ザイフェン取材旅行記③
野外博物館では、ザイフェンのおもちゃ作りの原点ともいえる木工技術「ライフェンドレーン」(Reifendrehen)の実演を見ることができます。
かつて炭鉱業で栄えたザイフェンでは、鉱石を砕くのに使っていた水車を利用して「ろくろ」を動かし、木を削り出すのに役立てたそう。実演が見られる小屋の外にも、大きな水車がありました。
ライフェンドレーンは、輪切りにした太い木材をろくろに固定して高速で回転させ、そこに刃物を当てて断面が動物の形になるように、リング状に加工する技術。完成したその輪を金太郎あめのように切り割ると、40〜60体くらいの動物フィギュアの原型を取り出せます。その後、細部を手で彫って形を整え、色を付ければ出来上がり。
完成したリングを割って初めてその形状を確認できるので、とんでもなく高度な旋盤技術とデザイン力、そして形を把握する熟練の技が必要なのだとか👀 現在では、数十人ほどしかこの技法を使える人がいないそうです。
ちなみに、ろくろで削り出したバームクーヘンのような動物の木材は、博物館のショップで購入することができます。私たちは、座っているネコ🐈の木材をお土産に買いました。