Vol.54 音楽の別動隊!
演奏の終盤、ピッコロ奏者がサッと立ち上がって、ステージ下手側の袖にスタスタと歩いていく…これは、先日{2024年8月11日(日)}不二羽島文化センターで開催された『第62回岐阜県吹奏楽コンクール 職場・一般の部』での「楽楽嬉音楽隊・岐阜」の皆さんによる演奏中の光景です。
その時の演奏曲目が、ミュージカル「レ・ミゼラブル」のダイジェスト版だったので、『はは~ん…ステージ袖の音響効果を使って、天国から聞こえてくる「Do You Hear the People Sing?(民衆の歌声が聞こえるか?)」を表現しようとしているな!』と理解したのですが、私の近くの席で聴いていた高校生の観客は、明らかに「え!なに?なに?」と動揺していて面白かったです(笑)
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※…という訳で今回も 前々回 ・ 前回 に引き続いて、書籍『聴かずぎらいのための吹奏楽入門』の著者 ” 漆畑奈月さん ” のライフワークである、『日本各地で開催される ” 吹奏楽コンクール ” の聴き歩き( #吹奏楽コンクール2024地方大会めぐりのたび )』に触発されての行動から始まるお話です。
※書籍『聴かずぎらいのための吹奏楽入門』の詳細な情報は下記にて↓
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さて、このように演奏集団から離れて演奏する、個人もしくは小集団を「バンダ」と呼びますが、上記の様に、ステージ袖に引っ込んで「 ” 遠方の距離感 ” を演出するバンダ」がある一方、これまた日本の吹奏楽コンクールでよく演奏される、交響詩『ローマの祭り』「チルチェンセス」の冒頭におけるトランペットセクションの様に、ステージの花道等々で「 ” 力強い音圧 ” を演出するバンダ」もあります。
かくいう私も、吹奏楽コンクールでは経験ありませんが、社会人音楽サークルに参加していた頃、自主公演で2度やったことがあります(一度は花道、一度は客席、いずれもソロの箇所でした)。
私の様な(演奏面における)目立ちたがり!?には、単独の別行動は願ったりかなったりだったのと、メンバー一同が一所懸命演奏してる中、ステージ裏をスタスタ歩き回ったり、スタンバイすることに「妙な優位感」を覚えたことを思い出します。
もっとも、(私の場合は)その後 自席に戻る姿が少々間抜けになるのが悲しい所で、1回目は、演奏中に戻ろうとして他のメンバーの譜面台を倒しそうになり、2回目は、曲が終わってから階段上ってステージに戻ろうとしたら階段でつまずいた為に、自主公演後に集めた ” 観客のアンケート ” で「客席でソロ吹いていた方、階段でつまずいてましたけど大丈夫でしたか?」といった ” 心配のコメント ” を複数寄せられる羽目になりましたとさ…(笑)
では、今週も締めの吃音短歌(注1)を…
身体の 檻に囚われた 言の葉 だましだましに 外に吐き出す
※だましだましに吐き出していたはずなのですが、noteに週一で書き始めて1年経ちました…(笑)
【注釈】
注1)吃音短歌
筆者のハンディキャップでもある、吃音{きつおん}(注2)を題材にして詠んだ短歌。
この中では『「吃音」「どもり」の単語は使用しない』という自分ルールを適用中。
注2)吃音(きつおん)
かつては「吃り(どもり)」とも呼ばれた発話障害の一種。症状としては連発、伸発、難発があり、日本国内では人口の1%程度が吃音とのこと。