ヨーロッパ文化教養講座(「ダウントン・アビー 新たなる時代へ」その2)
2022/11/11
「ダウントンアビー 新しき時代へ」を再び鑑賞し、見たばかりなのにまた感動した。今回は、その2として、各登場人物に対する感想を述べる。
今回の映画はメインのエピソードが2本平行して走る。
1)バイオレット(演 マギー・スミス)が、突然、フランスの故モンミライユ侯爵名義の南仏の別荘を遺贈されることとなり、侯爵の長男から、見に来るように連絡を受ける。バイオレットは体調不良で行けないため、代わりに、2Fからグランサム伯爵と夫人、イザベルとその夫マートン男爵、イーディスとその夫ヘクサム侯爵、ルーシーとブランソン夫妻、ロザムンド、ルーシーの母モード・バクショー、1Fからジョン・ベイツ、フィリス・バクスター、チャールズ・カーソンの大所帯で出かける。->南仏組
2)ダウントン・アビーを舞台に映画を撮影することとなる。2F組ではメアリーが残って映画隊を監視?する。->居残り組
2F(貴族側)の住民
1.グランサム伯爵、ロバート・クローリー(演 ヒュー・ボネヴィル)南仏組
一目見て痩せたと思った。(他の作品のためにダイエットしたのか?)
映画撮影隊がダウントン・アビーを高額の謝礼で借りることに反対していたが、屋根裏が水浸しになっているのを見てあっさりと、メアリーに「おまえが大将だ」と言って認めてしまう。
自分が、母、バイオレット(演 マギー・スミス)とフランスの故モンミライユ侯爵との間に出来た不義の子どもではないかという疑惑にさいなまれ、妻 コーラ(演 エリザベス・マクガヴァーン)の病の話を聞き、大泣きしてしまう。
ちょっと、情けない子どもっぽい伯爵だった。
監督は、メアリーが頭領になったという「新しい時代へ」バトンを渡したことにしたのかなと思う。
2.グランサム伯爵夫人 コーラ・クローリー(演 エリザベス・マクガヴァーン)南仏組
見所は多くなかったが、アメリカ人という利点をいかし、映画撮影隊の主演女優マーナ・ダルグリーシュ(演 ローラ・ハドック)の発音を短時間で矯正し、ハリウッドを目指すように勇気付けたのが良かった。
3.ロザムンド・ペインズウィック 伯爵の妹(演 サマンサ・ボンド)南仏組
兄の伯爵と逆に髪型のせいかもしれないが、ちょっとふっくらして、体調が良いように感じた。役としては、出ただけというところだった。
4.メアリー・タブロット 伯爵の長女(演 ミッシェル・ドゥッカリー)居残り組
今回の(も)主役
旦那(ヘンリー・ダブロット(演 マシュー・グッド)前回の映画も登場は最後にちょっとだったが、今回は完全に登場せず、WIKIによると別ドラマの撮影のためとのこと)の不在を良いことに、映画隊の監督ジャック・バーバー(演 ヒュー・ダンシー)から求愛されグラッとする。
ジャック・バーバー監督に誘われ、主演女優マーナの出演するサイレント映画を見に行くが、トーキー映画がはやり始めたために映画館はガラガラ。日本だと、弁士が喋るが、当地は、バンドが演奏するスタイルなのが新鮮だった。また、映画が終わると、「GOD SAVE THE KING」の演奏をして、観客も立ち上がるというのが興味深かった。
映画が途中からトーキーになって、メアリーが、喋りがだめな女優マーナの代役でアフレコをするというアイデアが良かった。マーナの役を貴族の令嬢にして、メアリーが普通に喋っても、完璧な貴族英語になるという設定もGOODだった。
ただ、トーキーの時代になって、サイレント時代の女優の立場がなくなるというのは、名作ミュージカル「雨に歌えば」にもあったので、これはオマージュなのか、それとも、その時代に良くあった話なのかだと思った。
5.イーディス・ペラム 伯爵の妹 (演 ローラ・カーマイケル)南仏組
旦那のバーティ・ペラム(演 ハリー・ハデン=ペイトン)と共に登場し、バイオレットが遺贈された、フランスの地中海沿岸の豪華別荘を見に行く組になった。旦那共に見所はほとんどなかったが、侯爵夫人になって、貫禄がでたことと、メアリーと仲良くなったこと、また、編集の仕事を始めるところが、好感を持てたシーンだった。
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