感を感じないようにするための、自分を守る心の働きです。
反対に、人と比べて自分の足りない部分ばかりが気になって、いつも自分に対する不全感(完ぺきではないと感じる気持ち)が手放せない、という不安を抱えている人も多いのではないでしょうか。
そんな心の奥に隠されているのは、「自分は完ぺきでなければならない」という考え方です。
もちろん、自分がそう考えていると、はっきり言う人だけがそう思っているわけではありません。
完ぺきな人間なんて存在しない。
だから、あなたも完ぺきにならなくてもいいんだよ。
そんなことは、頭ではよくよく分かっています。
しかしはっきりと言葉には出さないけれど、心の奥底では、完ぺきでない自分をいけないと思っている。
だから自分より優れた部分のある人を見つけると、自分の足りないところを強く感じて落ち込んでしまう。
もしも、本当に「完ぺきでなくたっていい」と思えていれば、「人は人、自分は自分」と考えられるので、生きづらさなんて感じないはずなのです。
言葉では、「完ぺきでなくたっていい」と言っていたって、心の奥底では納得できていないというパターンは、実はとても多いのです。
劣等感の奥底にあるのは、「このままの自分ではけない」という脅迫観念
「完ぺきな人」なんて存在しないのだから、自分だって完ぺきでなくてもいい。と知識では知っていても、腹の底からは納得できていない。
そういう人の中には「このままの自分でいてはいけない」という、とても強い焦りが隠れています。
このままではいけないから、もっとよい自分を目指して努力し続けなければいけない。
その努力が、叶えたい夢や目標があって、それを達成するための具体的で現実的な努力なら問題ありません。
それは自分を成長させてくれる、健全な努力です。
けれども、劣等感にさいなまれている人の感じている「努力しなければ」という感情には、「ここまでやればOK」という際限はなく、どれだけ努力しても満足することはありません。
当たり前ですよね。
比べているのは、どこにも存在しない「完ぺきな人間」なのだから。
それに対して、私たちは凸凹のある、生身の人間です。
たとえ、何かが十分にできたとしても、他のことまで全てカバーはできません。(それができるのは、人ではなくロボットです。)
できないこともあるし、できることもある。
それは人としてとても自然なことなのに、できていないことがある、不完全な自分でいるということを、とても不安に感じてしまうのです。
「あるがまま」の自分ではいられない
この不安の背景にあるのは、やはり「あるがままの自分ではいけいない」という、自分自身に対するとても否定的な見方です。
「あるがままの自分」というのは、凸も凹もある自然な人間の姿。
得意なことも苦手なこともあるし
うまくいく日もあれば、そうでない日もある。
そんな、完ぺきではない自分。
それが「あるがままの自分」です。
そんな「あるがままの自分」でいいと思えているなら、自分以外の人に、やたらめったら劣等感を感じる必要はありません。
たとえ他の人が仕事で褒められていても、ママ友がきれいにお化粧していても、そのことによって自分自身の価値が下がることはないのだから。
でも、「あるがままの自分」ではいけないと強く思っていると、他の人が褒められると、褒められていない自分の価値がないように感じ、とても不安になってしまうのです。
いつもいつも、自分のことを褒めてくれる人なんているわけがないので、自分よりも優れている(ように感じられる)人に出会うたび、自分の存在価値が揺らいでしまいます。
それは本当に苦しい毎日です。
「あるがままの自分ではいけない、完ぺきでなければいけない」
という思いが根底にあると、常に自分以外の他者と価値を比べていなければいけないという、不安定な気持ちをつくりだしてしまうのです。
おわりに
私自身、「あるがままの自分」では、不十分であるという思いを強くもっていました。
そのため他の人の中に、素晴らしい部分を見つけると、自分自身が価値のない存在に感じてしまい、いてもたってもいられないほど不安になっていました。
しかし、人と比べることでしか自分の価値を見つけられないので、今度は自分が勝てそうな相手や勝てそうな部分を一生懸命探して、なんとかほっとする。
そしてそう考えてしまう、浅はかな自分が嫌になる…という悪循環をずっと繰り返してきました。
しかしここでも、「あるがままの自分」でもいいと思えなくなってしまった理由があるはずなのです。
次回は、この「あるがままの自分」ではいけないと、自分自身を否定的に見てしまう考え方が私たちに根付いてしまった原因について考察していきたいと思います。
どうぞお楽しみに!
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