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記事の中で映画、ゲーム、漫画などのネタバレが含まれているかもしれません。気になるかたは注意してお読みください。
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ドラマ「君とゆきて咲く」を観た感想〜前編〜

※後編は最終話まで見てから書く予定。
※ネタバレ有り!
※自分で見返して思い出す用の備忘録な上に超うろ覚えなので、その辺ご了承ください。
※タグ「推し」をつけましたが、世間が言う「推し」という言葉について思っていることを「推しとは」の項に書いてみました。



 こんにちは、シヅクです。
 テレビ朝日やTVer、テラサで配信中のドラマ「君とゆきて咲く」。まだ最終話は迎えてませんが、今のところの感想や所感をまとめておこうと思います。
 ちなみに私は三浦涼介さんのファンということもあり、ある程度偏った視点で見ていますのであしからず。

https://www.tv-asahi.co.jp/kimiyuki/



きっかけ

 去る2024年1月。
 三浦涼介さんが出演された"サガステ"が開幕する数週間ほど前に、ご本人がインスタグラムのストーリーにて『京都で衣装合わせしてきました』『ドラマの撮影』という旨の投稿をされた。(細かい前後のタイミングは忘れた)
 ここでスタートする我々ファンの考察…

 衣装合わせ?なんの作品?この時点で発表されていたのは5月の「儚き光のラプソディ」まで。こちらはキービジュが出ている上に衣装合わせするなら東京でやるはずだからこれでは無い、つまり未発表の作品だろう(実際、直後のインスタライブで『まだ発表されてないやつだから内緒』と本人からお知らせ有り)→わざわざ京都で、ってことは”和”な感じの作品に出られるってこと?えっ和服?時代劇??いつどの時代の誰?→いやまだ時代劇と決まった訳では…ていうかドラマ!時期的に春か夏かな?
 ※この間2秒※

 そして迸るファンの検索能力…
 またたく間に当ドラマのキービジュアルが特定され「花びらで顔が隠れている左上の方が三浦さんでは?」「本当だこの髪色と手が完全に三浦さん」と特定されるのにそう時間はかからなかった。
 テレビ朝日であることやスタッフさんの名前、発表済みのキャストさんがほとんどニチアサ特撮に出演されていた方ということもあり、ファンは正式発表よりずっと前から確信を得ていたのであった…。

このキービジュの一部の方々が、放送前特番のキャスト発表まで桜の花びらでお顔が隠されていた。





放送前


 そして、キービジュアルや公式サイトを見た時に、私の中で首をもたげた不安感…。つまり、長らくオタクをやってきたからこその嗅覚で感じ取る、嫌な予感……。

 not for me 感!!(自分に向いてない感)

 だってなんだかすごくフワフワしてキラキラしてるもの、青春とか言っちゃってるし恋愛匂わせてくるし、画面は”素人が見ればそれっぽく見える”様に加工してるのが分かるしユニットデビューとか言っちゃってもうお金の匂いがスゲーもの!!
 レーベルもav◯xだし!!!それなりに年食った偉い大人がプロデュースして金勘定で色々決めてるのが分かっちゃって(いや知らんけど多分絶対そう)、、、

 辛い、、、😭😭😭

 俺はついていけるのか こんなにnot for meなドラマに

 …というのが、放送前の公式サイトや特番を見た感想だった。思い返すとなんだかただの可哀想なオタク。
 とはいえ三浦さんが出てるなら500%見るんだけど、途中で退場なんかされてしまった日には続きを見ていけるかどうか、自信が持てない。というかそんな環境でお仕事される中で、本人が嫌な思いとかしてなきゃ良いなとか思いつつ………。
 
 まぁそれはともかく。
 放送前特番で三浦涼介さんは芹沢鴨役です!と正式に発表され、「やっぱりね!」と思うと同時に、「ええっ?!芹沢鴨なの!?!」という驚き。
 私は新選組に詳しくないものの、芹沢鴨のなんとなくの印象や人物像を知っていたので、その意外性に驚いたし、三浦さんなら新たな芹沢鴨像を打ち出してくださるだろうと思ったのでそれは純粋に期待が高まった。
 そして、そんな私を尻目に予告カットがバンバン流れていく。遊女と危険な香りを漂わせる芹沢さん…他の若手キャストには出せないような色気!
 そんな相変わらずの美しさに、我が家の液晶テレビは割れんばかりにビリビリと震えていた…。※気のせい



調べてみた


 その中で、私は思い当たるのである。
「やばい。私の幕末および新撰組の知識って『るろうに剣心』『銀魂』で止まってる!尊皇攘夷とか戊辰戦争とか、かなり曖昧にしか分からない!」
 というわけで、ざっくり調べたので自分用のメモとしてここに書いておく。

