キャリア自律は終わりを迎える ~「自律」から「共創」へ企業はシフトせよ~
かつて、昭和からバブル崩壊後まで、日本企業は終身雇用が前提として社員のキャリア形成が図られていた。
いわゆる「会社主導型」で社員のキャリア形成が行われてきた。
しかし、それはポスト(役職)を餌に、社員のモチベーションを引き上げていたため、結局は「課長代理」「部長補佐」「係長心得」などといった、一見良く分からない役職が増えていき、最終的には日本企業の競争力が失われた。
そこで出てきた考え方が「キャリア自律」「自律的キャリア」である。
「社員は会社に頼らず、自らのキャリアは自らの責任で形成してくださいね。(もちろん会社・人事は必要な支援をしますけど・・・)」というものである。
でも、「キャリア自律」を掲げている企業で成功しているところは、正直見たことも、聞いたこともない。。
若手職員の早期離職、優秀な社員の移籍、シニア社員のぶら下がりなどなど、キャリアに関する問題は、減少するどころか増えるばかりである。
そろそろ、「キャリア自律」「自律的キャリア」という考えを終わりにするべきだと感じる。
では、これからの組織内キャリアはどうあるべきなのか??
一つの答えが、社員本人だけに任せるのではなく、会社(人事)・上司・本人の3者が連携しながら、キャリアをつくり、形成していくという「共創型」が求めらているように感じる。
事業創造・商品開発・チームビルディングだって、一人の優秀な人材でつくるのではなく、みんなで知恵を出し合い、共に創る時代なのだから、「キャリア」だって、みんなで作っていけばいいじゃないかと思う。
「共創型キャリア(コクリエーション・キャリアとでもいいましょうか。。)」がこれからの組織内キャリアの「あるべきカタチ」ではないのでしょうか。
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