
2024年上半期映画ベスト10
今年の上半期に観た97本の映画から10本の映画を選出しました。ひとこと偏愛コメントとXに掲載した映画評とともにどうぞ
第10位『このハンバーガー、ピクルス忘れてる。』
ホントしょうもない恋愛会話劇なんだけど、センスしか感じない上半期の偏愛枠。これ以上ない中島歩の使い方をしている作品でラストも素晴らしくドラマの再編集版とは思えない完成度。『恋愛依存症の女』から6年… やっと時代は木村聡志に追いついた
『このハンバーガー、ピクルス忘れてる。』
— ⁂ ⌘ 背 骨 ⌘ ⁂ (@sebone_returns) February 18, 2024
『違う惑星の変な恋人』と同じ世界線にあるもう一つの恋愛会話劇。なので当然の事ながらこちらも最高に面白いセリフの応酬が堪能出来る。そう来ましたかと膝を叩きたくなるラストめっちゃ好き。木村聡志監督の時代くるだろマジで ★4.1#背骨映画 pic.twitter.com/tOAyeaP6QK
第9位『正義の行方』
死刑執行後に判決が覆されるかもしれないと目された飯塚事件を追ったドキュメンタリー。全編見どころだが、「この事件は冤罪では?」から「この事件の有罪判決を誘導したのはわれわれでは?」に転調していく後半の自己言及的視点はかなりの見物
『正義の行方』
— ⁂ ⌘ 背 骨 ⌘ ⁂ (@sebone_returns) April 29, 2024
最期まで無実を訴えながらも刑確定から僅か二年で死刑執行された「飯塚事件」を追ったドキュメンタリー… pic.twitter.com/scZbazmsbp
第8位『ありふれた教室』
学校という閉鎖的空間で繰り広げられる吐き気を催すほどの悪意の連鎖。社会に蔓延する悪意を全部詰め込んだような構成と見事なラストの対比もよきです
『ありふれた教室』
— ⁂ ⌘ 背 骨 ⌘ ⁂ (@sebone_returns) May 18, 2024
校内で起きた盗難事件をキッカケに広まっていく疑心暗鬼、不協和音、悪意の連鎖…
学校という名の社会の縮図を描いたストレスフルなリアリスティックスリラー。誰も敵に見えてくるドラマと対比的なキレ味鋭いラストが素晴らしい今年屈指の傑作。年ベス候補キタ!#背骨映画 pic.twitter.com/bOniaLYGD7
第7位『ゴールド・ボーイ』
この映画で復活の狼煙を上げたと言ってもいい金子修介監督作品。原作小説が面白いとしても、沖縄を舞台にしたサイコパスvs少年たちの先の読めない心理戦は抜群に面白い。ラストシーンから抜群のエンディングでさらに歓喜
『ゴールド・ボーイ』
— ⁂ ⌘ 背 骨 ⌘ ⁂ (@sebone_returns) March 15, 2024
でーじ面白い!一族を乗っ取ろうとする殺人鬼と人生を変えたい少年たちの頭脳戦。めっちゃ人◯ぬ。めっちゃ闇深い。めっちゃ裏切られる。沖縄の青空の下繰り広げられる先の読めないデスゲームは、東野圭吾とアジア映画が融合したようなノワールだった… ★4.0#背骨映画 pic.twitter.com/F5SlT9oqhf
第6位『辰巳』
上半期最高のインディーズ映画。なにより役者&作り手の熱量がハンパない。裏社会の底辺で生きるヤツらの生きざまと死にざまになぜこんなにも魅了されるのか…
『辰巳』
— ⁂ ⌘ 背 骨 ⌘ ⁂ (@sebone_returns) April 28, 2024
噂通り凄えぇ。裏社会でしか生きられない奴らの金と命の奪い合いを描いた作品だが、こんなにもリアルで生々しくヒリヒリする映画、今なかなか出会えない
役者が良い、セリフが良い、ロケーションが良い…… pic.twitter.com/3zDzPtpNq2
第5位『ルックバック』
フィクションを愛し、信じる者たちに向けた祈りのような作品。希望と絶望。しかしこれはフィクションの敗北などでは決してない…
『ルックバック』
— ⁂ ⌘ 背 骨 ⌘ ⁂ (@sebone_returns) June 29, 2024
フィクションに出来る事、フィクションには不可能な事… その可能性と限界に板挟みになりながらも、それでも信じて描き続けるしかない