 ちなみに私は元々新選組ってあまり好きじゃないというか、好きでも嫌いでもない。荒くれ者の殺人集団というイメージで、何故そんなに美化されて持て囃されるのかがピンと来ないし、だからと言って別に薩長派でも無いので…とりあえず何に置いても極端なのって良くないよなぁ、みたいな。そういう人達には近付かんとこ…みたいな(汗)
 それで言うと、未来を見据えていた坂本龍馬が多くの人に支持されているのは何だかわかる気がしてきた。

 個人的に「なるほどね〜」と思ったサイト↓

https://www.touken-world.jp/tips/49849/

https://ryoma-kinenkan.jp/feat/

 ”尊王攘夷とは「天皇を敬い、外国の侵略を退けよう」という考え方で、反幕府勢力の過激なスローガンと誤解されがちですが、実はそうではなく、外国の脅威から日本を守ろうと考える日本人であれば、当時誰もが抱いていたものです。”

 『るろうに剣心』において、緋村剣心は桂小五郎の命を受けてバッサバッサ辻斬りをしていた。剣心は薩長派(しかも手段が過激)だったわけで、新撰組とは対立関係に有り、その先にも斎藤一とは因縁深い関係となる。明治維新の時に政府の要職に就かないかと誘われたがきっぱり断った、という発言も原作には出てくる。
 てっきり、剣心たちと新撰組…つまり幕府側は全く違う思想を持っていたために対立していたのかと思っていたが、どちらも「尊王攘夷」という理念は一致していた様子。へー!そうだったんだ!
(この辺の日本史はどんどん政治色が強くなってきて、学生時代にも苦手意識があった…。)
 『銀魂』で色々あって記憶喪失になった近藤とヅラ(ヅラじゃない桂だ)が「JOYが攘夷でHEY!YO!」とラップで意気投合していたシーンがあったが、なるほど。合ってる。

 しかし、何故ここまで熾烈な争いを繰り広げたかと言うと、手段だったり、当時の国の命運を握っていた徳川幕府に対する姿勢だったりが違っていたから。
 薩長は「こんな幕府は信用ならない!ぶっ壊すしかない!」
 新撰組は「幕府大好き!将軍のためにこの身を捧げる覚悟!」
 みたいな感じ…。
 と、私は解釈しているけど、マジでこの辺間違っていたら詳しい方にご教授願いたいところ…m(_ _)m💦

 そして、芹沢鴨はどんな人物だったのかと言うと↓


Wikipediaより引用↓

・上洛の旅程で、近藤らの手違いにより芹沢の宿所が手配されていなかったことに腹を立て、街中で危険な大かがり火を焚いた。
・すれ違った力士が道を譲らなかったため、芹沢らは暴行を加えた。その行為に怒った力士の仲間が駆けつけ乱闘となり力士側に死傷者が出た。
・酒乱の芹沢は大暴れをして店主の角屋徳右衛門に7日間の営業停止を一方的に申しつけている(角屋での暴挙
・通せ通さぬと双方が押し問答となる中、芹沢は哄笑しながら歩み出たため藩兵が槍を突きつけると、愛用の鉄扇でその槍を悠々と煽いだという。会津藩の軍奉行が駆けつけてその場を収めたが、芹沢は悠然と門を通っていき、人々は彼の剛胆さに驚いたという。
・芹沢が懸想していた吉田屋の芸妓小寅が肌を許さなかったため、立腹した芹沢が吉田屋に乗り込み、店を破壊すると主人を脅して、小寅と付き添いの芸妓お鹿を呼びつけ罰として2人を断髪させる狼藉を行なっている。

 
 ちなみに芹沢鴨にはお梅という愛妾もいて、彼女との出会いはどんな感じだったのかというと、
 再三に渡り代金を踏み倒していた芹沢に困った蕎麦屋の主人が、「美人な女性の頼みなら断れないだろう」と自慢の妾であるお梅を屯所に通わせて代金を催促したところ、そのお梅まで奪われてしまった、と。結局蕎麦の代金は踏み倒され、泣き寝入りするしか無かったらしい…。

 
 う〜ん、まぁどこまで事実かは分からないにしろこんなエピソードがぽんぽん出てくるわけで、鴨さん相当やべ〜人だなこれは😅

 そんな芹沢鴨が今作ではどのように描かれるのか、またそれを演じるにあたってどのようなことを感じたのかについて、放送直前のこの記事で三浦さんは興味深い発言をされていた。

”自分が若いころに演じていたら、もっととげとげしいキャラクターになっていたかと思いますが、少なからず経験を積み重ねてきた今、またひとつ新しい表現が見せられるのではと思っています。”
”この芹沢鴨という役が、僕の新たなターニングポイントになる予感がしています。”
 
