ユーフォニア・ノビリッシマ
毎週金曜日更新の『トイレで読み飛ばせる程度の文章量』で綴る、「映画駄話」や「音楽駄話」、TBSラジオ「アフター6ジャンクション2(アトロク2)」についての駄話等々に加えて、私のハンディキャップである「吃音(きつおん)」にちなんだ短歌(自称『吃音短歌』)を1首添える、週刊エッセイです。
大々的に宣伝されて劇場公開されるブロックバスター大作も良いのですが、静かに劇場公開される作品を観て「拾い物感」を覚える事ってありますよね? 先週末、映画館で数本映画を観た中で、そんな感想を抱いた作品が2本ありまして… 1本目『オアシス』 【あらすじ】 その街では、菅原が率いる暴力団と、木村が率いる半グレ集団が、縄張りを巡って一触即発の状態にあった。 そんな中、若い女性 ” 紅花 ” の様子を影ながら見守っている、暴力団員の ” 富井 ” 。 半グレ集団の中で、若手の暴走を
今回は、「前に観た映画と似てるけど…」と思いながら観た映画が、案外面白かった…というお話です。 それは、映画『イマジナリー』を観た時の事。 ※ちなみに、こんなあらすじの映画です。 悪夢にうなされてばかりの絵本作家ジェシカは、気分を変える為に夫のマックスと、マックスの連れ子であるテイラー、アリス姉妹と共に、自らの生家に引っ越してくる。 その家の地下室で、アリスはクマのぬいぐるみを見つけて ” チョンシー ” と名付け、まるで友達の様にかわいがるのだが… ※下記は約30秒の
今回は「映画を観て ” 良い所もあるけど、惜しい! ” と思う事ありますよね?」というお話。 それは、映画館で「十一人の賊軍」を観た時の話。 (ちなみに、こんなあらすじです… 江戸時代から明治時代への移行期の慶応4年(1868年)、越後の国では薩摩藩・長州藩を中心とする新政府軍(自称: ” 官軍 ” )と、長岡藩を始めとする ” 奥羽列列藩同盟軍 ” が戦火を交えていた。 そんな中、列藩同盟に名を連ねていた越後の小藩 ” 新発田藩 ” の重臣たちは出兵を先送りにしつつ、ひそ
『なんだよ!この話』と憤ったのは、昨年 M・ナイト・シャマラン監督による映画「ノック 終末の訪問者」を観た時の話。 サブタイトル通り「終末論」に絡んだ、ある一家に訪れる災難を描いた話なのですが、まるで「 ” 聖なる犠牲 ” の差出し」を全肯定した様な語り口に、私はすっかりと辟易してしまった訳です。 さて、そんな私の憤りとはお構いなしに(←当たり前か)、今年もM・ナイト・シャマラン監督の新作『トラップ』が、割とひっそりと劇場公開されていたので、「前作よりも公開規模が小さいとは
今回は一年のインターバルを経た「やり直し」の話。 ――――――――――――――――― 『その場』では、私が「プレゼン」と称して、仕込んだネタを披露することを(勝手に)恒例にしてまして。 『どの場』かと言いますと、大阪で隔月で開催されている『某ラジオ番組(注1)のオフ会(注2)』でして、先日も仕込んだネタを披露した訳なんですよ。 ――――――――――――――――― …という書き出しで始めたのが、昨年(10月27日)ここに掲載した Vol 12 プレゼンの天才。 どん
「圧倒された」と感じたのは、映画「若き見知らぬ者たち」を鑑賞した時の話。 ※こんなあらすじの映画です。 亡き父親が遺したカラオケバー「花火」を、借金の返済をしつつ、切り盛りする風間彩人。 亡き父親から受けた特訓をきっかけに総合格闘技選手の道を歩む、弟の荘平。 心を病んでしまった、母の麻美。 そんな風間親子に寄り添う、彩人の恋人 日向。 借金返済に介護、近隣トラブルと、心身共にギリギリの生活を送る彼らだったが、更なる悲劇が追い打ちをかけようとしていた… ※下記は予告編です(
「銃声が怖い!」 そう感じたのは、映画「シビル・ウォー アメリカ最後の日」を鑑賞した時の話。 ちなみに「シビル・ウォー アメリカ最後の日」とはどんな話かと言いますと… 連邦政府から離脱する州が相次ぎ、内戦状態にあるアメリカ。 ニューヨークに滞在中の戦場カメラマン ” リー ” は、相棒のジャーナリスト ” ジョエル ” と共に、ワシントンD.C.に籠っている大統領への取材を考える。 途中まで同行する事になった老記者 ” サミー ” も含めて、1台の車で戦火のアメリカを横断す
気づけば追いかけている「シリーズもの映画」というものがありまして。 例えば「ベイビーわるきゅーれ」がそれです。 どのような作品かといいますと… 1作目『ベイビーわるきゅーれ』 殺し屋協会の若きクルーである杉本ちさと と 深川まひろ は、高校卒業を機に、住み慣れた協会の寮から、協会が指定する鶯谷のアパートへ転居し、一般市民に紛れる為の ” 表向きのバイト ” に就こうとするものの、なかなかうまくいかない。 一方その頃、ヤクザの浜岡一家は事業拡大の為、メイドカフェ経営を視野に入
