【自分の自制心レベルを測る方法】
何をするにも、何かを我慢するにも[自制心]が必ず必要となってくる
そんな自制レベルを測定できる指標がある
※参考文献
ジューン・タングニー氏、ロイ・バウマイスター氏、アンジー・ブーン氏考案の質疑応答である
測定できる自制の具体的な内容としては“内面の反応を無効にする、もしくは変えさせる能力とともに、身についている望まない行動を妨害してその行動を抑える能力”である
質問は大きく2つのグループに分かれる
ひとつは自分を律する力の有無や強さを評価させる質問で、「自分は誘惑に抗うのが得意だ」や「自分にとって悪いことは拒む」あるいは「自分は怠惰だ」や「頭に浮かんだことを何でも口にする」などである
もうひとつのグループは、重要な現実的な目標を何としてでも達成する力についての質問
例えば「健康に良いものを食べる」「きちんと片付いている状態を保つ」「つねに時間通りに行動する」かどうかを回答する
この指標を使った結果が、過去の記事のマシュマロテストの結果とよく似ていて、この指標が高い人は、点数が低い人に比べて多くの成功を手にしている
※参考記事
【自制テストと大学生の成績の関係性】
上記研究では大学生を対象にしたものも行われ
自制テストが高かった学生の学業成績も比例して高い事が確認された
【自制テストとカップルの関係性】
カップル関係でも、自制の点数が高い人はあまりケンカを吹っ掛けない事がわかった
これは
デートに遅刻したり、約束を忘れたり、察しが悪かったりしても、自制力を発揮してケンカにならず相手を許す事に関係してくる
※参考文献2
psycnet.apa.org/record/2001-01…
【自制テストと子育ての関係性】
基本的に子供は、進化論視点で考えると好奇心を高め視野を広げるため、また自立するために“反抗し、親からのアドバイスを無視し、虫の居所が悪くて八つ当たりし、身勝手な行動”をとる
しかしそんな中でも
実行制御(自制テスト)の力が高い親は、子供を応援し思いやる姿勢が一貫している傾向にある
子供が自らの感情と向き合うように導き、不満な状況に対処することを促す
※参考文献3
【自制テストとお金管理能力の関係性】
スウェーデンの研究で、自制テストの点数が高い人は、信用格付け(プラチナカードなどが作れる)が高く、老後の貯蓄額も多かった
またクレジットカードの支払いは一括で支払い、出費を把握している傾向が高い
※参考文献4
sciencedirect.com/science/articl…
【自制テストと健康の関係性】
点数が高いと健康状態もよく、体重も軽い
スイスに住む人を4年追跡したところ、点数の高い人は栄養価の高い物を食べ、過食は少なく、健康的な体重を維持していた
※参考文献5
これら上記の内容は、いかにも[成功者]という感じがする
つまり自制テストで高い点数の人は、“ 我慢強く…目先の利益や感情より、先にあるもっと大きな利益を意識している”
…ように感じるが
そうではない!!!!
※参考文献6
psycnet.apa.org/record/2011-28…
この研究によると
自制テストの高い人は、そもそも望まない欲求(ダイエットしたいのにチョコが気になる、お金貯めたいけど旅行行きたい)を感じにくい生活をしていた
つまり
我慢や長い目で将来を見ているみたいなカッコイイことをしている訳ではなかった
この研究の内容としては
以前の研究でも紹介した、“アラームが鳴ってその30分以内に起きた欲求を書いてもらう”というものだった
これは1日7回ランダムで鳴り、その欲求(例えば、眠い)と個人の目標(例えば、テスト勉強したい)が衝突しているかも記録してもらった
すると、生じた欲求の半分が個人の目標と衝突していることが判明した
被験者に、欲求の衝突が起きた場合に“積極的に抗おうとしたか”も記録してもったところ、
自らの自制力で83%が欲求に勝っていた
普通に考えると、83%の人は自制テストの点数も高そうに思えるが、
実際は全く相関関係が無かった
つまり
自制テスト高得点と欲求の衝突時の我慢強さは、そもそも関係がなく
本人に確認したところ…“高得点者はそもそも自らの目標と相反する衝動を経験していない”と答えていた
そして83%の戦って欲求に勝利した人の殆どが、自制テストの低い人であることも判明した
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