最初で最後?
先日…と言いましょうか。緊急な情報が入ってきました。
山梨県笛吹市、日本システムウェアさんにて保存されている富士急行5700形(どちらかといえば小田急2200形)が解体着手に向かって進行しているという情報でした。
そんなまさか…と思いましたが、どうやら事実のようです。
保存されている日本システムウェアさんには当然、事の次第を確認する問い合わせなどは出来ないので一応リンクを添付しておきます。
こちらがその情報ソース。
小田急に注力されております団体さんの情報ですから、確実性は間違いないでしょう…
ただ、山梨に親戚や家族がいて気軽に向かえる環境ではないので、どうも事の次第は不明ですが…
ただ、見た時点では
「もう危ないやろうなぁ」
と感じさせる雰囲気もあり、
「遂に来てしまった」
との表現の方がある意味正しいんでしょうかね。
保存されています小田急2200形の現状。
富士急5700形としての第2の生涯を経てからの保存とはなっていますが、姿形は小田急の2200形そのもの。
そしてこの2200形ですが、小田急では保存されていたものの
『複々線拡張によるダイヤ増強』
に伴い保存車整理として解体リストに入り、現在は残っていません。
『本家が残っていない』…そうした意味でも、この2200形の保存車両は大事な意味を持つ車両でした。
この小田急2200形は小田急にとっても
『初の新性能電車』
としてそれまでの電車の常識を打ち破るブレイクスルーな存在として活躍を残しました。
それまでの『劣等生』であった電車の存在に光を照らし、そして戦火によって焼かれた焼土の日本の産業技術発展を後押しする存在でした。
昭和30年代は日本の電車の発展の年であり、小田急2200形もその一員として私鉄電車の近代化となる礎の車両となります。
小田急2200形は『ABFM』車という名称を授かり、また他の車両とは異なる性能を。中身を持つ車両でしたがそれに関しては連載記事をご覧ください。(露骨宣伝)
私鉄の近代化を支えた存在の車両たち…
新性能電車たちの保存というのはかなり少ないような気がします。
鉄道保存の『王道』である蒸気機関車や旧型客車などと比較するとその存在は日陰になってしまいますが、彼らもまた高度経済成長に沸き、躍進する我が国を支えた存在なのです。
写真の京阪2600系(車体時代の京阪2000系は新性能電車の走りとして誕生)も、その1つ。
そして現在は樟葉駅前の『くずはモール』にて前頭部が保存されています。
時代を支えた裏役者のニュースに際し、今回の記事を記しました。
今後の行く末を見守っていこうと思います。
あの時見に行って本当に良かった。
笛吹市訪問の際に視察した記事はコチラ↓