田舎の朝は都会よりうるさい
この時期、私が暮らしている地域では、昼と夜の寒暖差が激しい。
日中暑くても、夜になると涼しい風が吹いてきて、窓を開けるだけで暮らせる。
特に我が家は、裏庭の縁ギリギリに用水路があり、川幅が広く水量も多く流れも早い。川が打ち水効果を発揮している。
山から吹き下ろす風が水を張った田を通り、川を通り、ちょうど良く冷やされて我が家に入って来るのだ。
この地に越してきた時、川があることは知っていたけど、こんなに良いものだとは思っていなかった。たまたま偶然川があった。
近隣の方から、お子さんが小さいから川に気をつけるようにと言われた。
昔から使われてきた、地域密着型の実用性の高い川なのであった。
夜、窓を開けて寝ると、明け方には冷んやり肌寒くなるので、寝るときに足で蹴飛ばした布団を引っ張ってきてくるまる。
布団でぬくぬくしながら、まだ起きなくても良いな、と思うのが至福の時間なのだけど・・・。
田舎の明け方はとにかくうるさくて、ゆっくり寝ていられない。
鳥が鳴く。
まず鳥の声で起きる。
風流なことのようだけど、その音量たるや。
カラスがカーっと鳴き、山鳩がポーッポッポーと鳴き、ヒヨドリに至っては人間の叫び声と区別がつかない。名前を知らない鳥軍団がギャー・ギャー・と鳴く。
そこに新聞配達の車がやってくる。
何の改造車かと思うようなエンジン音でババババーと走って来るのだ。
それからケロロ軍曹。
毎朝4時頃から延々これが繰り返されている。
このナチュラルノイズに悩まされて朝4時から起こされたとしても、明け方のヒンヤリを味わいたくて、今日も窓を開けて寝るのである。