【週末カンパーニュ大作戦②】パン作りのトラウマ

カンパーニュの話のはずが、メロンパン話に。

カンパーニュサンドに憧れる料理好きが週末の朝にカンパーニュサンドにありつくまでの記録。

まずはきっかけ編続 〜パン作りを始める〜

今日はわたしのパン作り事情について。
まず、全くの素人です。料理は好きだし、お菓子も趣味程度に作ってきたけれど、パン作りには苦い思い出があり、高校以来挑戦していなかった。

わたしのパン作りに変化が訪れたのは2022年秋
これまたインスタで地元に素敵な手捏ねパン教室があることを知ったことがきっかけとなった。(手捏ねというところがポイントなのだが、それはまた今度)

「おうちでいつでも焼きたてパン」の誘惑に抗えなかったわたしは、一念発起。都度利用OKな通いやすい教室で、初めてちゃんとしたおうちパン作りを習った。しかし、それ以来、教室には2ヶ月に一回ほど、通っていたものの、家でパンを焼いていたかと聞かれると、一度も焼かなかった。やっぱりそれは高校のときの苦い思い出がわたしのパン焼き欲に蓋をしていたからだと思う。

教室で作ったおしゃパン。ピスタチオフランス

高校時代のわたしはパンの中でも特にメロンパンが大好きだった。ひそかにちょっと好きだった先輩もメロンパンが好きで、よくメロンパン話で盛り上がるという、いま思い出せばなんだなかなあと思わずにはいられない先輩後輩関係を築いていた。
高2の夏、先輩にメロンパンをあげたいという不純な気持ちがあったかどうかは忘れてしまったが、「もしかして、焼きたてのメロンパンをいつでも食べれたらめちゃ幸せなんちゃん!」とパン好きなら誰しも一度はたどり着く焼き立てパンの妄想に取り憑かれてしまった。(パン教室に通い始める動機が全く揺らいでいないことが窺える…)

地元の図書館で適当に借りた製パン本のレシピを見てとりあえず作ってみた。ふふん、お菓子作りと一緒やろう。レシピ通り混ぜてオーブンにインでできるやろう。と、当時のわたしは明らかにたかをくくっていた。焼き上がったメロンパンは、ふつうに不味かった。
これまで、料理は得意だと思っていたし、お菓子も失敗したことはなかったので、自分は料理ができる!と思っていた。一緒に住んでいた祖父母や、仲の良い同級生の「料理上手やね〜」を真に受けて、高々と伸びていた鼻は、突然現れたメロンパンにいとも簡単にへし折られたのだった。

完全にノリと勢いだけで産み出したメロンパン1号はなんとも衝撃的だった。自分がまずいものを作り出す日がくるなんて…。家族にすら食べさせなかった。それ以来、パン作りがちょっとしたトラウマになっている。

初めて教室に行き、パン作りを始めてもうすぐ一年経とうとしている今なら、過去の失敗の原因がわかる。当時のメロンパン1号を振り返ってみると、明らかに発酵不足だった。焼き上がったパンは、硬くて、べちゃっとしていて、なにか独特の風味が残っていた。捏ねが足りなかったのか、発酵具合を全く見極められていなかったのかはわからない。でも、あの独特の風味はイースト菌の味だ。そして多分生焼けだった。

さらに最近知ったことだが、メロンパンは、製パン業界で未完成な部分が多いパンと言われているらしい。上のクッキー生地と、パンのクラムの適切な焼成温度や時間が全く異なり、食感や風味を損なわないための効果的な方法がまだまだ発展途上で歴史が浅いということだそうだ。旦那さんに勧められた漫画(焼きたて!!ジャぱん)で学んだ。

つまり、こんなパンが食べたいという理想だけは立派で、パンど素人もいいとこの高校生が、いきなり難易度高めの製パンに挑んで惨敗したという、そりゃそうなるわな、っていう話。

わたしがメロンパン2号に挑戦する日はいまのところ来そうにない。高校生のわたしのちっぽけなプライドを傷つけた罪は重いのだ。

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