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【教育で「報酬で釣る」と「恐怖(暴力)で支配」はどちらも同じぐらい悪影響!!】

多くの人は子供が良い事をしたら報酬をあげているだろうが、多くの場合が正しくない


以前の投稿でも書いたが、報酬は内発的動機付けを下げてしまうため、その良い行為を続けなくなる


※参考文献1

https://psycnet.apa.org/record/2000-13324-007


言葉を含む暴力による恐怖支配]も、一時期は従っても、その監視の目がなくなれば心理的リアクタンスも重なり、言う事を無視or反逆の姿勢を見せる可能性が高い


これら人の動機付け研究では

心理学者のエドワード・デシ氏とリチャード・ライアン氏が一番有名


二人は数十年に及ぶ研究で「強い動機」は3つの柱に基づいているとした

①有能感

②自立制

③関係性


一つづつ説明すると

①有能感

トップになる必要はなく、どちらかというと「自分は着実にゴールに近づいて成長している」という認識が時間割引の効果を超えてモチベーションを保てるようになる

つまり、小さいゴールの設定がとても重要になる

②自律性

有能感が意欲を育てるのは「自ら決断を下している」という実感が伴っているときだけ

つまり、親に無理矢理ピアノをやらされても、それがご褒美目当てなら、一生内発的動機付けは起きない

もしピアノの練習から逃げたして良い状況になれば速攻で出ていくだろう

上記の参考文献でも

勉強に関して、教師が主導権を握るのではなく、生徒の自主性を重んじるやり方で学んだ子供の方が、将来学業において高い内発的動機付けを示す事が多くの研究で明らかになっている

親がいちいち指図していると、結局子供はどの領域(スポーツや音楽など)においても、何かを達成しようという内発的動機付けが低くなる

つまりやり抜く力や自制心が低くなる

※参考文献2



③関係性

ジョン・ボウルビィ氏のアタッチメント(愛着)スタイルに関する研究からわかるように、

母親と絆の強い子供(母親を自分の支えとして頼れる存在だと肌で感じている子供)は、母親の愛情に不安を抱いている子供に比べて、周囲の環境に対する探究心が強く、実際活発に歩き回る事が分かっている

他にも
温かく思いやりのある教師に指導してもらったクラスの学生が、日常的により高いレベルの内発的動機を示す事が分かっている

また
社会的包摂(弱者を排除することなく共に支え合って生きる概念)の感覚を養う事で、大学生の我慢強さが高まり、成功の確率が上がった研究もある

※参考文献3

https://www.science.org/doi/10.1126/science.1198364


ようするに

人は習慣化させる(もしくは自身に習慣を身につける)ためには、恐怖支配やら下手に報酬を与えるより…

「思いやりのある仲間と誇りを抱く」ことが、長時間の努力へと繋がると考えられる

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しげ@学生時代の落ちこぼれを引きずる30代パパ
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