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文科省の文書をやわらかく読む!「学びの保障」オンラインフォーラムVol.2

こんにちは、cokowillの秋元です。

今回の文科省の文書をやわらかく読む!シリーズは、6/12に開催された文部科学省の「学びの保障」オンラインフォーラムについて、前回に引き続き、やわらかく、グラフィックレコーディングもはさみつつお届けしたいと思います。

このやわらかく読む!シリーズは、コロナの影響もあって、先行きが不透明で手探りな状態の今だからこそ、学校・保護者・子どもが今までと違う形で”ともに創って行く新しい教育の未来”への大切な機会とも見ることができるかもしれない、そして、そんな大切な機会に踏み出す第一歩として、保護者が教育の現状や目指しているものをもっと気軽に知れたらいいなという想いがあり、文科省の文書等をやわらかくお届けしています。
▼前回記事はこちら
文科省の文書をやわらかく読む!「学びの保障」オンラインフォーラムVol.1

この「学びの保障」フォーラムでは、「学びの保障」総合対策パッケージについて、文科省から教育委員会や学校向けに事例とともにお伝えする、ということがメインで語られていますが、保護者視点からの疑問にも触れていました。
これからの学びの進む行き先を知ることができる機会ですので、読みやすくやわらかくお届けしたいと思います。複数回でお届け予定です!

<文科省の考えや支援について>
1)萩生田文部科学大臣 挨拶
2)新型コロナウイルス感染症に対応した子供たちの「学びの保障」に向けて

<事例紹介>
3)尼崎市の臨時休業期間における学びの保障に向けた取組~教育用PC環境10人に1台の自治体の挑戦~ ←今回のnote
4)大阪府箕面市全小中学校でのオンライン授業
5)京都府が目指す学びの保障 「WITHコロナ」の学びを力強く保障し、「AFTERコロナ」を見越した学びを諦めない

今回も、グラフィックレコーディングで描いてみました!今回のVol.2の全体像としては、こんな感じです。

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今回グラレコしたパートは事例紹介3つのうち、1つ目の兵庫県尼崎市の事例。兵庫県尼崎市教育委員会の教育長の松本さんからのお話でした。

ところで、私たち保護者が、他の地域ではあるけれどこういう事例の一つ一つを知る意味ってどこにあるのかな?と考えてみました。
保護者にとって、教育委員会という名前はよく知ってはいるけど、実際には何を担っている組織なのか詳しくは知らないし正直あまり馴染みがない組織ですよね…。
コロナ禍の先が見えない中で、教育委員会は子どもたちの学びのために、試行錯誤したり、思い悩んだり、錯綜していたりしたんだなーということを垣間見ることができたらならば、教育委員会という存在自体がちょっぴり身近に感じられるかもしれないなぁと思いました。

教育委員会って?教育長って?
とてもシンプルに言うと・・・教育委員会は、どの自治体にも設置されていて、学校や教育に関することを決定したり実施している機関です。そして、この教育委員会のトップが教育長です。

正確には、文科省のページによると
「教育委員会は、都道府県及び市町村等に置かれる合議制の執行機関であり、生涯学習、教育、文化、スポーツ等の幅広い施策を展開。」
と記載されています。

尼崎市ってどんな市?

尼崎市は、兵庫県の中でも大阪寄りに位置していて、住みやすいまちNo.1で、尼崎城が最近再建されたとのこと。歴史的に就学援助率が高め、ICTは遅れている市で、10人に1台しか端末がないという状況。
そんなICTの整備状況の中で、どのようにコロナ禍で学びの保障に取り組んだのか?を試行錯誤、錯綜する想い、紆余曲折の生の声を交えて松本さんが語っています!

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ICT環境が間に合わない!どう乗り越える!?

尼崎市では、こんな3月~5月を過ごしていたとのこと。

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3月=ほとんど復習フェーズ
ほとんどの学校で学年の勉強は終わっていて、復習をすればよいという状況。早い春休みが来てしまった。卒業式はどうする!?とそんなことを教育委員会や学校は検討をしていた。

4月=1か月ならフェーズ
学年始まったけどあとGWまでの1か月の期間限定というスタンスで考えていたフェーズ。ただ、いよいよ学習支援も検討しなければ!と、どのようにすればいいのか?と考えて下記の方針を決めた。
”動画作成”は効果は高くない割に先生がたの負担が大きいから、”学びのまとめサイトの作成”をしよう!

