モノを売りたい時は、スタバでリモート会議すればいいかもネ？

数ヶ月前の話なんですが、スタバで向かい側の席のお兄さんがイヤホンつけて画面を凝視してるなあと思っていたら、急にPCに向かって話し始めましてね。

「本日は、お招きいただきありがとうございます！」

ってでかい声で。

うるせ〜〜〜！！！

その時、確か私は転職活動中で、履歴書か何かを書いていて、集中したかったのにお兄さんの話がめちゃくちゃ脳内を占拠するんでイライラしましたよね。

「いやぁ、今日も暑かったですねぇ！」

ほんとにね。

「実はさっきまでワタクシ、田んぼにいまして！」

えっ、農家さんかな……？

「田植えじゃないんですよ〜！　実は、ホバークラフトを田んぼに入れまして」

ホバークラフト？！

「それ使って、水草を引き上げる実験をしていまして！！！」

すげ〜〜〜！！！！！

すぐさま、目の前のPCのグーグル先生に向かって、

「ホバークラフト　田んぼ　水草」

とか調べ出す私。

お兄さんの話をめっちゃ聞いてしまって、履歴書は1文字も進みませんでしたとさ！！！　キェェェ！！！

◆◇◆

『スターバックスはコーヒーを売るのではない。空間を提供するのである』

そんな話を、そのむかし、社会人1年目に受けたビジネス研修で聞きました。お客さんは、コーヒーそのものではなく、リラクゼーションだとか、お店の雰囲気だとかを求めて来店するのだ、って話。

私も、

「トールソイ抹茶クリームフラペチーノライトシロップウィズチョコレートチップエクストラパウダーうんたらかんたらが飲みたい！！」

というよりかは、だいたいなにかしら作業をしたい時にスタバに行きます。今この文章だって、スタバで書いています。

スタバでPC広げてる人は昔から多かった印象だけど、最近特に思うのは、「リモート会議してる人多いな？！」ってこと。

しゃべらないことを前提に、イヤホンをつけて受動的な立場で参加している人はまだわかるんですよ。でも、このところ、画面に向かってめっちゃ喋ってる人をよく見る。喧嘩腰で白熱してる人もいるし、なんなら、さっきのお兄さんのような、オンライン講演会のゲストみたいな人とかもいる。

ゲストのバックでスタバのジャズが途切れ途切れに流れてるとか、ちょっと嫌だけどな。それとも今どきはそういうのがオシャレなんだろうか……？

まぁ喫茶店なんだから、「しゃべる」こと自体はおかしなことではないんですよね。電車の車内で化粧をするのと読書をするのと何が違うんだ、誰にも迷惑かけてないのに、みたいな話に近いと思うんですけど。

……と、ここまで書いて、この「何が違うんだ」をとても真面目に5分くらい考えてみた結果、「声のトーン」や「態度」じゃないかっていうことに気づきました。

対面の相手と話す時と違って、はっきりくっきり喋らなきゃという意識が強くなるし声も大きくなりがち。しかも大抵の人はイヤホンをつけてるから、こっちには相手の受け答えが聞こえないので、片側のしゃべりに意識がいって、余計に内容が気になる。

そう、みんな自分のことしか考えてないんだよな。イヤホンで自分は会議に参加している人の声がよく聞こえていいのだろうけど、会議する相手のこともスタバの他のお客さんのことも考えてない。そういう態度というか、姿勢というかが、強烈な違和感を生み出している気がする。

そもそも、電話する時は店の外に出ません？なんでリモート会議はOKなの？セキュリティ的にもよくないですよね、私みたいな人がいるから。

ホバークラフトとかめっちゃ気になるじゃないですか……うまくいったのかあの実験は。今でもたまに気になって、「田んぼ　ホバークラフト」とかで調べるもんなぁ。

あ、つまりですよ。

何かを宣伝したい時、スタバでリモート会議すればいいんじゃないでしょうか。

「アニーさんのエッセイ、めっちゃイケイケですよ知らんけど！　noteで1ヶ月毎日更新チャレンジ中なんですって知らんけど！！　そのうち小説とか載せるかもしれないみたいです知らんけど！！！」

とか大声で言っとけば、周りに座っている人が「うるせぇな」って思いながら「アニー　note」でネット検索してくれるかもしれない。

いいなそれ。

もしかしたら一人くらい、そういう戦略でスタバ会議してる人がいるかもしれませんね。自社製品の名前を連呼しまくってね。短い時間で周囲でコーヒー飲んでる人に効率よく名前を覚えてもらうっていうね。

知名度ゼロでも数打ちゃ当たる……ちょっと印象は悪くなるかもしれないけどネ、知らんけど。

いしかわゆきさん著『書く習慣』巻末の1ヶ月チャレンジに挑戦しています。Day8のお題は、「最近怒ったこと」でした。