【子供の報酬と行動管理】
有名な「お絵かきと報酬」の実験
お絵かきが大好きな子供に報酬を与えると、お絵描きをしなくなる
というもの
※参考文献1
1972年スタンフォード大学心理学者マーク・レッパー氏の外発的動機付けと内発的動機付けの研究
[ 報酬を与える=子供のヤル気 ]
みたいな単純な相関関係ではない
この研究では子供を3つのグループにわける
①子供にあらかじめ報酬を提示(金のシール付きの特別な賞状)して絵を描いてもらう
②報酬の話はせず、絵を描いたら予期せず賞状を貰える
③報酬なし(ただ研究者に絵を描くように言われただけ)
※上記の報酬は一回のみ行う
それから数日間、報酬無しで全てのグループをただ自由に遊ばせ、マジックミラー越しに観察していると
②(突然報酬)と③(報酬なし)は自由時間の約17%をお絵描きにあてていた
①(あらかじめ報酬約束)は約8%のみだった
これらからわかるように
①の子供は絵を描くモチベーションが「報酬を受け取る為」にすり替わってしまって、わざわざ自由時間に絵を描く気にならなくなってしまっていた
【メタ分析で大学生より子供の方が報酬が有害だとわかった】
成長すると内発的動機付けの割合が大きくなり、まだ修復可能だが
小さい子供は興味を持っていた事を、外発的報酬によってよりモチベーションが下げられる事がメタ分析で確認されている
ここで大切なのが
「褒める」という手に持つことが出来ない報酬は内発的動機付けを強化することになる
これは「褒める」は「誇り」に変換されるからだ
誇りの大切さに関しては、過去記事に掲載している通りだが、子供への報酬一つで、将来がかなり左右されることになる
※参考文献2
https://psycnet.apa.org/record/1999-01567-001
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