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アマプラ映画感想メモ#23『サイコ』

映画を観た後ものすごい悪夢を観てしまったアマプラ映画23日目。

致命的なネタバレは避けるべく努力するが、あらすじや表現、全体の構成についてなどは触れようと思うので、一切情報を入れずに映画を観たい方はお気をつけて。


今回観た映画はこちら。

『サイコ』

〇観ようと思ったきっかけ

『サスペンス』がどういうものなのかを肌で感じ取りたかったため。

〇概要

1960年のアメリカ映画。監督は『サスペンスの巨匠』と呼ばれたアルフレッド・ヒッチコック。原作は、ロバート・ブロックによる同名小説。

〇あらすじ

不動産会社に勤めるマリオン・クレーンは、恋人のサムと結婚したい気持ちが逸り、客の金を着服して逃げだしてしまう。道中怪しまれつつも切り抜けたマリオンは、雨に遭ってモーテルで休むことにしたが……

〇ノート

オープニングのスタッフ紹介で、ただスタッフの名前と音楽が流れているだけなのにドキドキしてしまった。
サイコのテーマなのだろうか? 音楽だけでも緊張するのに、作中の危うい状況で必ずといっていいほど流れて来るのでもうハラハラしてしまう。
のっけからそんな具合であるから、『サイコ』には終始感情をコントロールされっぱなしだった。
小さな危機や疑念を一つ一つおっかなびっくり乗り越えていくマリオンの姿を見ている内に自分もどんどん小心者になっていくような気がしたし、モーテルに着いて人心地ついた時には彼女と一緒になって安堵した。
それらの心理効果も、(たぶん)その後に起きる出来事から逆算で作っているのだから、恐ろしい。

事が起きた瞬間、それまでの出来事がカチッとハマるような感じがあって、恐怖や混乱と共に、パズルのピースが揃ったような達成感すらあった。
また、敢えてキャラクターの意思表示を無言の視線やちょっとしたしぐさで示すにとどめて、キャラクターの思考を想像させるよう仕向けていたのも、自分の目からは目新しく見えた。
非言語的な要素が多かったものの、小説に活かせそうな部分もいくつか見つけたので、これから積極的に取り入れていきたい。

〇感想

面白かった。
サスペンスなんていうからずっとギチギチに緊張しっぱなしの映画なのかと思っていたが、ゆったりとした部分もあってそこまで消耗しなかった。ただ、そうした安心部分もその後の滅茶苦茶のための布石なので、やっぱり恐ろしい。印象がフレッシュな内に観返して、感情のコントロール術についてより色々学べたらなと思う。

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