「エフォートレス思考」からの学び

「エフォートレス思考」を読んでの感想と、学んだことについて記事にしたいと思います。
本書は「エッセンシャル思考」の続編に位置付けられる本になり、同じ著者が書いています。
「エッセンシャル思考」についての記事はこちら。


・1.本の概要

この本の帯に書かれていた文を借りて説明するのが一番わかりやすいと思います。
『エッセンシャル思考は「何を」やるかを見極める技術。
  エフォートレス思考は「どのように」やるかを極める技術だ。』
著者自身が「エッセンシャル思考」を実践して、やるべきことを明確にし、不要なものを削ったが、それでも忙しい。というところから本書は始まります。一番大事なことを頑張らずに(=エフォートレスに)やり、成果を上げるためのやり方を紹介している本になります。

・2.本からの学び。。の前に率直な感想

私は、読んだ後の率直な感想として、「頑張りすぎずに仕事で成果を出すために役立つ心構えや教訓」について、事例を交えて整理して並べられたもの、という印象を受けました。もちろん、書いてあることはどれも重要で、参考になるものが多かったです。しかし、著者が伝えたかったメッセージというか、前書「エッセンシャル思考」で感じたような手応えのようなものを、この本で私は見つけられませんでした。そのため、この本から学んだことを書こうとすると、単に本の要約になってしまうな、というところで悩みました。
ただ、単なる要約では面白くもなんともないので、今回は、この本の中で私が新しく知ったことや特に重要だと思ったことについて抜粋しようと思います。そのため、ここに書かれていることが全てではなく、この本の本質ではない、という前提でご覧ください。

・2-1.楽しくやるために「遅行指標」を減らす

「遅行指標」とは、行動した結果を得るためにタイムラグがあるようなものをいうと本書で紹介されています。「勉強した結果、知識がついてテストの点が上がる」「健康的な食事をとり続けた結果、健康な体を手に入れる」など、行動自体が楽しくなくても、結果として後から見返りを得られるような場合の行動や、その見返りのことをいうらしいです。
エフォートレスに行動するためには、遅行指標を減らす=行動と結果のタイムラグをなくす、つまり、行動自体を楽しいものにするのが良いといっています。
著者の体験談として、出張終わりに電話しなければいけないタスクを「どうやって楽しくできるか」と考えた結果、「熱い風呂に入りながら電話する」ことにして、楽しく行動できたといいます。このような遊び心というか、楽しみながらタスクをこなす発想は重要だと自分も思っていたため、それをうまく言語化されていたのが嬉しかったです。

・2-2.習慣は「何を」やるか。儀式は「どのように」やるか

内容としては、ほぼ前述の2-1と同じですが、良い習慣をつくるためには、行動自体を楽しく行い、「儀式」に昇華してあげるのがいいと思った次第です。行動自体が楽しければ自然と習慣になるものだなと思います。

・2-3.手順を限界まで減らす

手順を単純化するために、「必要なステップをいかに簡単にするか」という思考は容易に思いつきますが、「そのステップ自体を減らす」という発想はなかなかできないな、と感じました。特に、私は職業がシステム屋で、システム屋目線とユーザー目線が異なることはよく経験しているので、肝に銘じたいと思います。。。

・2-4.やることの上限を決める

これは作業を長続きさせるためにペース配分を考える、ということなのですが、下限だけでなく上限も決める、という考え方は初めてでした。順調に進んでいると感じられて、疲れないようなところに上限を設定するとのことです。
本の中では、南極到達を目標に出発した2つのチームのうち、成功を収めたのは「どんなにその日の天候が良くても、1日◯km以上は移動しない」と決めていたチームの方だった、という話を紹介していました。失敗した方のチームは、天気の良い日に移動できるだけ移動して、移動できないほど凍える寒い日にしか休むことができずに体力をどんどん消耗していき、悲惨な末路を辿ったとのこと。
これは仕事上のプロジェクトにも活かせる教訓だと思います。

・2-5.重要なことはハイテク化、不要なことはローテク化

最初は「逆じゃないか?」と思ってしまいました。余計なことにリソースを割かずに自動化させたほうが、重要なことに専念できる、と思ったからです。しかし、その考えは本書を読んで変わりました。
重要なことを自動化することで楽にして、不要なことはあえて手順を面倒にすることで、そもそもそれをしなくなる方がよい、という考えでした。
この考え方は、「重要なことは頑張らないといけない」と考えがちな我々だからこそ陥りやすい罠で、「重要なことほどエフォートレスに行う」という本書の考え方あっての発想だなと思います。

・3.さいごに

「エッセンシャル思考」に続いて「エフォートレス思考」についても感想を記事にしてみました。どちらの本も、単なる仕事術についてのハウツー本ではなく、人生において重要なことは何か?を考えさせてくれるような内容となっているので、ぜひ読んでほしいです。
私は、これらの本を読んだことが本当にやりたいことを見つけるきっかけになりましたし、仕事復帰後の働き方の理想も考えられたので、休職中の今のタイミングにこの本を読めてよかったと改めて思えます。

私がやりたいことが何か考えた記事はこちら。

最後に、本書のAmazonリンクを貼っておきます。
(このリンクから本書を購入されても私には1円も入りません)

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