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雑文 《詩》
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「雑文」
特定の人間に見せる為の
特定の目的を持つ文章を書いた
君はボタンを掛け違えている
見当違いな評価
特定外だ お前にわかるはずはない
座標軸となる基準自体がそもそも違う
個人的な経緯や激しい飢えと渇きの中
消耗品に近い扱いを
受ける虐げられた人々
夢を語るは禁じられ
此処にある全てを受け入れ割り切れと
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僕等は言葉を発熱源として
相互交換的に機能し生存している
そう 生存している
見えるか 生きているんだ
抑圧される少数民族は
世界の果てで言葉を紡ぐ
切実な心のよりどころである
大切な精神的財産
其れが此処にある
お前にはわかるまい
高級リゾート地で優雅に夏を過ごす
其れを標準モデルの
ミドルクラスと呼ぶらしい
僕等の偽らざる本音は
マーケット向けでは無い
閉塞的で重苦しい構図がのしかかる
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限られた文脈 誰かの物差し
限定された狭い物の見方
其処に生命力は感じられない
言葉を愛すると言う
共通項が存在するのなら
いつかは必ず合意点が成立する
二度と奴を責めるな 想いは様々
胸に納めろ 黙ってろ
書き残す雑文
自傷行為と自慰行為に近い
其の詩の中に命は宿る
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