病と彼と私の付き合い方
先日、遠距離の彼氏と毎日恒例の通話をしていた時のことです。
楽しくて、静かな時間ですらどこか満たされている様な、そんな幸せな時間をいつも通り過ごしていました。
ですが突然、私は現実を突きつけられます。
偏頭痛の前兆症状です。
偏頭痛には、前兆症状がある人とない人がいます。
とても酷い偏頭痛の人でも、前兆が無いという人もいるくらいにそれは万別だそうです。
前兆症状の内容もこれまた万別で、私の場合は心拍数の上昇・(立ちくらみとは別の)目眩・耳鳴り・視界がぼやける・極度の集中力低下 ………最近だとこのくらいでしょうかね。
いつも通り話しているはずなのに、もしかして体調悪い? って気付いてしまう彼はきっとエスパータイプなんでしょう。(唐突なポケモン)
バレてしまったからには仕方がない。私が偏頭痛持ちだと言うことは話していたけれど、前兆症状についてはまだ話していなかったので、遂に全て打ち明けました。
それを聞いた彼は、私がそんな大変な症状がでているのに「慣れてるから大丈夫だよ」って言うのが辛いと言いました。
そして、遠距離で何も出来ない歯がゆさと私の痛みに共感して泣きそうになっていました。
偏頭痛は、前兆症状を含め薬で抑えることや回数を減らすことはできても、完治することはほとんどありません。
この記事を読んでいらっしゃる方も、きっとそうなのでしょう。
良く考えれば、私の病気は″完治″が難しいものばかりです。
胸のしこりも摘出すれば大丈夫なものもありますが、大抵はそういう″体質″なのでまたできたりすることだってあります。
私は彼が泣きそうになっているのを聞いて、それと同時に気付いてしまったんです。
きっと私は、一生こうやって病が悪化しないことを願いながら過ごし、彼に心配をかけながら生きていくんだと。
心配をかけるたびに気分を落ち込ませてしまうし、遠距離の歯がゆさを感じさせてしまう。
胸のしこりも、触ると痛いのを知ったら、きっと優しい彼はいつか通る道であるそういう行為ですらも躊躇してしまうようになるのでしょう。
こんな欠陥ばかりの私でいいのかな、と毎日考えてしまいます。
こんな風な想いを抱えている人は、間違いなく私だけじゃありません。よくドラマとかで病気のカップルが描かれ、お涙頂戴と言わんばかりのストーリーが描かれますが、本当に現実にあることなんです。
もし私がそんなふうに思っている事を彼が知ったら、そんな事言わないで とか、どんなに大変な病気だとしても一生隣にいるから とか、優しい言葉をくれるでしょう。
でも私は、それじゃ嫌なんです。
そんなこと言っても何も出来ないのはわかっています。でも、そうとしかできない自分が嫌なんです。
私は一体、どうしたら病と上手く付き合っていくことが出来るのでしょうか。
彼に心配をできるだけかけずにいる為には、どうすればいいのでしょうか。
彼とのお付き合いを始めてから、ずっとこの事について考えています。でも、全く答えの手がかりになるものは出てきません。
きっと一生このことについて悩み、苦しみながら生きていくんでしょう。
そしてそれが、病と彼と私の付き合い方なんでしょう。
一生二人で悩みながら、病とたまに戦いつつ安寧を求めて二人で生きていく。
むしろ、それしか病と付き合う方法は無いのかもしれませんね。
こんなオチかよ、と感じている方も読んだ方の中にはいるでしょう。ですが、病を抱える人は最後には全員ここにたどり着くのだと思います。
病が牙を剥いた時は受け入れるしかない。ただ、そうなる時の最後の最後まで幸せでありたいと願いながら日々を過ごすんです。
完治するのかわからない病を抱えている方が近くにいるという方は、そういう思いを裏では抱えているのだと思って、労わってあげてくださいね。
長くなりましたが、最後に医療従事者の方に敬意を表し、医療従事者の方の日常が取り戻せるようにお祈り申し上げます。
°Sechi°