 この言葉を受けて、どんな芹沢鴨像を打ち出してくださるのだろう?とワクワクしたし、記事内の”これまでの新撰組作品では見たことがない、妖艶で凄みの際立つ芹沢鴨”という言葉に胸が高まったのであった。


 他に興味深かった記事↓

奥くんインタビュー

 良い匂いを漂わせていることに定評がある三浦さんだが、それはハンドクリームの香りらしい。


柊太朗くんインタビュー

 「美しいから怖い」という言葉にハッとした。
 三浦さんの演じる役は、儚く美しくミステリアスな雰囲気が人を惹きつける魅力となっていた、それがカリスマ性を帯びて見えることが多い…と感じていたけど、そうだ、それが大きな要因だよなーと。
 美しいから怖い、怖いから気になる…。今まで私が見た中だとアンク、オイディプス王、ネオ様はまさにそんな印象。あとゲルハルト卿、零、桜姫もそうかも。


鴨さん出演シーン


 とりあえず、三浦さん演じる芹沢鴨さんの各話出演シーン、そして話数ごとのザックリした感想をまとめようと思う。
鴨の絵文字🦆が三浦さん演じる芹沢鴨の出演シーンやセリフ。(超ニュアンスだし忘れてる所も多々有るので信用しないでください(笑))


◯1話
🦆→芸姑さんに膝枕されて「近藤たちがなんとかやってるさ」
そして押し倒しながら「かわいがってやるよ」

ウヒー!!!
ウヒーだけど、芸姑さんにも引けを取らない美貌たるや……!
この時点で膝枕して貰うの好きだったのね。
意外とテンポは良いんじゃない?画面の加工の感じとか見せ方は気になるけど…。


◯2話
🦆→新人隊士を集めて土方さんが話してる所に襖パーン!で登場。
隊士が丘ちゃんに耳打ちする声を聞いて、「そうだ、この俺が芹沢鴨だ。近藤より土方より、ここに居る誰より偉い。」「分かったか?小僧」「この犬ども!」と活を入れる。怖い。

鴨さんの存在感が凄すぎて…。
佐藤流司さんの坂本龍馬登場。こうして比べてみると、現場に慣れてるであろう俳優さんの演技力を感じる。
フレッシュな若手さんもそれそれで、新選組という組織と合ってて良いとは思う。


◯3話
🦆→会津藩の鵺野氏、近藤と会合。
「辛気臭え話をするな、舞の最中だろ」「どんな娘でもここに呼べますよ」と鵺野に酒を注ぐが、どう見てもどの芸姑さんより美人である。

交錯する想い、を描くにはいささか勇み足すぎる。そこまでの関係性はまだ構築されて無い。


◯4話
🦆→新之丞さまを助けに行くという南無之助と丘十郎のやり取りを盗み聞きして、「おもしれぇ…」
そんな南無之助たちを助けに行こうという近藤たちのもとへ「お前がのこのこ行くな」と。
鴨居に頭ぶつけそうと思ったら、むしろ手をかけていた。日本家屋にて感じる三浦さんの高身長…タハー!!
「良いから俺の言う通りにしろ」威圧感が凄まじい鴨さんに反論できない土方たち。

渋皮喜平君、やっとちゃんと出てきたー!公式サイトでは鴨さんのお気に入りとのことで、気になってたー。どういう経緯なんだ?
(それは最後までよく分からなかった…)

🦆→夜、近藤さんの下へ訪れる鴨さん。
「会津藩との謁見の日決まったぞ」
『鵺野さん、随分やんちゃな輩とつるんでるんですね、これを殿がしったらどう思うか…』と伝えたらしい。
「近藤、俺はお前が嫌いだよ…だから一緒につるんでる。」「そろそろ腹を決めろ…俺がお前を本当の侍にしてやる。」

いよいよ鴨さんがどんな存在なのか分からせてきたー!
この話は、彼らの居場所と深まる絆という話でOK?

翌朝。
「会津藩との謁見決まりましたー!演舞に参加します!」とハイテンションの山南さん。
その演舞を監督してくれる先生はというと…。道場の引き戸があき、桜吹雪とともに部屋に入ってくる鴨さん!
「おう、悪いお知らせの登場だ」
黙り込む隊士たち。
「嬉しすぎて言葉も出ないのか?」
鴨さん、肘についた花びらをふっと吹いて、縦に一太刀真っ二つ。
「なんだ、虫かと思った。ま、仲良くやろうぜ同志たち」


◯5話
🦆→隊士たちをバシバシしばいて、「ここまでがアップだから」な鴨さん(大きなあくび)、反抗的な態度を取ると「山走ってこい!」
羽織を着た近藤さんを褒める。馴染みの仕立て屋で特注したらしい。
二人一組の演舞をチェックしてる鴨さん、
お粗末な演舞に飽きちゃって渋皮くんに膝枕してもらう鴨さん……。

