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#写真

2024年の写真 2.

昨日に引き続き、今日は35mm判で撮影した写真を12件選んでみました。 35mm判の写真は主にLeica M2を使用して撮影しています。今年春先に手元の機材を徹底的に整理し、長年「一度は使ってみたい」と思っていた第一世代のSummicron 35mmを購入しました。それにもかかわらず、今年後半Londonから帰ってきた後は専らRolleiflexで撮影しており、ほとんどM2もSummicronも使っていません。やはり風景を撮るとなると、私の場合、中判カメラで撮影したほうが圧

2024年の写真 1.

気付いたら今年もあと残すところあと3日。昨年の今頃、1年間に撮った写真の中から12件選び、1年を振り返ってみたことを思い出し、今年も同じことを行なってみることにしました。まずは中判で撮影した写真から。

プラハでFlexaretを買う

1. プラハ今年(2019年)2月、週末を利用してプラハに行くことになりました。 東京にいた頃は、仕事の合間を縫い、年に2回、3回と、たとえ数日間の短い休暇でも長時間飛行の労を惜しまず頻繁に訪れていたプラハ。それほど熱を上げていたプラハですが、ドイツに移住して以来、とんとご無沙汰していました。今回のプラハは、なんと、10年ぶり。ドイツに移住して以来、時間に余裕を持って旅行することができるようになったので、例えばピレネー山中の町とか、グレートブリテン島の最北端とか、たっぷり時間

Aschaffenburg

今年は9月以降もなかなか気温が下がらなかった中部ドイツ。しかし、先週末ひと雨降って最高気温が一気に10℃以上下りました。今週末からいよいよ秋らしく雨天が続く予報が出たため、一昨日の晴天が広がった日に日帰り旅行に出かけました。行き先はアシャッフェンブルク(Aschaffenburug)。バイエルン州に属する街です。 アシャッフェンブルクと言えば、ドイツ中部独特の薔薇色をした石で建てられた壮麗な城(Schloss Johannisburg)。内部は美術館になっています。実はこの

プラハで再びFlexaretを買う

1. Flexaret VI型を手放して後悔する 11月の終わり。実に4年ぶりにプラハへ行ってきました。今回は、そこでチェコスロバキア製のカメラ、Flexaretを買ったことについて書こうと思います。実はこのカメラ、4年前にも一度購入しているのですが、結局使いこなせなくて一度手放しています(その辺りの詳しい経緯については、以下の投稿をご覧ください)。 この投稿にも書きましたが、手放した後にFlexaretで撮った写真を改めて見たらて、けっこう良い写真が沢山あることに気付き

Josef Sudekのアトリエ

写真に興味を持っている方なら、一度はその名前を聞いたことがあるに違いないチェコの写真家がいます。その名はJosef Sudek。 彼がかつて住んでいた住居と、アトリエとして使われていた小屋は修復され、現在、それぞれ小さな写真美術館として公開されています。今回の旅ではそこへ行ってきました。住居(現・ギャラリー)へ行った時は開放値4.5という暗いレンズが搭載されたFlexaretを持っていたため、暗い屋内の写真を撮ることはできませんでしたが、窓が大きなアトリエはLeica M2

秋の終わりのプラハ

Jaromír FunkeにJosef Sudek、Jan Reichなど、チェコの写真家の大判カメラを使った写真の印象が強いプラハ。さすがに大判カメラは扱えませんが、私もできる限り大きなフォーマットで写真を撮りたいと考え、今までプラハへ行く時は常に中判カメラを持って行っていました。しかし、今回は気分を変えて35mmで撮ってみることにしました。今日ここに投稿した写真は、全てLeica M2とSummaron 35mm F2.8で撮影したものです。冬の中欧はプラハに限らず天気が

Leicaで撮るヴェッツラー

Leitz-Park Ernst Leitz Hotel Ernst Leitz Museum

2023年の写真 1.

今日も含め2023年はまだ4日残っていますが、「思い立ったが吉日」で今年撮った写真から「これは」というものを、35mm判と中判、それぞれ12件ずつ選んでみることにしました。本当は10件の予定だったのですが、まず選んだ35mm判の写真をどうしても10件まで削ることができなかったので、12件ということで。傑作が12件というよりは、そこそこの写真ばかりだったので上手く削ることができなかったというのがその真相なのですが…。 2020年早春にコロナウィルスが欧州に拡散して以降、今年は

2023年の写真 2.

今日は2023年に中判カメラで撮影した写真のなかから選んでみました。 私と中判カメラ(Rolleiflex)の付き合いは長く、もう13年にもなります。そのせいか、目も当てられない失敗がない代わりに決定打もなく、12件選ぶのは35mm判にも増して難しかったです。…でも、そこは、まあ、Rolleiflexで撮る写真の質が安定してきたのだと積極的に考えることにします。 最後の2件は買ったばかりのFlexaret IIで撮った最初の1本から選びました。その他の10件はRolleif

Weimar

今日、ふとしたことで手にしたCandida Höferの写真集『Weimar』。彼女の写真集は何冊か持っていますが、各国の図書館の写真を集めた『Library』と並び、この『Weimar』は一番好きな写真集です。何度も見返しているので、既にカバーがヨレヨレ。 2件目の写真は、この写真集に収められている『Goethe-Nationalmuseum Weimar II』という写真です。この写真を見て私はどうしてもこの場所へ行きたくなり、何年か前にWeimarまで足を伸ばしたこと

魔法の箱

今でこそ、そのアカウントを完全に削除し、eBayからは足を洗った私ですが、数年前までは「パトロール」と称し、毎日のようにeBayに様々な検索語を入力してカメラやレンズを眺めていました。そんなある日、私がふと見つけたのはイギリスのカメラ店から出品されているフランスで作られた木製のピンホールカメラでした。 「なにこれカワイイ」 確か「購入する」のボタンをクリックするまで1分とかからなかったような記憶が…。しかし、今考えれば、人差し指が動いたこの瞬間から、私とピンホールカメラとの格