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起業にチャレンジ、エンジンが応援

今回は、山梨大学副学長であり、一般社団法人Mt.Fujiイノベーションエンジン代表理事の岩崎甫先生にインタビューしました!
月刊スクーミーvol.9特別号は記事最後のリンクからご覧いただけます。

月刊スクーミーvol.9特別号

新しい選択肢をつかむ機会に

 Mt.Fujiイノベーションキャンプ(以下イノキャンという)は、起業を志す多くの方々に経験者によるメンタリングを通して、プランをブラッシュアップし、発表する場を提供しています。このイノキャンを活用することにより、支援する多くの方々とのネットワークもでき、起業の可能性を高め、その結果として山梨の活性化にも繋がると期待されます。ただ、このイノキャンは9月に実施する年1回のイベントですので、継続的な支援を可能とする仕組みが必要と考え、Mt.Fujiイノベーションエンジンをつくりました。このイノベーションエンジンでは毎月起業に関するトピックを語り合うサロンを開催していますが、一番大きな事業はイノキャンで、最近では高校生に起業をチャレンジするY―Next事業も始め、今年は中学生にまで広がっています。 このように若い方々に対しても、自分で見つけ出した答えのない課題を追求してみる姿勢を後押しする環境ができてきています。今回のイノキャンでは山梨大学が会場となるため、これは大学にとってもチャレンジと言えるのかもしれません。ぜひ多くの学生の方々にもイノキャンに関わっていただきたいと考えています。今やりたいことが見つからなくても、いろんなところに行って見聞を広げることが大事だと思います。

おもしろい山梨、チャレンジできる山梨

 イノキャンは甲府で開催していますが、全国どこからでも参加でき、起業の場としては山梨にこだわりません。しかし一番にはこの活動を通じて山梨県の活性化を図れたらと考えています。山梨は豊かな自然に恵まれており、東京や横浜など関東の大都市に比較的近いという利便性も高く、さらに発展する余地もあります。そういった意味で山梨は魅力のある場所ですが、豊かな自然だけでなく、多くの人を惹きつけることができる異なる魅力をつくらないといけないと思います。特に若い人がおもしろい場所だなと思う環境や文化をつくっていくことができないと、人口の減少を止めることも難しいし、地域の盛り上がりも期待できません。新しいことをしたい人にとってフレンドリーな地域にしたいと思っています。チャレンジできる環境があり支援してくれる人がいるということがわかれば、山梨をおもしろいと思ってくれる人が増えていくのではないでしょうか。

失敗を乗り越えるために必要なものは、熱意と人

 起業は興味あふれたチャレンジングな事業ですが、成功が必ずしも約束されているわけではありません。どのようにして自分のアイデアが魅力あるものとして多くの人からの理解と支援を得ることができるのかが大切です。最終的には、その人の熱意が一番大きな成功の要素になります。成功した事例が取り上げられることが多いのでそこに焦点が当たりがちですが、うまくいかないことも多くあります。そのようなことを経験して次へ進んでいく。失敗は「失敗」ではなく、「ラーニング」であると捉えれば良いと思います。 起業には様々な面からの周到な準備が必要で、個人の頑張りだけでは限界が存在することもあります。そのような時に相談できる人がいる。その人ができなくてもできる人を紹介するよとなる、そういった良い人のつながりが必要です。人との良いつながりを持ち、その中で自分の夢をどうやって叶えていくかが重要なのです。イノキャンには経験者によるメンタリングがあり、さまざまな方々から多くの意見やアドバイスが受けられます。これはイノキャンの良いところ、価値であると言えます。そんな後押しの一つの場としてイノキャンがあれば良いのではないかと私は思います。

Mt.Fujiイノベーションキャンプに応募する方へ

 ぜひ楽しんでチャレンジしてください!楽しむことが一番。もちろん結果を狙って周到な準備をする必要はあるけれど、自分の考えていることを発表できることだけでも幸せなんです。そういった場はなかなかないと思います。そんな場を用意します。

プロフィール
岩崎 甫

山梨大学副学長 (融合研究臨床応用推進センター長)
1973年に東京大学医学部卒業後、同大附属病院にて10年間務める。1983年に山梨医科大学にて消化器外科医として勤務。1993年から民間企業にて医薬品開発に18年間携わる。2011年に再び山梨大学に戻り、2015年から副学長を務めている。

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