朝帰り鴨さん……を出迎える山南さん。
そして新しい時代を見据えてる鴨さん……。
「俺が正しかったとそのうち分かる」のシーン、美し過ぎてむせた…( ゚ω゚)


◯6話
🦆→目をつむりながら歩く丘ちゃんとぶつかり、「御法度だ」と首根っこ捕まえてどこかへ連れて行く。
丘ちゃん「ごめんなさいわざとじゃなかったんです、御法度やだー!切腹ですか?!」
きれいな反物に囲まれる鴨さん。目の保養…。
「追い詰められたときこそ切り開かれる道があるだろう」とアドバイス。
大作とはじめての稽古の時や、「また走り回ってみれば」の大作の言葉を思い出して駆け出す丘ちゃん。その背中を見つめる鴨さんの眼差し。

羽織のお披露目。
山南さん「いくら使ったんですか?」
「さぁ?」ととぼける鴨さん…って、鴨さんもちゃんと羽織ってる〜!わーい!
演舞本番、土方と近藤と並んで縁側に座って見てる。
松平容保の「見事であった!」にどこか影を帯びたほほえみ…
その後、「これからの活躍期待してるぞ」という言葉にきれいに三つ指そろえて頭を下げる鴨さん。

ここに来て火力上げてくる芹沢鴨、そして「この子達どうなるんだ?」が急に来た。このタイミングでこれは意外だ。
(しかし鴨さん退場後はこの気持ちは一気にフェードアウトしてしまった…)
大作の思い出の中の人が殺されたか何かで、しかも大作はやはり薩長側の人だったのか、もしくは現在もそうなのだろう。その人の敵を取るために壬生浪士組に潜り込んだ?
しかし、よりによって丘十郎がその人を彷彿とさせる…。

今までで一番面白かったかな?

5、6話の監督は平ジェネでもメガホンを取った上堀内佳寿也監督!!さすが!


◯7話
🦆→新選組になったよ〜って集まっている所に鴨さん登場、「その小僧たち借りるぞ」
丘十郎たちに水戸藩士の人の屋敷の修繕に行かせる。多分、鴨さんが水戸の出身なので繋がりがある。
それに反対する土方さんに「辛気臭え顔してんなあ」
「彼らに今必要なのは稽古です」と反論される。
「本当おまえ分かってねぇなぁ。新しい時代を選ぶんだろう?」と。
夜、芸姑さんに膝枕されてる鴨さん。「長州の」とメモ書きを受けとる。「裏でこそこそ、悪い人」の言葉に「良い褒め言葉だ…結局頭を使ったやつが勝つ。刀振り回してイキったような時代はもうすぐ終わりだ。」

若い芸姑さんにポッてなる渋皮くん。
なんか…相変わらず急な展開だなぁ。次の話数も急に大作が疑われて…みたいな。もう少しちょっとずつ丁寧に複線を張ってほしかったところ。

画面は相変わらずこんなにディフュージョンたかなくていいのに。ボヤボヤすんだよ勿体ないよ。


◯8話
🦆→紙をくしゃっとやって芸姑さんを後ろからハグ。
屯所に戻り、丘ちゃんに「俺のイヌ知らないか?」「知らないから聞いてんだろ…まぁお前でいいや」と鵺野宛の文を預ける。
「でも外出禁止令が…」と気にする丘ちゃんに「ここで一番偉いのは俺だぞ」ウインク😉
内部に密偵がいる、という話に→土方に「また辛気臭い話ししてるな」「刀で切り合うだけが侍じゃないっていくら言ったら分かるんだ」「そういうのは泳がせるんだよ」「言うことを聞け、分かったな」

渋皮くん捕まる→散るは一瞬…みたいに呟く鴨さん。

 うーん、渋皮くんに詰め寄る大作のシーンを観て、この段階まではまだ視聴者にとっても誰が裏切り者かわからない、みたいにした方が面白かったと思う。「何を演技してるんだろ?」と思っちゃうから。
 第1話の冒頭のシーンからして大作が長州側なのはわかりきってるわけで、この前の話数くらい?の過去回想でそれがわかっても驚きが無いし、引きがない。
 

◯9話
鴨さんとのお別れ回

🦆→尊王攘夷の人たちとお酒飲んでる鴨さん。
「ずいぶん元気がよい様子だな」と新選組幹部に詰め寄る容保、
山南さん「芹沢は各所から情報を集めています、突飛に見える行動も策あってのこと」

