【距離とジムの継続性・距離と友達(恋人)の親密さ】
ジムの継続性、友達との親密度、どちらもやはり距離との関係性がかなり深いようだ
まずジムの継続性が距離とどう関係があるのか?
※参考文献
この実験は
2017年に750万台分のスマホGPSを利用して、“どのくらい遠くの有料ジムに通うか”を分析してくれて
結果は
ジムから3.7マイル(約6キロ)と中程度に住む人は、月に5回以上ジムに行った
ジムから5.1マイル(約8キロ)前後の距離に住む人は、月に1回しかジムに行かなかった
基本が車移動にも関わらず、このたった1.5マイル(約2.4キロ)が、人が運動を行うという行動には、大きな障壁となる事がわかった
この実験の面白いところが
被験者の顕在意識としては、車に乗って移動するなら3.7マイルも5.1マイルもたいして差はないと考えていた点である
人の“意識している感情”と“無意識の感情”が、どれだけ食い違っているのかがよくわかる
何かを決断するときに、周りに客観的かつ数値的に見てもらわないと、バイアスまみれになってしまう
では次に
《仲良しな友達(親友や恋人)と距離の関係性》についてだが
これもなんとなくわかる気がする
ことわざで
「遠くの親戚より近くの他人」というように、頼りになるし行動スピードも確実に早くなる
次に紹介する研究は
“誰と友達になるかは距離で決まる”というもの
※参考文献2
これは1950年に行われた有名な調査で、MIT(マサチューセッツ工科大学)の学生向け住宅に暮らした260名の既婚の兵役経験者の友人関係が検証された
彼らは年度の初めに、2階建ての集合住宅に無作為に割りあてられ、部屋のドアからの距離を測定し、誰が誰と友人になったかを調査
その結果
彼らは無作為に繋がっても、無作為に友情を築いていないと判明した
これはどう言うことかというと
隣同士や同じフロアの学生同士で友人になるケースが多く、別のフロアの友人は少なかった
また廊下の突き当たりの部屋に済んでいる人も友人が少なかった(研究者曰く、通りかかる学生と会う機会が少なかったからではないか?と推測)
他のフロアにも友人を作っていた学生は、階段近くの部屋に住む人だけだった
この調査からわかるのは
“外的な力を使うと社会生活を有利にできる”
ということ
この距離のパワーを私生活で使うなら…
集合住宅で部屋を借りる時は、建物の入り口に近い部屋にすると、自然と多くの人とせっするようになる
新しい職場に就いた時、オフィスの中央に近いデスク、もしくはオフィスの休憩所のそばを自分の席に選べば、職場の人と摩擦なく交流ができる
友達以上の関係
恋愛でも同じことが言えて、“どれだけ同じ(経験や共感)時間をつくったか?”で決まると言われている
物理的に近ければ
(コミュケーションを拒絶するような性格でなければ)共通体験&会話が増えて、二人は付き合う可能性がかなり高くなる
かといって注意してもらいたいのが…
いくら物理的に近い方が有利と言っても、好きな人の隣にいきなり引っ越したり、仕事のデスクをガッガツガッァーーーー!!と急に移動なんかした日には、恐怖なので辞めておいた方がいい
(※そんなことしないと思うけど一応ね(笑))
子育ても例外ではなく
子供の学校の活動を通じて、近所の人との交流が生まれる
こうした力は離岸流のようなもので、望む体験の元へ連れて行ってくれる
逆に遠ざけてもくれる
※参考文献3
journals.sagepub.com/doi/10.1177/23…