作り手の感触がそのまま息吹きを帯びていくようにはじまって、祈りを捧げるようにひたすら描き続ける姿で終わる。創作を愛す全ての者に捧げる傑作… pic.twitter.com/dImls3zF5O
第4位『ソウルメイト』
香港映画の傑作『ソウルメイト 七月と安生』をキム・ダミ主演で済州島を舞台に描けば、最高のリメイクになるのは必然。ネット小説から鉛筆画への改変も決まっており、オリジナルより爽やかさを増した友情を超えた物語に…
『#ソウルメイト』
— ⁂ ⌘ 背 骨 ⌘ ⁂ (@sebone_returns) February 4, 2024
これは素晴らしい!大傑作のオリジナルに見劣りしないどころかそれ以上のリメイク
自分以上に愛おしい存在だった親友との約束の物語としてオリジナルの良さを活かした脚色があまりにも見事すぎる。今年の上半期ベスト最有力候補の一本。公開された時はぜひ♪@FansVoiceJP pic.twitter.com/jycZVzlkEX
第3位『デッドデッドデーモンズデデデデデストラクション 前後章』
破滅寸前のこの国を生きる全ての者に捧げる現代の黙示録。もはや並行世界へシフトするしかない展開に絶望せよ。繰り返すがこれは貴方が住むこの世界の物語だ
超絶くそヤバい傑作の予感しかしない『デッドデッドデーモンズデデデデデストラクション前章』
— ⁂ ⌘ 背 骨 ⌘ ⁂ (@sebone_returns) March 23, 2024
これは近年の暗雲立ち込める日本を濃縮したような世界で繰り広げられるSF青春譚にして、明るい未来を抱けず日常を生きる全ての凡人に捧げる終末論。後半怒涛の展開は警笛か予言か。続報待て★4.2#背骨映画 pic.twitter.com/gOA4Cbf1gC
ハッキリ言って今年最強の面白さ。大きく膨らんだ期待を軽々と超えてきた『デッドデッドデーモンズデデデデデストラクション後章』
— ⁂ ⌘ 背 骨 ⌘ ⁂ (@sebone_returns) May 25, 2024
前章の謎解きと怒涛の伏線回収でストーリー展開しながら、その奥にあるのは、もはやリアルがフィクションに追いついてしまったシン・セカイ系という強烈な世界観… pic.twitter.com/bPDjFLUkvl
第2位『あんのこと』
弱肉強食の世界に対して社会は何が出来るのか。を絶望と希望を交えて描いた作品。貴方はたまたま「あん」ではなかった… それだけ
気になるところがないわけではないが、入江悠監督の自己ベスト大幅更新に敬意を表して…
『あんのこと』
— ⁂ ⌘ 背 骨 ⌘ ⁂ (@sebone_returns) June 11, 2024
今年の上半期屈指の凄まじい映画。傑作とかそんな表現ではとても言い表せない
虐待、売春、覚醒剤… この世の地獄にいた彼女が社会に見つけられたと思ったところから辿り着いてしまった絶望の淵… pic.twitter.com/LNZ6a8liCV
第1位『悪は存在しない』
別格。もともとは石橋英子のバックグラウンド映像としてオーダーされたもので、シンプルなストーリーを軽やかに描きながら同時に幾重にも連なるような複雑性を帯びた完成度に慄く。時代は濱口竜介。映画に選ばれた存在
『悪は存在しない』
— ⁂ ⌘ 背 骨 ⌘ ⁂ (@sebone_returns) April 26, 2024
肩に力が入っていないように見える中にも張り詰めた空気を漂わせ、観る者の心をザワつかせるザ・濱口監督な作品。傑作などという評価は的外れな気もするし、なんなら今さら失礼なんじゃないかとすら思ってしまうほど別の次元にある… pic.twitter.com/1NosboQqNG
2024年上半期映画ベスト10
①悪は存在しない
②あんのこと
③デッドデッドデーモンズ
デデデデデストラクション 前後章
④ソウルメイト
⑤ルックバック
⑥辰巳
⑦ゴールド・ボーイ
⑧ありふれた教室
⑨正義の行方
⑩このハンバーガー、ピクルス忘れてる。
新作97作品中
その他候補作品
・哀れなるものたち
・違う惑星の変な恋人
・アメリカン・フィクション
・貴公子
・コット、はじまりの夏
・梟 -フクロウ-
・オールドフォックス 11歳の選択
・ふたごのユーとミー 忘れられない夏
7位以降は大混戦。迷ったー