「お前を本当の侍にしてやるよ」を思い出す神妙な面持ちの近藤に「辛気臭いつらしてんなぁ」
容保公との謁見、芹沢さんも来て欲しい、誤解も溶けるはず…と近藤。
「俺はやっぱりお前が嫌いだよ」「これからすべてがひっくり返る。武士だなんだと関係ない、全部ごちゃ混ぜの混沌とした時代。そんな中でもお前は輝く…でも光はまっすぐにしか進めねぇ…土方を斬れ、近藤。出来ねぇなら俺は抜ける」
「何を言ってるんですか!」
「俺は常にお前を疑う、土方は何があってもお前を信じる。それはおまえにとって毒になる。お前はいつかアイツの求める正しさにがんじがらめになって溺れる」
「渋皮のことですか?」
「くだらねえこと言うな。(←この件に関して鴨さんは納得いってない様子)俺は他人の生き死にで自分がどう動くか決めたりしねぇ」
「芹沢さん、やめよう…俺達は同志じゃないか。ぶつかり合いながらも手を取ってここまできた」
「そろそろ夢から覚める時だ。選べ、近藤。俺か土方か」

 縁側でタバコふかしてるのを丘ちゃんに咎められる鴨さん「だから美味いんだ。お前もやるか?」
丘ちゃんは断る。
「一度知ったら、知らなかった頃には戻れねぇからな」
「…後悔したとしても、正しい道に」
「なんだそりゃ?正しい道なんてねぇよ。立場によって見え方は違う、俺とお前もそうだろ?」「お前は近藤に似てるな」

屯所を出る時に山南さんと遭遇「お出かけですか?お酒はあまり召されませぬよう」
「馬鹿だなぁ…お前は」肩をポンポン。

鵺野に千両用意できてないことを攻める鴨さん「できると思ったから頼んだ、無い袖を振れとは言ってない」「俺は俺の道を行く」

芸姑さんのお店から出る鴨さん「博打打ちに行って来るわ」

出迎える隊士達を見て少し笑う。「ずいぶん派手な出迎えじゃないか、嫌いじゃないぜ」
土方「脅しのために火を放ったと…理由は我らを裏切る軍用金を得るため」
「近藤はどうした?」→山南さんと一緒に襖の向こうに居る。
「そうか、これが答えか」
便目はない鴨さん「やるか……土方ァ」

切腹を促す土方に「うるせえ、武士の誇り?糞食らえだよ!」
しかし流石の鴨さんと言えども、斎藤・沖田・原田の三人相手ににひれ伏す。
原田左之助を演じる柊太朗君の「もう終わりにしよう」が本当にやめて欲しそう。
「何ぬるいこと言ってんだよ、これはお前らが望んたことだろ?!」「てめえ等の正しさのために邪魔になるものこれから全部切ってくんだろ?薄っぺらい誠だなぁ!」「…笑わせてくれるぜ」
土方によじ登り、「そんなもののために死ぬなんざ俺はごめんだ」「地獄で待ってるぜ、お前ら」→土方がとどめ

エンディングは鴨さんの走馬灯では?という感想も見られた…→だとしたらつらすぎる(泣)



◯総集編
渋皮くんのが無い(泣)

◯第15話
山南さんとお別れの回。
鴨さんの回想キターー!
 



感想〜良いところ〜


・コンセプト自体は悪くない
・そのための工夫もまぁ分かる


 新しい時代の時代劇を、というコンセプトは良いと思う。
 時代劇って堅苦しくて、お年寄りが好きなイメージが有ると思う。しかし何度も映像化されるということはそこには普遍的な面白さや教訓があるはずで、世代関係無く楽しめるものだろうし、それが話の種になれば素晴らしいことだと思う。
 特に学生時代なんかはこういう創作物を知っていることで勉学の励みになることは多々あるし。(ソース:中学生の時は『ヘタリア』で世界史を乗り切った私)

 そういう意味では、各キャラクター毎に分かりやすい個性を与えるのは良い意味での”誇張”だと言える。衣装でイメージカラーを与えるのも視覚的に分かりやすい。
 衣装については、邦画などでもよく言われる「着古されてる感が足りない」をこの作品でも感じられたが…。

 配役についても、若い客層から特撮ファンまで取り込めることを考えたのだろうし、前述のとおり、荒削りでがむしゃらでフレッシュな感じは新選組と合ってて良いと思う。
 三浦さん以外で「良い演技するなぁ」と個人的に感じたのは、山南敬助役の永田崇人さん。
 カメラに映って居ないところでも隊士たちを気に掛ける山南さんの生活が、お芝居に滲み出ていたと思う。退場しちゃったけど…。

 それになりより、私に「新選組を知る」というきっかけをくださったこと!
 もちろん手塚治虫先生の原作も読んたが、やはり、神…。良作過ぎて…。原作を踏まえての感想は、ドラマの最終回まで観てからにしようかと思う。
 三浦さんを追ってると、見たことの無い世界や、気になっていたけど踏み出せ無かった分野へ漕ぎ出すきっかけを与えてくださる…。
 そして、掛け替えの無い楽しい時間や思い出を共有してくださること、糧となるような経験をさせてもらえること、いつも感謝…🙏