動画作成ではなくて、学びのまとめサイトを選択した背景
他県の教育委員会が動画作成をして教育委員会の仕事を目に見える形で発表していく動きも見ながら、尼崎市としては「本当に子どもたちのために今、必要なのは何か?学びやすさとは何か?家庭で学び子どもたちをどう支援するのか?」という本質的な問いに立ち戻って選択をしたとのこと。

5月=進むフェーズへ!
いよいよ臨時休校が長引き、子どもたちの学びの保障に向けてどんどん進んで行った。
①家庭負担をできる限り減らすこと
②子どもたちの学びやすさを第一に考えること

この二つの想いをしっかり持って検討を進めた。
ICTの力を借りながらどうすれば乗り越えられるか?を先生方との対話から見出して行ったのが「学校の魅力×ICT」!

学校の魅力は「モチベーションアップ」「思いやり」「助け合い」

担任中心で設計する!

教育員会の仕事は「担任の創意工夫の後押し」をする存在

これだけの短期間で軸を定めて貫いて行けたのはなぜだろう?
実際のところはわかりませんが、オンラインフォーラムの中でさらりと語られていた「指導主事の先生方と対話を重ね」という言葉が私の心には残りました。
どうやって学びの保障をするか?について”議論”ではなくて、”対話”で方針を定めていったのですね

保護者へのインターネット環境を準備できる?のアンケート作成もGoogleフォームでスピーディーに行いましたとのこと。(回答の集計もリアルタイムですよね。)
95%の家庭がインターネット環境OK。一方、5%は難しいという結果。
この結果を見て、尼崎市は95%ならば進める。5%には個別で丁寧に対応することができそうだ!とICTを推進していくことに。

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ちなみに、尼崎市の取り組みの全体像はこんな感じだそう。
知識部分、思考力表現力、学びに向かう力、協力や助け合いの4つの分野に分けて、臨時休校中と学校再開後にどのような方法で実現するかを設計。
また、市長と連名で方針を発表したり、GoodPracticeを発信したりと、各学校の取り組みを様々な形で応援しているとのこと。

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驚いたこと・・・
法定研修(先生たちが受講する法律で決められた研修)もオンラインで既に実施していること!
企業でもコロナの騒ぎでバタバタしっぱなしで何から手を付けたらいいかという状況が多かった中、素早くオンラインでの研修に切り替えて実施済とは!という驚きがありました。
このような軽やかな動きが取れたのには、どのような背景があったのかぜひお話をお伺いしてみたいと思いました!

最後に、尼崎市は今後Withコロナ・ポストコロナに向けた学習保障についての方針を松本さんが力強く発表していました。
・不安定な中でも学習保障は外さない
・なんでもやる!
・ICTの活用
・リアル学校の魅力の共有

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お話の中で印象的だったのは・・・
「コロナ禍をきっかけに教育委員会と学校とで「学校の魅力とは何か?」について考え、想いを共有できた」とお話をされていました。
学校の魅力とは切磋琢磨、協働、共創、共感など。
この学校の魅力を子どもたちに届けて行くために、ツールとしてICTを活用していきます!とのことでした。

さて、ここまで「学びの保障」オンラインフォーラムの1つめの事例(兵庫県尼崎市)についてお届けさせていただきました。いかがでしたでしょうか

自分の住む自治体での話ではないものの、刻一刻と状況が変わるコロナ禍での教育委員会の動きが試行錯誤とともにいきいきと伝わってきて、思わず引き込まれるように動画を見ている自分がいました!
次回は事例紹介(大阪府箕面市)をお届けします。

冒頭に書いたように、”ともに創って行く新しい教育の未来”の第一歩として保護者が教育の現状や目指しているものをもっと気軽に知れたらいいなとそんな想いを持ちながら、また保護者視点を加えながらやわらかく読めるということを大切にしてお届けさせていただきました。さらに、詳しく知りたい場合はぜひおおもとの動画を見てくださいね!

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