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ストレス症状の緩和と自然

誰もが、多かれ少なかれ何かしらのストレスを抱えながら、日々を過ごしているのではないでしょうか。
ストレス状態が続くと、体や心には様々な悪い影響が現れてきます。
たとえば、自律神経の乱れ、高血圧、胃潰瘍、うつ状態、不安感など。

あなたは普段どのようにストレスを解消していますか?
色々な解消法があると思いますが、私のおすすめは森へ行くことです。
少し拍子抜けしたかもしれません。しかし、これは気軽に一人でもできて、
お金もかからず、何より科学的に効果が検証されている方法なんです。

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森林浴

自然の中での活動は、心と体に様々な良い効果があると言われています。
特に森の中での活動は、1982年に日本において森林浴と名づけられ、このあたりから自然療法として臨床分野に導入されたようです。
海外でもその効果が注目され、これまでに多くの研究がなされています。

イギリスのDerby大学の研究者らによる2022年の論文では、メンタル不調への森林浴の効果についての20研究(総参加者2257名)をメタ分析という統計的方法を使ってまとめてくれています。
その結果、不安感やうつ状態の軽減の他、怒りの感情を鎮めるという効果が認められました。
また、他のレビュー論文では、血圧や心拍数の低下免疫力の向上など、体へのプラスの効果も報告されています。
森林浴は、体のリラックス&回復モードとも言える副交感神経を活性化させることが確認されており、このことが心や体への様々な良い効果のベースとなっていると考えられます。
なお、森林浴には集中力を回復してくれるという効果もあるようですので、「最近仕事のパフォーマンスが下がっているな」とか、「以前より勉強に集中できないな」と感じる時にも、試してみると良いかもしれません。

おすすめの実践

森へ行き、自分のペースで散歩をしてみましょう。森の中にいるだけでも効果はありますが、歩くとより効果が大きくなります。
副交感神経を更に活性化させるのに、ゆっくりと深呼吸してみるのも良いですね。
研究では15分程度の森林浴でも効果が認められていますが、せっかくなので草花を見たり、自然の音に耳を傾けたりしながら、少しのんびりしてみてはいかがでしょうか?

そういう私は、先日、家族で地元の県民の森に行ってきました。
森の中を歩いていると、草花の多様な色彩、樹々の葉がすれあう音、でぼこぼした道の感触、小鳥や小動物の気配など、多様な情報に自然と五感が開かれていくようです。とても心地よい時間を過ごせました。

参考文献

Kotera, Y., Richardson, M., & Sheffield, D. (2022). Effects of Shinrin-Yoku (Forest Bathing) and Nature Therapy on Mental Health: A Systematic Review and Meta-analysis.
International Journal of Mental Health and Addiction, 20(1), 337–361.
https://doi.org/10.1007/s11469-020-00363-4

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