気づけば5回も劇場鑑賞した、映画「ぼくのお日さま」。 前回(Vol.59)に引き続き今回も感想(という名の駄話)を少々。 ※「ぼくのお日さま」の、ざっとしたあらすじは… 時は2000年(注1)、場所は北海道の「三ツ風町」(注2)。 吃音(注3)のために、しゃべる事に難がある少年 多田拓也は、アイスホッケーの練習の為に訪れたスケートリンクで、フィギュアスケートを滑る少女 三上さくらの姿に目を奪われる。 後日、ホッケー靴のままフィギュアスケートの真似を始めた彼に、フィギュアスケ
前回(Vol.58)、「映画は、たいてい1回しか観ない」と書いた私ですが、その舌の根も乾かない内に3回観た映画が『ぼくのお日さま』。 ざっとしたあらすじは… 吃音(注1)のために、しゃべる事に難がある少年 多田拓也は、アイスホッケーの練習の為に訪れたスケートリンクで、フィギュアスケートを滑る少女 三上さくらの姿に目を奪われる。 後日、ホッケー靴のままフィギュアスケートの真似を始めた彼に、フィギュアスケートのコーチ、荒川が声を掛ける… …というものです。 ※下記は約1分の予
大抵の映画は、1度見ればそれっきりなのですが、繰り返して観ると気づくこともありまして…。 それは先日{2024年9月8日(日)}、『イオンシネマ草津でスタートした「トークショー付き上映会 ” シネマトーク “ 」』の、記念すべき第1回『白石晃士監督&田坂公章プロデューサーによる舞台挨拶付きの、映画「サユリ(注1)」上映会』に足を運んだ時の話。 映画「サユリ」は既に一度観ていて{その時の感想は コチラ(Vol.56「食卓映画」)をご覧ください}、今回はリピート鑑賞だったので
『「偉大な人物の物語」に耽溺した者は、尊大な態度をとる様になる』 …のっけから小難しく!?書いてみましたが、「英雄(ヒーロー)の物語」の書籍を読んだり、映像作品を観たりすると、描き出される強烈なキャラクター性に引っ張られて、ついつい(読み手や観客である)こちらまで気が大きくなってしまう事はよくある訳で{…え、もしかして私だけですか?(笑)}。 では逆に、自分に近い等身大のキャラクターの物語を見るとどう感じるのか? 先日、映画館で鑑賞した映画『ACIDE アシッド』は、まさに
とにかくビビりで、怖いシーンが大っ嫌い!…そんな私ですが、ちょくちょくホラー映画を観ることがありまして、先日も(押切蓮介さんによる原作コミックは未読ですが)映画「サユリ」を劇場で観てきた訳です。 ※下記は30秒の予告編です。 ざっとしたあらすじは… 『中学生の神木則雄は、両親、姉、弟、そして祖父母と共に、とある一軒家に引っ越してくる。しかし、その家は邪悪な ” 何か ” が憑いている家だったのだ…』 …というものです。 {なお本作は、「性加害(性被害)を想起させるシーン」
最近は『いつか見ようと思っていた映画』が「デジタルリマスター版での再上映」という形で映画館で観られるケースも増えてまして、先日も映画館で(1984年に劇場公開された)デヴィッド・リンチ監督版『デューン/砂の惑星』を初鑑賞。 なお、ざっとしたあらすじは… 『遥かなる未来。アトレイデス公爵一族は転封したばかりの「砂の惑星 ” アラキス(またの名は デューン ) ” 」にて、ハルコンネン男爵と皇帝の共謀による奇襲を受ける。一族は滅亡したかに思われたが、公爵の息子 ” ポール ”
演奏の終盤、ピッコロ奏者がサッと立ち上がって、ステージ下手側の袖にスタスタと歩いていく…これは、先日{2024年8月11日(日)}不二羽島文化センターで開催された『第62回岐阜県吹奏楽コンクール 職場・一般の部』での「楽楽嬉音楽隊・岐阜」の皆さんによる演奏中の光景です。 その時の演奏曲目が、ミュージカル「レ・ミゼラブル」のダイジェスト版だったので、『はは~ん…ステージ袖の音響効果を使って、天国から聞こえてくる「Do You Hear the People Sing?(民衆の歌
『合わせようとするな!合う訳がない!…とにかく(音を)出せ!…すると、合うから!』 …こんな禅問答みたいなアドバイスを受けたのは、私が ” 某 社会人音楽サークル ” にいた頃の話。 どんなシチュエーションだったのかと言いますと『「 ” 吹奏楽コンクール(注1) ” 県大会」2週間前の合奏練習』の真っ最中、合奏がうまく嚙み合わず(※ ” 音楽が停滞する ” というやつです)八方塞がりな状況でした。 その時、演奏を客席でチェックしていた臨時コーチの ” 某 打楽器奏者 ” から