#ビジネスにちょっとだけ役立つかもしれないこと 『ビジネスの始まりは営業から』
僕が新入社員だったころ、先輩と一緒にお客さんに営業にまわっていた
いわゆる、OJTってやつだ
なんど行ってもなかなか受注に至らないお客さんがいた
先輩は、全然商談もしないし、当時の僕からすればなんでこんなムダなことをしているのだろうと思っていた...
そのお客さんには、何度も一緒に行った
僕は正直いうと、”そのお客さんにそこまでしてこだわる必要があるのか?”
と、思いながら先輩について行った
当時は、今では絶対に考えられないような、パワハラやモラハラが普通に横行していた
優越的地位の濫用だ(優越的地位の濫用とは,自己の取引上の地位が相手方に優越している一方の当事者が,取引の相手方に対し,その地位を利用して,正常な商慣習に照らし不当に不利益を与える行為のこと)
当時、僕が在籍していた企業もそれなりの大きな企業だったが、買い手有利であった
そのお客さんは、特に優越的地位の濫用をしていた訳ではない
なぜ、その先輩はそこまで固執していたのかは、分からないでいた
一度だけ、その先輩に「なぜそんなにあのお客さんにこだわるんですか?」と聞いたことがある
その先輩は、「あのお客さんにだけこだわっているわけじゃないよ」「これでも一応、全てのお客さんにこだわっているつもりなんだけどな〜」
そして、その先輩はもう一言、こうつけ加えた「営業って全てのビジネスの始まりだから、すごく重要なんだよね」と...
この言葉は今でも忘れない
まあ、当たり前のことなんだけど、凄く納得感があり、腹落ちしたのを覚えている
全ての会社の業務は営業からはじまる、顧客に購買をして貰わなければなにも始まらない
時代は進化し、さまざまなビジネスモデルが生まれたが、全ては営業から始まる
社内のビジネスプロセスの起点だ(マーケティングが起点だという人もいると思うが個人的にはマーケティングは営業へのつなぎである)
しかし、優秀な営業はマーケティングも営業の中に取り入れている
コンサルティング営業とかソリューション営業と言われる言葉がある
こちらも参考にしていただけると嬉しい!
その先輩はビジネスの話しをしているように見えなかった
ただ、訪問して世間話をして帰るだけであると、当時の僕は思っていた
チャレンジャー・セールス・モデルというものが最近注目を集め始めている
営業の仕事はニーズの発掘と、ニーズに対する提案であり、お客さんとの関係構築力が受注の全てを決める!ということがこれまで言われてきたことだ
チャレンジャー・セールス・モデルでは、これらが幻想だったことがわかる
本書では、営業のパターンを以下の5つに分けている
①ハードワーカー:簡単にあきらめず、自発的。常にフィードバック能力開発に関心が高い。
②チャレンジャー:常に違った見方をする。議論好きで、顧客のビジネスを理解している。顧客に強引に働きかける。
③リレーションシップビルダー:関係構築タイプ。顧客の中に強力な賛同者を作る。誰とでもうまくやれる。
④ローンウルフ:一匹狼。自分の直感に従う自信家。管理しにくい
⑤リアクティブプロブレムソルバー:内外のステークホルダーへの対応が信頼できる。全ての問題の細部までに気を配る。
本書では、重要なのはチャレンジャーと言っている
チャレンジャーの能力は指導・適応・支配の三つに分けることができる
チャレンジャーは3つの能力を使い、顧客のパートナーとなっている
この3つの能力を使い、顧客のパートナーとなっていくことがチャレンジャーセールスモデルでは求められる
①指導:顧客のビジネス上において独自の視点を持ち、営業上のやり取りの中で差別化ポイントを指導することができる
②適応:顧客のバリュードライバ―や経済ドライバ―を理解し、顧客組織の中の正しい人に正しいメッセージを伝え、共感を得る事ができる
③支配:お金の話を厭わず、多少無理強いすることができる。したがって営業プロセスを支配することができる
ちなみにチャレンジャーは複雑な提案モデルであるほど、その力を発揮します化ポイントを指導することができる
このうちチャレンジャーを他の営業と差別化する要因となるのはまず「指導」である
チャレンジャーは顧客が市場で戦うためのまだ気づいてない問題点を教えることができるという点で他の営業との差別化をはかっている
チャレンジャーは同意ではなく気づきを促すことによって顧客を引き付ける
顧客との指導的な会話にも6つのSTEPが存在する
重要なのはいきなり自社のソリューションの話をしないこと
モノやサービスを売らないことである
まずは市場や競合他社の抱える課題をいくつか取り上げ、市場やビジネスのことをわかっているということを伝えてるところからスタートする
顧客が新しい方法の提示の解決策に十分納得していればソリューションの提示は問題なく受け入れられるはずである
この先輩は、当時にチャレンジャーセールスモデルに近い営業スタイルを実施していたのではないかと思う
その先輩はある日突然、ずっと受注できなかったお客さんから受注をもらうことになる
そして、ぼくが知っている限り、そのお客さんから継続的に仕事をもらっていた
その先輩は、他の顧客からも継続的にずっと顧客を切らすことはなかった
いま、ぼくはそれを受け継いで実践しているつもりだ
これは良き思い出であり、もしかしたら以前の記憶がボクの中で美化されているのかもしれない
当時のその先輩と現在のボクを比較することは難しい
もしかしたら、現在のボクの方がすごいかもしれない、またその逆も然りである
それでも、当時思い描いたその先輩に少しでも近づけていたらいいなと思う今日この頃である
さて、先程、ファイザーのワクチン、2回目の接種を終えてきた
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