ヨーロッパ文化教養講座(2000年アメリカ映画「ショコラ」鑑賞記)
2024/02/27
3回目の鑑賞。毎回新たな発見がある不思議な魅力のある映画。
今回は、カーニバルからイースターの時期に、超保守的なカトリックの街で、チョコレート屋を開店するということが、いかに常識外れなのかを発見した。
名女優ジュリエット・ビノシュの魅力が最大限生かされている映画だと思う。
コメントと感想:
1.北風に命令されたように、娘アヌークを連れて見知らぬ土地へやってきたヴィアンヌ(演 ジュリエット・ビノシュ)。
メリー・ポピンズが東風にのってバンクス家にやってくるシーンを思い出した。
2.二人が街に着いたのは、カーニバルの後の灰の水曜日(イースターの46日前)付近。灰の水曜日から四旬節(レント)に入り、この期間は、食事の節制と祝宴の自粛が行われる。
この街は、敬虔なカトリック信者である市長のレノ伯爵が統治しており、伝統に従わない人は「村八分」にあう。
このような街でレント期間にチョコレートを販売するなどもってのほかだと、レノ伯爵は考える。
3.レノ伯爵の頑な態度は、新約聖書でイエス・キリストと対立する、ユダヤ教の祭司たちを思い起こされる。
律法を守ることが、人々の病を癒やすことより優先する人たちである。
4.そこに、青年ルー(演 ジョニー・デップ)をリーダーとするヒッピーの団体が舟で街へやってくるのだから、話はさらにややこしくなる。
しかし、ハッピーエンド。