安眠を叶えるテクノロジー
眠りたい。睡眠不足は実に厄介です。
不眠症のつらさも勿論厳しいものですが、それは近年の創薬や心理療法によって今後も発展していくであろう分野です。ここで問題にしたいのは、眠りたいのに外的要因によって眠れない、外因性不眠症とでも称したい状況です。
日本人は平均睡眠時間が短いことで知られています。経済協力開発機構(OECE)の調査では2018年時点で日本人の平均睡眠時間は7時間22分と世界一の短さでしたが、2020年から2021年まで複数の企業の調査では、さらに短い6時間30分前後という数値が出ています。ではそれで満足しているかというとそういうわけではなく、睡眠に不満を抱いている人の割合はかなり多いようです。
最近の私の睡眠時間は4〜6時間程で、もっと短い仮眠しかとれない日や、徹夜となる日もあります。これは医師の職務に関連する問題に加えて、家庭では2歳児と0歳児の対応が必要なことに起因します。睡眠不足です。眠い。切に眠りたい。この文書も0歳の子に深夜のミルクをあげた後、抱っこユラユラトントンして寝かしつけている最中に書いています。
よく食べて、よく寝て、適度に運動していれば大体健康でいられます。それから叶わなくなっていったとき、やがて健康は蝕まれ、いつのまにか体調不良になっていきます。
内的要因による不眠には、薬物療法や心理療法が有効でしょう。では外的要因による不眠はどうしたら良いのでしょうか。
これはもうテクノロジーの発展によって外的要因にアプローチしていくしかありません!
寝ている間の災害から守る個人シェルター。
新生児モニタリングと自動夜間ミルクやり人形。
8時間ほど替えなくて良い清潔オムツ。
人の温かさと匂いの再現による子供安眠システム。
夜泣きノイズキャンセラー。
あらゆる家事の自動化。
AIによる自動診療機能、問診やバイタルサインから緊急性の評価を行いトリアージ。夜間不要不急な受診を避けることで仮眠時間を確保。
必ずしも人間が直接やる必要のない事務作業の自動化による業務の効率化。レセプトの病名登録、各種書類作成、手書き書類の撤廃、音声入力システムによるカルテ自動化など。
いっそ短時間睡眠でも脳と身体を十分休めることのできる浄化システム。
叶うといいなぁ。眠い。