教員向けICT認定資格のすゝめ vol. 2【ロイロ認定Teacher】
ロイロ認定Teacherとは?
ロイロ認定Teacherとは、ロイロノートを活用して「生徒主体の授業をデザインできる先生」のことを指します。
(以下の動画は、ロイロが公式に出している説明動画です)
そもそも「ロイロノート」って何?
「ロイロノート・スクールはすべての授業で使える『思考力』『プレゼン力』『英語4技能』育成ツール」とされています。
上の動画にあるように、アプリの中でカードを作成し、作ったカードを教師に提出したり、生徒同士で交換したりすることができます。
また、提出されたカードを使って、発表したり比較したりすることで「主体的・対話的で深い学び」へと発展させていくことも可能です。
驚くべきは、公立、私立を問わず日本全国の学校(小学校・中学校・高等学校・大学・塾までも)の約10,000校が導入をしていることです。
毎日200万人以上がロイロノートを活用していると考えると、本当に凄まじい数字ですね。
認定を受ける手順
それでは、私の経験も含めながら、認定を受ける手順と注意点を説明していきます。
STEP1
ロイロ認定Teacherになるためには、プロット図型の授業案の作成と提出が必須となります。
ロイロの授業案は、生徒の学習の流れを「プロット図」という形式で整理していきます。(以下、プロット図型授業案)
プロット図型授業案では、「生徒が思考する場面」を頂点とした授業を設計することで、その授業の流れを時系列で整理するとともに、生徒が思考する場面を明確にしていきます。
あまり馴染みのない方も多いかと思いますので、まずは、これまでの認定Teacherが作成したプロット図型授業案を確認してみるのが良いと思います。
(以下のリンクから授業案を参照することができます)
STEP2
それでは、いよいよ自分のプロット図型授業案を作成していきましょう。
プロット図型授業案を作成するに当たっては、以下の動画がとても参考になります。私も、この動画を見てプロット図型指導案を作成しました。
ただ、注意点があります。
それは、プロット型授業案を作成する前に、頭の中で考えている授業が以下の認定基準をしっかりと満たしたものになっているかを確認することです。
生徒主体の学びがデザインされている授業案か
生徒が考えをまとめるステップが明確か
逆に言えば、これら二つの基準を満たしている授業を構想しましょう。
ちなみに、プロット図型授業案のテンプレートは以下のリンクからダウンロードすることができます。
https://help.loilonote.app/files/60f0f80c7a4d70001d03ca01.loilonote?title=prot.loilonote
STEP3
次に、ご自身の授業案の解説動画(5分程度)を作成します。
方法はいたってシンプルです。
PC画面に作成したプロット図型授業案を提示しながら、授業の時系列に沿って、生徒の学ぶ過程を説明する(音声を吹き込む)だけです。
MacやiPadで動画を作成するのであれば、画面収録機能を活用するのがオススメです。
WindowsやChromebookの場合は、Zoomの画面録画機能を利用するのが、最も簡単な方法だと思います。(撮り直しも簡単です)
この時、発表者の顔は写っていなくても構いません。
ただ、カーソルを動かしたり、拡大表示したりしながら、授業のポイントを強調するとともに、授業の山場である生徒の思考場面が第三者にも伝わるよう工夫しましょう。
STEP4
最後に、作成した授業案に基づき以下のフォームに回答を入力し、
それを提出したら申請は完了です。
https://docs.google.com/forms/d/e/1FAIpQLSddQm4Xvp8mSCXsLbRlxs9LEmVF7mOO4x0S6xVGC7c5mj_KlA/viewform
ここでは、フォームにある「授業案をロイロ認定Teacherの応募に利用する」の項目で「はい」にチェックをして下さい。
また、審査基準には、「フォームに記載されている内容がすべて漏れなく記載されているか」といった項目もあります。
提出前に、入力忘れがないか必ず確認を行いましょう。
あとは、審査結果を待つのみです。
審査期間は、「前期:8月1日から9月30日 後期:3月1日から4月30日」とあるのですが、私は全く違う時期(5月)に応募しました。
「結果はまだまだ先だなぁ」と思っていたのですが・・・
なんと、10日ほどで認定通知の連絡が来ました!
(審査員の方、ありがとうございます)
認定を受けると・・・
1:授業案とその説明動画が公開
申請の際に提出したプロット図型授業案がホームページで公開されます。
また、授業案の説明動画もロイロのYouTubeチャンネルで公開されます。(https://www.youtube.com/channel/UChqTm_aYYQcSvlAiSla2kKg)
予め、このことを理解された上で申請をされて下さい。
ちなみに、以下のリンクは、私が申請したときに作成したプロット図型授業案とその説明動画です。
2:ロイロ認定Teacher・プロファイルに登録
また、Scrapboxの「ロイロ認定Teacher・プロファイル」にも情報が掲載されます。(ただ、登録は任意です)
プロフィールのアイコンは、可能であれば「顔写真が望ましい」とのことですが、私は「ミー文字」にしました。
得られる利点
1:Slackを通した専用コミュニティに参加できる!
これが、一番大きなメリットです!
ロイロ認定Teacherのコミュニティは、数ある認定教育者グループの中でもトップクラスに活動が盛んです。
令和6年3月現在、なんと1254名もの先生が「認定Teacherグループ」に所属しています。
このグループでは、「ロイロからのお知らせ」や「何でも質問チャンネル」など、アプリの運営側のスタッフとも情報交換が容易に行う事ができます。また「つぶやきチャンネル」では、現場の最前線で活躍されている先生同士が情報交換を活発に行っています。
※Slackとは、ビジネスチャットや会議機能を持つコミュニケーションツールです。Teamsと同じようにオンライン上で情報共有を行うことができます。
2:認定Teacher専用セミナー・交流会に参加できる!!
実は、認定Teacherコミュニティでは、外部では告知されていないような専用の研修や交流会が多数開催されています。
また、セミナーの内容は、アーカイブ動画として限定公開もされています。
3:認定Teacher専用サイトにアクセスできる!!!
専用サイトには、これまでのセミナー動画や、認定Teacher向けの情報が一箇所にまとめられています。
いつでも閲覧することができるのため、過去のセミナー動画を見ながら、自身のスキルを磨いたり、校内研修のヒントを得たりすることが可能です。
4:ステッカーが貰える(おまけ)
認定通知のメールには「認定Teacherステッカーの送付をご希望の場合には、以下のフォームからご回答ください」とあります。
希望する場合は住所等を入力してフォームに回答しましょう。
後日、以下のようなビッカビカのステッカーが3枚ほど届きました。
是非、週案などに貼ってロイロ認定Teacherであることをアピールされて下さい(笑)
おわりに
いかがでしたでしょうか?
あなたが、ロイロノートを導入している学校で勤務されている場合は、是非とも認定Teacherに挑戦し、ロイロノートを活用した学びの可能性を広げてみてください!
また、「学校や自治体にロイロが導入されていないけど、使ってみたいぁ」と思われている先生は、一度ロイロに連絡を取ってみるのオススメします。(一定期間、無料で体験することもできます)
私もそうでしたが、学校現場の実態や教員の思いに寄り添いながら、本当に丁寧に対応してくれます。とても感動したことを今でも覚えています。
それでは、次回は、また違う認定資格について紹介できればと思います。
よろしければ、次回の記事も読んでいただけると幸いです。
※この記事は以下のサイトを参考に作成しました。