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『やりがい搾取』から『使命感搾取』へ
#KENMAYA です。
今日は何かと炎上することで有名な東京女子医大がまたやらかしているようなので、私見を交えてお話したいと思います。
まず東京女子医大では、昨年、「夏のボーナス支給ゼロ」の決定に対し、
看護師約400人が辞職の意向を示したことで一気にその名が知れ渡りました。
過去の複数回にわたっての医療事故やその隠蔽などもあり、
経営は長年に渡り、かなり苦しい状態であったとされています。
そんな中、先日下記記事が話題になりました。
人件費を削り、50億円の黒字決算
これによって、収入に占める人件費比率は2015年に46.9パーセントだったが、19年には38.9パーセントまで下がり、開設以来、最高額の黒字を記録。間もなく20年度の決算が公表されるが、コロナ禍であっても、約50億円の黒字の見込みだという。
医師をはじめとする職員たちは、経営立て直しのために人件費の削減を受け入れてきた。だが、黒字経営になっても、理事会は職員に利益を還元するのではなく、大学施設の大半を建て替える計画に着手、莫大な資金を投入している。
えぇ…(困惑)
黒字化してるんですか…
正直言ってこの記事には驚かされました。
現在、病院経営(特にコロナ患者受け入れ病院)は慢性的な人手不足、
及び病床逼迫等による経営苦難が続いていると報じられています。
その中で最前線で戦う医師や看護師の人件費を抑え、
経営を黒字化する手腕は見事なものです。(※皮肉です。)
一般的に「ブラック企業」と呼ばれる企業の『やりがい搾取』は、
労働者の仕事への「やりがい」を引き合いに、低賃金やサービス残業を強いる文化として批判を受けてきました。
労働に対する対価を軽視し、実際の作業を担う工員やエンジニア、
彼らを酷使することで、利益を上げ経営者や一部の上層部だけが潤うといった仕組みであり、「現代の奴隷制度」と呼ばれています。
昨今では、「働き方改革」を承け、幾分か改善の兆しはあるものの、
厚労省の「濃厚接触確認アプリ」の開発、保守運用の経緯を見る限り、
多重下請け構造や中抜き体質は依然として根強く、
結果として実際に開発に携わった人がほぼボランティア状態であったことからも、全くといっていい程、学んでいないことが明らかです。
そして、今回の東京女子医大の内部事情は、
医療現場の最前線で働く医師や看護師をまさに『使命感搾取』というべき扱いで軽視しており、
今現在、常に緊迫した現場である、医療現場そのものの崩壊を招きかねない愚策中の愚策といえるでしょう。
公共サービスに等しい、病院も一企業ですから、
財政難に陥れば破綻し、地域医療に多大な影響をもたらす可能性がある以上、経営の盤石化は大事なことです。
しかし、前線で働く職員たちにその対価をきちんと払うことこそが、
病院経営の本質的な部分ではないでしょうか。
医療という今、最も過酷といっても過言ではない現場で、
不退転の覚悟をもって「使命感」で働き続けている医師、看護師の待遇が少しでも向上することを願ってやみません。
ここまで読んで頂き、ありがとうございました。
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