【感想】1兆ドルコーチ
1兆ドルコーチとは
1兆ドルコーチとは、Googleをはじめとした多くのテックカンパニーで経営者達のコーチングをしていたビルキャンベル氏がコーチングした企業の時価総額の総和の大きさからタイトルがつけられている(実際の総額は1兆ドル以上だが分かりやすくそのようなタイトルとしている)。
中身としては多くのテックカンパニーの経営者達がビルからしてもらったコーチングの中身を体験エピソードを踏まえまとめているものです。
多くの内容が記載されてますが本書を読んで私自身がこれは重要だなと感じた内容を纏めてみました。
※あくまで個人の感想ですのであしからず。
マネージャーに必要なマネジメント要素
マネージャーは、従来の管理、監督、評価、賞罰を超えてコミュニケーション、敬意、フィードバック、信頼をもとにした文化の形成をしないといけない。これらをコーチングの中で生み出さないといけない。
会議を仕切る
会議資料は事前に送る。そして、マネージャー以上は必ずその資料は事前に目を通しておき議論すべき項目を洗い出しておく必要がある。それが出来ないのであれば自分にはその役割は不適切であると吐露しているのも同然である。また、会議ではスマホやラップトップを開いてメールのチェックや他の業務をすることはしてはならない。
会議資料にはハイライトとローライトを含める。
ハイライトをまとめるのは誰でもできる。チームは成功事例を見栄え良く見せ、取締役会にアピールするのが好きだから。だがローライトはそうにはいかない。思い通りに行ってない分野を素直に認めさせるには、多少の促しが必要な場合がある。
オペレーショナルエクセレンスの重要性
オペレーショナルエクセレンス(現場の業務遂行力の卓越性)が少しでも欠けた状態を許さない文化を醸成することが重要。そのためには短期の目標をスリム化することも厭わない。
コーチングを受ける資質(コーチャブル)
正直さ、謙虚さ、あきらめない努力を厭わない姿勢、常に学ぼうとする意欲が必要。なぜならコーチングは、ビジネスの付き合い以上に赤裸々に自分の弱さをさらけ出さないといけない。
プレーヤーに求める4つの資質
知性 勉強ではなくさまざまな分野の話を素早く取り込み、それらを繋げる能力。ビルは【遠い類推】と呼んだ。
勤勉
誠実
グリット 打ちのめされても立ち上がりトライする情熱と根気強さ
感想
読んでまず思ったのはこれはいわゆるHow To本ではないがビジネスにおける基本的な原理原則だと感じた。個人的には世界のエリートはなぜ美意識を鍛えるのかに通じる部分があると感じました。
なぜ?通じるのかと言うと、本書では何度も誠実であること、正しく勝つこと、というワードがでてくる。これは【本質的に正しいこと】を感じることが重要でありそれを実現する能力が必要ということと同義と解釈しました。