記事一覧
ぼくの育った家はもうない【詩】
ぼくの育った家はもうない
ぼくの育った家は壊されちゃった
ぼくの育った家は重機で大きく削られ
まるで舞台のセットみたいに外から中が丸見えだった
そんな風に部屋の中が見えるなんてことは
ありえないことだったけど
そのありえない状態になっていて
それは解体屋にとってはごく当たり前の光景だった
ぼくの育った家はもうない
でもぼくの頭の中には
まだぼくの育った家がある
板張りの居間の
誰も知らない NOBODY KNOWS【詩】
誰も知らない NOBODY KNOWS
つぎ 何が起きるか知っている人はいない
つぎ だれに出会うか知っている人はいない
明日 何が起きるか知っている人はいない
10年後自分が何をしているか知っている人はいない
今 自分が何をしているかわかっている人はいない
今起きていることの意味をわかっている人はいない
人生の最後に何が起きるか知っている人はいない
人生の意味を知っている人はいな
ターニングポイント【詩】
いきづまった
ふざけんな
振り上げたこぶし
おれのこともわかってくれ
涙が流れ
どうしたんだろう
人のせいなんかにして
自分を救えるのは自分しかいない
本気の呼吸をして
チェンジマイセルフ
もし誰かが
いまぼくの方を抱き寄せてくれたとしても
逃げ道があるわけじゃない
思い違ってた
おれ思いあがってた
おれ認められるとってた
まだ何者でもないのに
ここはターニングポイント