 

感想〜気になったところ〜


 とはいえ、ムムムなことの方が多いのだが(笑)
まとめると、

・腐女子として萌えられない所が沢山ある
・脚本が雑?
・全体的なプロモーションがnot for me
・画面の加工が嫌っていうか、これで騙される一般の方のほうが大多数なんだよなと改めて思って鬱 
・国内映像作品の相変わらずの偏差値の低さを感じて鬱
・つまり俳優さんの演技しか褒めるところが無い


 詳細をダラダラ書くとこんな感じ
 ↓

 ドラマにおいて重要なのは「この人たちどうなるんだ?!」という要素だと思う。
 冒頭からモノローグで過去を振り返っていくのはいいけどさ、だったらそれを全話で通してほしいし…FINAL FANTASY Xみたいに。
 もしくはこの場合、丘ちゃんが誰に話しかけてるのか分からなくしたり、ミスリードを誘っても面白いと思うし
マジ書いてないくせに文句はどんどん出てくる厄介な客すぎる(笑)ごめんなさい💦)

 大作が揺れ動く描写とか俳優さんの演技は若さも出てるし良いとは思う。
 そういう意味では、『進撃の巨人』の某キャラクターみたいに「次第にどちらが本当の自分か分からなくなる」みたいなのも効いてくるだろうし、だからこそ渋皮くんに詰め寄ったのかな?みたいな。


 見てて気になるのは、「どうして彼らはこの道を選んだのかな」という部分。
 私は長州の過激派も幕府派もどっちも極端だから好きではないけど、時代が違えば仲良く肩を組んで笑いあえて居ただろう少年たちが何故斬り合ってしまうのか、彼らがどんな思想を持ってそちら側で戦うと決めたのかをすごく知りたいのに、そういうのが全然出てこない。
 彼らはイケメンたちの尻を追いかけ回すために壬生浪士組に加わったわけでは無いでしょ?
 「鎖国をやめて外国人を招き入れるのに反対だったから」「将軍を護りたかったから」って言ってしまえばそれまでだしそれが大前提だと思うけど、もっとグラデーションがあるはず。
 丘ちゃんみたいにすごく個人的な理由もあれば、大層な理想を掲げる人がいたり、そういう体験や思想を持つ人が居たりしても良い。こういう集団はデコボコなほど面白いと思うから。

 やはり魅力的なキャラクターというのは、欠点があることだ。完璧な人は居ないし、揺れ動くからこそ人間味がある。(この辺は描き方で見え方が本当に変わってしまうが)
 そういう人間が集まってぶつかって分かりあって成長していくことに群像劇のカタルシスがある。
 そして、人物たちが能動的で自分の正義のために動くことが出来ること。


 やはり、私が気になるのは鴨さんのことである。🦆
 筆頭頭取である彼は壬生浪士組を作った一人でもあるはず。何か強い「やりたいこと」「見たいもの」があるはずなんだけど、それが威圧感と強い物言いというキャラ造形に隠れて見えなくなってる。
 これがまた三浦さんの演技力の賜物で、本当に有無を言わせないのが魅力ではあるのだが、勿体ないほどに「この人はそういう人」で片付けられてしまって、(少なくとも私にとっては)重要な行動理念という、こういう能動的なキャラを突き動かす絶対の根っこが今だに見えてこない。
⚠️私の見方が適当すぎて、そういうセリフを見逃している可能性あり。だとしたら誰か教えて欲しい(;^ω^)
(だとしてもここまで印象に残ってないのは…)⚠️

 私が何故ここまで言うかと言うと、この作品における芹沢鴨像に個人的に矛盾を感じてしまっているからである。
「刀で斬り合うだけが侍じゃない。」
「もうじきそういう時代は終わる」
 鴨さんのこういう考え方やセリフは私は好きだし、前述したグラデーションのひとつだと思う。時代の先を見据えていた人物だという解釈は私も共感するし、それが演武に繋がるのも説得力がある。
 これの何が矛盾してると思うかと言うと、私は個人的に「幕府側ってことはつまり”右”の人であって、保守派で、古き良き日本やそこに生きる武士道を重んじる人…ってことなんじゃないの?」と考えているからである。
 そういう人が新しい時代とか、もう刀をぶん回すのは終わりだとか言ってるのって不思議では?
⚠️これについてはめちゃくちゃ無知なので有識者に教えを請いたい⚠️


 脚本について。
 展開が説明的すぎる。可愛い子でてきました〜、恋しましたー、次の週にはそれがきっかけで渋皮くん疑われます!みたいな。

 いや……でもこれって、結局は見せ方なのかもしれない。
 シリーズものにおいて、「今回はこういう話!」と冒頭に提示してストーリーを進めるのはある意味常套手段だと言えるし、それが気になるか気にならないかは見せ方次第なのだろう。

