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「精神病への偏見」統合失調症との付き合い方 当事者100人の経験 を読んで
統合失調症関連作品感想文集ーno.21
「精神病への偏見」 統合失調症との付き合い方 当事者100人の経験
統合失調症をもつ人が集まるグループで「精神病への偏見」について話し合った日、メンバーの一人が残したメッセージ。
精神障害者の多くが優しく、内省的な人が多い。
その為、倫理感が強く、いじめや人を傷つける行為をしなくなる。
然し、自分はボロボロになり発病するケースが有ると思う。
が、そういう人は回復途上で人間として成長し、強くなる。
精神障害者が倫理感を持ち、いじめっ子になるのを避ける一つの大きな美点に気付き、
自分を大切にし、誇りを持ち、堂々と人生を歩んでいく事を望みます。
そして精神障害者の存在に寛容な社会に、これからより一層進んでいくのを祈っています。
交流をとおして仲間たちの人柄に気づき、明瞭に言語化した一節がとても印象的だった。
一般論として、ある集団の特性を語るのは実は難しい。
たとえ美点であってもステレオタイプとなれば束縛につながる。
たとえば女/男らしさを美点としてもてはやす社会は、人を女/男らしさの檻に囲い込んできた。
偏った「障害者らしさ」に囲い込む空気がこの社会にないとは言えない。
それでも私は、仲間の美点に気づいて言葉にする当事者を断然支持する。
なぜならそこには真実があるから。
誰かに都合よく作られた虚像ではないから。