本を読むようになったきっかけと、ふたり分の本棚。
本を読むようになったのは、コロナとある図書館がきっかけだった。
「社長の図書館」
誰かと会うこともできなくなり、
大学へ学びにいくこともできなくなり、
遠くへ行くことも制限され一気に世界が閉ざされたように感じた20歳の私。
当たり前だと思っていた生活を失うだけで、こんなにも人は孤独に感じるものなのかと痛感した。
そんな時にこの図書館の館長さんと出会った。まだ図書館はOPEN前だった。
突然、インスタのダイレクトメッセージで「伺ってもいいですか?」といった私に対して、快く受け入れてくれる優しい館長だった。
初めてここで借りた本が、カツセさんの「明け方の若者たち」と星野源さんの「よみがえる変態」。ちゃんと読書するのって、小学生ぶりかも。
久しぶりの活字に、私は意外にも興奮を抑えられなかった。ページを捲り、言葉を取り込むことで、一人では抱えきれなかった孤独が消化されるような気がした。
(星野源さんにはこのエッセイをきっかけでどハマり。今はラジオを聴きまくっています。)
そこからは、自分でよく本を買うようになった。
本を読むことをインスタによく投稿するようになった。
そんなことがきっかけで、好きな人や友だち、知り合ったばかりの人と本を送り合うようになった。
借りた本を読んでいくと、よく知っている人だと、文章にその人の影がちらついていて面白い。人は出会った言葉で形成されるんだなぁ、と思う。相手をよく知らなかったとしても、同じ言葉で心動かされたのなら、展開は早い。本を返す頃にはもう友達。
本を送りあっていた好きな人(なかしま君)とは、7月から一緒に暮らし始めている。
彼は東京から、長野のど田舎に移住をしてきた。どっさりの本を抱えて。
二人で壁一面の本棚を作り、自分の本と彼の本を並べた。
同じ本もあれば、全く趣向の違う本もあって面白い。
この大量の本(私の持っていた本の数とは比にならないくらいたくさんの本)で彼が形成されたのかと思うと、本棚を見てさらにワクワクした。
最近は、お互い好きな時に、相手に相談もせず本を買うのでよく被る。同じ本が並ぶ棚を見てると笑える。
本を読むようになり、気づいたこと。
ラインやSNSのつぶやきでは相手のこと全くわからない。その人の読んだ本や好きな本を読む方が、わかることが多い。…気がする。
そんな気がしない?
あなたの、お気に入りの本を教えて欲しいな。