 私は現在、久しぶりに『マクロス7』を見返している。次回予告でミレーヌが突然「なんだか今日はすごくあつーい。…って、バサラ!大変!シティセブンが恒星の重力に捕まっちゃったみたい!このままじゃ私達も一緒に燃えちゃうよ〜💦」「うるせぇ!いいから俺の歌を聴け!過激にファイヤー!」って言い出しても別にビックリしないもんね。
 いやビックリはしたけど、まぁ宇宙に居ればそんなこともあるよねみたいな、というかそもそもSFロボットアニメと時代劇実写ドラマを比べるなって話なんだけど(笑)

 こっちの作品ではこうだったのに、こっちだとこう感じた、みたいなことについて、その見せ方というか塩梅というのは非常に興味深く、考える分には楽しい。
 それを頑張って言葉にしようとしてみるのだが、タイミングや印象や好みというものも複雑に絡み合って、明確にできないこともある。これが創作物を鑑賞することの面白い所だよなーと思う。

 
 あと、鴨さんはヤバいエピソードたくさんあるからそういうのも要所要所散りばめて、どのくらい迷惑な人か分からせないと、やはり急な展開に感じる。
 新選組が大変だったり、良い出来事があった時に「相撲取りと喧嘩したってさ」「えー?!今?!」という感じで現場を引っかき回すみたいな。
 酒が入ってなければ良い人説もあるので、そのギャップも見たかったし尺が無いとかもあるかもだけど、私から言わせればあの意味不明なBLシーンを切れば良いと思ってるから(笑)

 まぁでも、脚本の人がどれだけ他の人に口出されてるのか分からないけどね。もしかしたら、お金出してるだけの口うるさい素人のオバサンオッサンの言いなりになるしかなくて、書きたいものを書けてないかもしれないし。


腐女子の哀れなる叫び

 それで!!!人生の半分以上を腐女子として生きている人間として言わせてもらいたいんだけど!!

 こうやって知らない大人から「この人とこの人がカップリングだよ」って押し付けられても全然萌えな〜〜〜〜い!!
 私は…全然そういう作品じゃなければ意図されてもいない作品で健全な読者たちが楽しんでいる影で、そのメンズ達の間の空気感とか距離感を想像して勝手に行間を埋めて一人で興奮して、それをコソコソpixivに上げて同士たちと楽しみた〜〜〜〜い。(正直)

 あと、私がここ数年で発症した症状があって…。
 それは、商業BLで一定数以上のカップリングが出てきた瞬間に萌えられなくなる、というものである😭😭😭

 なんというか、急に「そんなことは無くない?」と現実的になってしまうというか、出来レース感みたいな、ご都合主義感が強くなって一気に冷めてしまう…。
 いや、言ってしまえば茶番だよこんなモノは。知ってはいるし、それこそ創作物なんて茶番の最たるものなんだけど、何度も言うけど要は見せ方なわけで。
 もっとお気楽に何でも良いから楽しめれば楽かもしれないね…でもそうなりたくないから😭
 めんどくさいオタクなのは今に始まったことではないし、こういう自分を好きで居たい部分もあるから😭😭😭


 現実世界には同性愛者の方々が実際に生活していて、それは華々しいだけのものでは無いだろうと思う。やっと世間に認知されたとは言え、まだまだ(特に日本の行政においては)周囲の理解や生きやすさは足りてないと思うし、異性愛者の人とはまた違う苦悩が沢山あるはず。
 日本の創作物ではその辺まで踏み込んでいるものが少なく、LGBTQの方々の存在がエンタメとして消費されてないか?…と危惧している、と誰かがどこかで書かれていたが、私もそう考えている。
 そういう意味では、このキミユキはかなり危ういかな…(^_^;)

 
 でもお前は二次創作するオタクじゃん、って話なんだけど、私はキャラクターの関係性を想像するのが好きで、自分なりに解釈してそれを形にしたいからこういうことをやっているんだと思う。
 だからカップリング無しのものも全然描くし、GLもNLも大好き!(そういう問題か!?)
 そのキャラクターやキャラクター同士の関係性を考えて形にする時、どう帰結するのが自分にとって一番納得できるかであって、それは必ずしも恋愛関係とは限らないだろう。
(その上、私は基本的には原作至上主義なので、原作のカップリングを無視することは無い。)

 というか、私自身が「男とか女とか以前にその人の人間性があるのだから、好きになるのに性別なんて関係無いよね」というセクシャリティを持ってるから、二次創作においてもそれを当てはめているのだと思う。 
 去年Twitterをやっていた頃、「同性愛を描く作品が好きな人とその人自身のセクシャリティについての関連性」みたいなのを調査しているアンケートがあって、参加した思い出があるが結果はどうなったのだろう…?



