青に浮かぶ音 《詩》
「青に浮かぶ音」
不格好で歪な音が空間を揺らす
其れは
個性的で魅力のある歌の様だった
何もかもが
平坦で均等に備え付けられた空
色斑さえない青に浮かび
その音は揺れていた
宿命的な欠点を幾つもあらわにした
君の奏でる歌に心を奪われていた
君の突出した部分が
僕の感情に食い込んで来る
僕は君の歌を聴くのが好きだった
暴力に似たセクシャルな感情が
僕の中で蠢いてる
小さな恐怖と背徳の中
君の歌を探し求めた
空虚と孤独からの解放
遠くに見える小さな灯りは
とても美しく暖かく見える
僕は其の事を知っている
不自然なくらいに
綺麗な青空が見える
もう其処には
何の音も聴こえては来ない
風が止む
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