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【最新号】Seel Vol.38 テーマ 「写真」 について

どうも、Seel編集部です。みなさんいかがお過ごしでしょうか。

Seelでは新入生を(リモートで!)迎えいれ、スケジュールを遅らせながらもなんとか継続して制作を続けてまいりました。初のリモート体制で制作したこの夏の最新号、取り扱うカルチャーのテーマは「写真」です。

写真はカルチャーだ!といきなり言われても、正直あまりピンとこないほど、写真は私たちの生活に馴染み深く、例えばスマートフォンのカメラなんかは最早なくてはならない存在となっています。

写真というメディアをニッチなカルチャーとして取り上げるにはあまりにも時代が進みすぎており、現在の写真愛好家たちは機材から撮影プロセス、レタッチに至るまで様々な楽しみ方を編み出しているし、伝達メディアとしての「写真」の地位は、今やほとんど動画やテレビ番組に取って代わられています。

来たる5G時代、情報通信が高速・大容量になるにつれて動画やVRがSNSやメディアを通してコミュニケーションの主流となることは容易に予想がつきますが、その一方で写真は淘汰されていく存在なのでしょうか?

ビデオは写真のもう一次元上にある "時間" という存在が含まれていることから、動画を再生することでその時を "追体験" することができます。それに対して、写真は基本的にその "一瞬" を切り取るため、時間の流れをともなうビデオと比較すると情報量がかなり限られてしまいます。しかし、この "一瞬しか切り取ることができない" という写真の特性は、じつは人間の在り方ととても「相性がいい」のではないでしょうか。

私たちは、厳密にいえば「今、この一瞬」しか体験することができません。1秒前にどんなことを考えていたか、1秒後に自分がどんな感情を抱いているか、再現したり予測することはできても、同じ瞬間を二度経験することはできません。
私たちが言葉を発したり、強烈な感情を抱くのはその "一瞬" であり、残したいものは、瞬発力をともなってその一瞬に "凝縮" されています。

写真は、それを閉じ込めることができます。見返せばいつでも、その ”一瞬” が確かに存在したということを、確かめることができます。

私たちが “今” しか生きることができないように、写真もその ”瞬間” を切り取る。それが、写真がオールドメディアとなっても人々に愛され続ける理由となりえるのではないのでしょうか。

そんな写真について、今回のSeelでは写真に含まれる "コトバ" の伝え方、そして受け取り方が人それぞれ違うことを通して、写真を楽しむ方法を模索していきます。

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