推しとは

 キミユキ公式インスタのこの投稿を見て、目ん玉ひん剥いた。
 推しは探すものじゃない!出逢ってしまうものだよぉおおおお!!!
 そして、こうしなきゃいけない、ってものは無いよ、やりたいように無理ない範囲で各々が応援して楽しめば良いんだよ、他人と比べるものじゃ無いんだよぉおお。・゚・(ノД`)・゚・。

 テレビとかラジオの良い所って、”事故みたいな出逢い”があることだと思う。
 押し付けられるように垂れ流される映像や音声の中に、ある日突然、出逢ってしまうということが昔はよくあったが、昨今におけるサブスクリプションやYouTube等の映像配信のアレは、自分で観るものを探さなければいけないので、そういう良い意味での事故は減ったのかなと思う。
 ある意味悪い意味の事故も減ってるので良いことかもしれないが、それによるトラウマもまた経験だろう。
 
 それでも、偶然の出逢いはある日突然やってくるものなのだ。
 家族が勧めてきた仮面ライダーをアマプラで見た時のように、遊びに行った親族の家で急にドンブラザーズを浴びたように、radikoで聞いていた局の推薦曲で気になる歌声が流れてきたように、それが偶然友達が話していたアーティストであったように…

 とはいえ、「今時推しが居なきゃいけない」と思わせてるメディアやSNSに問題があるのだと思う。

 熱狂的なファンであることを大喜利にしたようなSNS、推しが居ないと、趣味が無いとつまらない人間であるかのような強迫観念。
「知らないで済んでいたことを知ってしまうのがSNS」
 という言葉を最近目にしたが、本当にその通りだと思う。

 何者かになりたい人間たち。しかし、何かを強烈に好きであることが何者かである証明ではない。
 どんなに惨めでも悔しくてもやめられないこと、反応が無くても能動的にやりたいからやること、それが本当に好きなことだ…と今のところ私は考えている。
 他人がどうこうではなく、それによって自分自身が救われるなら自分がやりたいことをやれば良い。もちろん、法律の範囲内で他人を傷つけないようにとか、それを外に出すならコンプライアンスなど多少の配慮は必要になるが。
 貴方の人生は貴方のためだけのものであるから、何にお金と時間をかけるのか、好きなものをどんなふうに愛して表現するのかは自分自身が決めて良い。
(何度も言うがそれを外に出すならそれを不特定多数の人、ましてや本人に見られてるかもしれない可能性も考え、配慮を欠かさず、法を犯さない範囲でね…)


まとめ

 とりとめもなく書き連ねたが、今のところはそんなところ。
 大分複雑な気持ちで鑑賞していることは自覚できた。笑
 芹沢鴨の生き様が眩かったからこそ、退場後は全然集中して見られず…。

 三浦さんだってアーティスト活動してるし、ミュージカルも素晴らしい方なんですぞー、そんな方が居て歌も踊りもさせないとは何事かー😭
 「つまりこれはソロ曲があるってことだ!」
 と、いつでもポジティブさを忘れない私…。

 1クール目のあのエンディング、鴨さんをどうにかして捻じ込めなかったかと今だに思ってるし…朝帰りの鴨さんとすれ違うとか、外で踊ってる隊士たちを遠くから見てるとかさ…!

 エンディングと言えば!あの視点って、いわゆる”夢女子”の視点だと思うんだけども!!
 腐女子と夢女子は通常、相容れぬものだからね…??それ分かってるカナ???
 私みたいな腐女子は「好きなキャラの恋人になりたいのではなく、部屋の壁とか教室の机になりたい」とか言い出す人が多い…ハズ。多分!
 なんかさ…そういうボーイズラブ好きをターゲットにしてるんで無いの??なんで急にエンディングはこういう感じなの??解釈違いだけぢど!!!少なくとも私は!!笑
 その辺がすごく浅い感じがして、余計に私は不信感を募らせている…。

 あと、イベントに三浦さんがゲスト出演されるのは嬉しいけど、鴨さんのグッズが無いよおおぉぉぉううう😭
 いや、よく見たら衣装のアクキーはある…か。
 でもさ、頭の中に生むしかないじゃん…鴨さんのアクスタとブロマイドをさ……。
※鍛えられしオタク


 ま、そんなこんなで、とりあえず全編はここまで。
 この記事の麗しき鴨さんをひさしぶりに眺めようっと!

https://news.mynavi.jp/article/20240619-2968395/

 

 ここまで読んでくださった方が居たとしたら、ありがとうございました。長文駄文失礼しました。
 また、気分を悪くしてしまったら申し訳ないですが、これは一介の面倒臭〜〜〜い客の独り言&備忘録なので気にしないで下さい。可哀想な人、ぐらいに思っておいてください。

 それではまた〜。

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