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#刹那

マーメイド 《詩》

マーメイド 《詩》

「マーメイド」

絶望的観測から生まれたこの身

寂れた街を夜な夜な彷徨う

酒臭い男達の濁った日

下から上まで絡みつく視線

腰に回された手に身を委ね

私は私をまた穢して罪を塗りつぶす

愛なんか知らない人を信じない

一夜限りのイミテーション

安いアルコール口移し

酔った振りして悦ばせ

ホントは私の中身は空っぽ

だから今夜は泡と消える

Kazu

「マーメイド」

狂いそうな程の

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空中庭園 respect 《詩》

空中庭園 respect 《詩》

「respect」

人は生きて行く上で 
何回の嘘をつくのだろう

優しい嘘 騙す為だけの嘘

虚偽や真意が交差する真夜中26時

煙草を口にくわえて見上げた夜空

真っ黒な夢はバクも食わない 

汚れた大人になった

家族 親友 仲間

自分の信じられる絆はどれだけある

横たわる腐った時間を踏み潰し

這ってでも明日を生きる事

それは地獄と同等かもしれない 

それでも君はこの手を掴むのか

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Blues 《詩》

Blues 《詩》

[Black Snake Blues]

吐く息が全て黒い蛇になる
白い夜だ
吐いちゃいな
吐き出してみろよ

お前の腰に絡みついて
純真な切っ先を
喉元に突きつけられた俺はお前の巣穴へ無理やり侵入して
冬の刃渡りをギラつかせる

真夜中の太陽に触れたから目隠しをされたのさ
頭に火をつけられたRATの群れが次々にマンホールへ
この街の穴という穴へDIVEする

滑稽なさまを横目でみながら水分のない

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HEAVEN 《詩》

HEAVEN 《詩》

「天国旅行」

おさらばするのさ  
見えない鞄一つもって

一段 一段 のぼるのさ 
外界の友人たちや家族に
さよなら告げたいが
もうぼろぼろの肉体には
口が無いから

想い出トランクに入れ 

また一段 また一段 
上って逝くのさ

大好きな彼女の涙が
天国の階段で雨になっていく

骨だらけの遺骨を胸に大切そうに
抱きしめてるおふくろ
先逝く俺を許してくれ

ああ 光が見えてきた
鞄はもう思い

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Stay on the Moon 《詩》

Stay on the Moon 《詩》

触れる事の出来ない距離で
輪郭をなぞった

すっと横切る影

孤独を背負う後ろ姿

掴み損ねた希望

叶えられなかった夢

見上げる事出来ない
背徳の月

それでもずっと見詰めている

貴方の隣で
静かな時が訪れるのを

 Kazu

僕の夢の中に現れたメタファー

静かに言葉が降りて来て
文字の羅列を書き残した

彼女もまた夢を見ていた

全ては現実であり 
口にする事の出来ない事柄だと

彼女

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逆風 《詩》

逆風 《詩》

「逆風」

「書いて死ね」

「殺しに来たぜ」

「愛の詩」

「ダイヤモンド」

「狂人」

「彼女は死んだ」

夢 《詩》

夢 《詩》

「夢」

「腐爛の花」

「唯一の花」

「叶わぬ夢」

「出逢い」

「幻」

「造花」

「夜の華」

「射程距離」

「蝿」

Photo : Seiji Arita